No.447029

ハイスクールD×D×D 第0章 入学準備のプロローグ 第3話 式神、出来ました

グランドさん

投稿です
普通の長さですかね?

2012-07-06 01:42:59 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:9417   閲覧ユーザー数:9099

第3話 式神、出来ました

 

Side???

 

「はぁはぁ…もうダメにゃん」

 

あの男から逃げることはできたけどもうダメにゃん

ごめんね白音、貴方を連れていくことが出来なかったどころか生き延びることもできなかった

こんな駄目な姉でごめんにゃん

 

「っく、意識が……」

 

意識が遠のいていく

許してくれないかもしれないけどもう一度会いたかったにゃん

白音、元気に生き……て………

そこで私は意識を失ったにゃん

 

Sideout

 

Side龍道 総司

 

さて、こんな天気のいい日は散歩に限るな

 

「お、総司君じゃないかい

これ持ってきなよ」

 

「ありがとうございます、お姉さん!」

 

「やだねえ、そんなに若いのに口が上手ねえ

私はもうおばさんだよ

でも、嬉しいからこれも追加で上げるよ!」

 

「本当にありがとうございます!」

 

俺がいつもの散歩コースを歩いていると湯豆腐屋のおばさんが声をかけてきて飴ちゃんをくれた

こういう時はおだてるに限ると思った俺はとりあえず誉めてみる

すると今度は湯豆腐入りの鍋をもらった

龍道家の皆は湯豆腐が好きだから助かったな

よおし、気分もいいしそこの公園で演奏でもしてから帰ろうかな

俺、母さんに頼んで手に入れてもらったオカリナが気に入ってんだよな

ゼルダの伝説の曲も再現してみたりして

 

「よし、着いた!

先ずはベンチに鍋を置いて…」

 

俺は近くのベンチに鍋を置いてスキマからオカリナを取り出す

実はこのオカリナちょっとした細工がしてある

俺の魔法の師匠をしてくれてる魅魔師匠の魔導書に書いてあった術式を刻んでる

1つ目、移動用の術式、大翼の唄

2つ目、魂や心を癒したりするための術式、癒しの唄

3つ目、聞いたものに莫大のダメージを与える術式、滅びの唄

4つ目、母さんや師匠達を呼び出すための術式、召喚の唄

そして最後のダメージを癒すための術式、回復の唄

それぞれ対応した唄を奏でると発動する仕組みになっている

オカリナの秘密を知っているのは俺と母さんと魅魔師匠だけ

他の人は魅魔師匠以外の師匠も含めて知らない

 

「そうだな、まずは回復の唄かな

♪~~♪~♪~~♪~~♪~♪~~」

 

これに対応させているのはゼルダの伝説の「ゼルダ姫のテーマ」

「時の唄」を序章にして組み立てている

俺のお気に入りの唄でもある一曲なんだよな

これを聞いていると安らかな気分になれる

 

「すごおい!お兄ちゃん凄い!」

 

「綺麗な音色!」

 

なんだかいつの間にかちびっこが集まってきたな

俺も今はちびっこなんだけどお兄ちゃん扱いか

なんかいい感じがするなあ

 

「うん?あれは?」

 

俺が回復の唄の演奏を終えた時にふと公園の奥の方を見てみると1匹の黒猫が倒れていた

しかも妖力や魔力を垂れ流しにしている

それだけじゃない、あの黒猫……このままだと死ぬ!

俺も一様父さんから仙術を習っているからこれくらいは分かる

しかも妖力を垂れ流しているところを見ると妖怪だな

 

「助けなきゃいけないな

ごめん、そろそろ帰るよ!」

 

俺は鍋とオカリナをスキマに入れて黒猫に駆け寄る

大丈夫だ、応急処置くらいなら俺でもできる

 

「此処までの重傷だと回復の唄は効かないな

―――――蘇符『癒し癒され仲直り』―――――」

 

回復用のスペカを発動する

このスペカの真骨頂は回復対象と自分の魔力を同調(シンクロ)させることにある

魔力を同調させることでお互いの魔力を高めてその魔力で回復を促す

 

「だいぶ安定したかな」

 

俺の師匠が戦闘系しかなかなか教えないから自分で生み出したけどうまく使えてよかった

さて、それじゃあスキマを使って帰るか

 

「おい坊主、その猫を渡せ!」

 

っち!どうやらそう上手くいきそうにないな

あの気配からして悪魔、しかも上位の!

結界も張りやがった!

俺はまだ集中してないとスキマが開けねえから戦うしかない!

 

「断る!クソ悪魔!!」

 

「何!?俺が悪魔だと分かっているだと?

ふん、ならば貴様も一緒に殺してやろう

そいつはSSランク級はぐれ悪魔 黒歌

そいつとの戦闘に巻き込まれたことにすればたかが人間の一人や二人死んだって問題ない

さっさと死にな」

 

この黒猫、原作キャラの黒歌か!

だったらますます死なせるわけにはいかないな!

俺は魔力弾を躱しながらそんなことを考える

 

(力を貸すぞ、相棒!)

 

(私もです!)

 

ああ、分かってる!

行くぞレッド、ホワイト!

 

「目覚めろ、その魂!

赤龍神帝の籠手(アポカリュプス・ギア)!白龍神皇の光翼(ディバイン・アポカリュシング)!!」

 

俺の右手に赤い宝玉のついた赤龍帝の籠手(ブーステッド・ギア)そっくりの神器(セイクリッド・ギア)が

背中に白い宝玉のついた白龍皇の光翼(ディバイン・ディバイディング)そっくりの神器が現れる

さあ、今の俺の全力でお前を還す!!

 

「何!?赤龍帝だと!それであって白龍皇!?

だが、所詮は人間、殺してやる!!」

 

「そう、俺は甘くねえ!!

行くぞ!―――――封印『サプレッションプルート』―――――!!」

 

俺は小さな紫色の弾幕をクソ悪魔に向かって放つ

それを障壁で防ごうとするが甘いぜ!

 

「何!?俺の魔力が減っている!?

貴様!何をした!!」

 

「戦闘中の敵に教える訳ねえだろ!」

 

俺が放つ弾幕には封印の力が込められている

弾幕に触れると魔力や妖力の類を封印するようにしてな

俺は続けて巨大な紫色の弾幕を放つ

 

「もうその手に乗るか!」

 

「甘い!予想通りの動き過ぎる!!」

 

【Boost!!】【Divide!!】

 

「なに!?グハッ!」

 

赤龍神帝の籠手は赤龍帝の籠手と違いステータスを5秒ごとに3倍にする

白龍神皇の光翼は周囲の敵と認識したもののステータスを5秒ごとに半分にし吸収する

しかも俺は肉体のスペックは異常に高い

本来なら余剰なパワーは背中の光翼から放出されるが一切の放出が存在しない

 

「まだだ!疾風拳殺!!」

 

「あべし!!」

 

何故にあべし?まあそれはいいか

俺は背中から妖力を集中させて後ろに噴出させる

それによって高速で殴られて吹き飛んでいたクソ悪魔に近づき追加攻撃を行う

その一撃によって思いっきり地面に叩き付ける

 

「まだだ、まだ終わらんよ!!―――――星符『マスタースパーク』―――――!!」

 

【BoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoostBoost!!】

【DivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivideDivide!!】

 

赤龍神帝の籠手が俺の力を最大限に引き上げる

白龍神皇の光翼が相手の力を極限まで削る

それが俺流のマスタースパークだ!!

赤と白のオーラが俺の前で収束し混合し上昇していく

赤と白のオーラは一つとなってピンク色の巨大な砲撃となってクソ悪魔に向かって行く

 

「な!?ぐアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

弱かった!果てしなく弱かった

だけど、此処で油断はしない、師匠からの教えだ

「勝った時こそ最大限に注意せよ」と

 

「隙を見せたな!」

 

「何のことだ?クソ悪魔ども」

 

【Divide!!】

 

仙術で分かってたがやっぱり仕掛けてきたか

だが無駄だ!俺は白龍神皇の光翼の効果を発動する!

相手の攻撃を半減させる

 

「5体か、雑魚ばかりとはいえ流石に面倒だな」

 

さっきのクソ悪魔は確実に仕留めた

気をもう感じられないからな

黒歌の方も俺の空間封印を使って守ってるから問題ない

さて、いくら雑魚とは言え5VS1は面倒だぞ

 

「そうね、そろそろ私が助けるわ」

 

「母さん!?」

 

俺が呟いて考えていると急に隣に母さんが現れた

後ろにスキマもあるしスキマできたんだろうが見てたのか?

成程、修行の成果を見たってところか

 

「だいぶ、強くなったわね総司

だけど、本物の弾幕はこうやるのよ」

 

やっぱり全然口調が胡散臭くない

まあ、それは関係ない

それより俺は目の前の光景に目を奪われていた

 

「ふつくしい」

 

さまざまな色の弾幕が5体の悪魔を襲っている

赤青黄なんてもんじゃない

あまりに多くの色が混ざった様子は芸術を思わせる

これが母さんの弾幕か、凄い!

これが本物の魅せる攻撃、弾幕なのか

やっぱり俺はまだまだだな

もっと修行しないといけない、もっと強くならないといけない!

 

「さあ、ごみも片付いたしそこの黒猫を回収して帰りましょうか

そこの黒猫はただの猫又じゃない、猫魈よ

貴方の式にするにはピッタリよ」

 

「猫魈なのは俺も分かっていたよ母さん

それじゃあ帰ろう

所で母さん、さっき湯豆腐貰ったんだけど…」

 

「本当に?天司も好きだしラッキーね

さっさと帰るわよ

帰ったらあなたはその黒猫の相手をしていなさい、訳ありよ」

 

どうやら知っているみたいだな母さんは

黒歌の身に何が起きたのか、その上で俺に任せると

分かった!任されようじゃないか!!

俺は母さんの隙間を通って家に帰った

 

家に帰った後に俺は黒猫を布団を敷いて寝かせていた

すると急に光を放ちその姿は人間の形状に近いものに変わっていった

 

「此処は何処にゃん?私は確か…」

 

「此処は龍道邸だ

で、猫の姿で倒れていたところを俺が拾った」

 

「何者にゃ!?」

 

「おいおい、恩人に向かってその態度は無いだろ

俺が見つけてなかったら悪魔どもに殺されてたぞ」

 

「そうなのにゃん?助けてくれてありがとうにゃん

でも、貴方は一体だれ?」

 

「紹介が遅れたな

俺は妖怪の賢者と仙人の間に生まれた半妖

龍の道を往き総てを司る男、龍道 総司だ」

 

「妖怪の賢者と仙人の間に生まれた半妖?

どうりで物凄い妖力を放っていたわけにゃ

かなり巧妙に隠してあるけど仙術が使える私ならわかるにゃん

私はSSランク級はぐれ悪魔の黒歌よ」

 

「はぐれ悪魔ね、なんか事情があると見えるが…」

 

知ってるけど本人の口から聞かないとな

 

「実は………(少女説明開始)………」

 

黒歌はこれまでのいきさつを話してくれた

始まりは親が死んだことだったらしい

親が死んだ黒歌とその妹である白音は当てもない旅をしていた

そんな中、上級悪魔の眷属になってこれで生活に困らないと思ったらしい

転生悪魔になるとき黒歌は【僧侶(ピジョップ)】の駒を二つ使ったらしい

それによって仙術に目覚めた

それでさらに主の役に立って平和な生活を送ろうと思っていた

だが、現実は非常だった

黒歌を眷属にした上級悪魔は彼女をぼろ雑巾のように使った

はぐれの討伐を異常な量おしつける

処女までは奪われなかったとはいえ卑猥な行為の数々

断ろうとしたら妹を盾に脅す

そんな生活についに堪えられなくなった黒歌は仙術の力を暴走させたかに見せかけて主を殺す

その後、追ってから逃げていたが力尽きてしまい俺に拾われた

そんな感じの話だった

 

「………(少女説明終了)………と言う訳にゃ

貴方が助けてくれなかったら今頃は…」

 

「いいんだ別に、同族を助けるのは当然だろう

ところでこれからどうするんだ?

行く当てがないなら1つ頼みがあるんだが…」

 

「頼み?」

 

「そう、俺の式になってくれないか?

母さんや師匠達に探せ探せ言われててまだ見つけた無いんだよ」

 

「式って式神の事にゃ?

分かったわ、あなたの式になるにゃん

貴方なら前の主みたいに暴力を振るわないと思うし」

 

「そうか、ありがとう!

俺も君の妹を探すのを手伝おう」

 

「ありがとうにゃん」

 

「それじゃあこの腕輪を付けてくれないか?

とりあえず簡易式の式化アイテムだ」

 

そう言って銀色の何処にでもありそうな腕輪を渡す

 

「シンプルだにゃん」

 

「シンプルイズベストだ

それじゃあ、家族に紹介するかな」

 

それから俺は黒歌を母さん、父さん、藍姉さん、橙、紫苑を紹介した

黒歌も自己紹介をして話し合ったりした

さて、これからの特訓は一緒に頑張ろうか

地獄だぜ、あれはまさに…

 

Sideout

 


 
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