~講堂裏~
俺達は今和に確認を取ってもらっている
「今は合唱部だから軽音部はその次ね
だからそろそろ準備しておいて」
「はいはい」
「んで、お前らマジであの衣装でやるのか?」
「そうしかないみたいだな・・・・・
あとでさわちゃんに何言われるか分からないし」
「そうか・・・・・じゃあ俺達は男子更衣室で着替えてくるからお前らも着替えて来いよ」
「はいはい!」
~男子更衣室~
「おい・・・この衣装って・・・・・」
「うん、あいつのだね・・・・・」
「何でゲームのコスプレあの人が持っているんだ・・・」
「お前のはアビスの『ガイ・セシル』か」
「執事服じゃん・・・正樹のは?」
「俺は『ヴェスペリア』の『ユーリ・ローウェル』だな」
「いいじゃん、かっこいいし人気投票だって1位だし」
「まあいい、とにかく着替えるぞ」
「そうだね・・・・・」
~10分後~
現在:PM2:50
~講堂裏~
「もうあいつら着替えてきていたのか・・・・・」
「でも澪がいないよ?」
3人はいたが澪だけが舞台裏にはいない
まだ緊張してんのかな・・・・・
「あっ、泰に正樹!」
「やっくんまーくんかっこいい~!!」
「正樹はともかく俺の衣装って俗に言う執事服じゃないのかな・・・」
「お前ら本人じゃないのか?」
律が褒めているのかバカにしているのか分からない発言
「へいへい、そりゃどうも」
「唯達も似合ってるよ?」
「・・・・・/////」
「(あれ?何で皆顔赤いんだ?)???」
「(こいつ自覚無しか・・・)」
「あっ!もう終わるよ~!」
『以上、合唱部でした~!』
アナウンスとともに幕が下りる
「早く準備して!!」
「「「「「「了解!!!」」」」」」
和が俺たち6人に叫びだす
もちろん他の人たちなども手伝ってはくれるものの
それだけではまかないきれないので俺たちも手伝う
予定ではPM:3:00からだから残り十分だ
残り五分のところで準備が完了して・・・・・
「うわぁ~!!人がいっぱいいるよぉ~!!」
「ホントだ~!!」
唯とムギがステージの横から顔を出す
俺も2人の上から覗きこんでみると・・・・・
「うわっ!!!かなりいるね・・・・・何だか緊張してきたな・・・」
「やっくん大丈夫だよ~」
「お前はもう少し緊張したらどうなんだ?」
後ろを向くとユーリの衣装を着た正樹が突っ立ていた
「今こそ練習の成果を見せる時だぜ!!」」
律が右手でガッツポーズをしながら言う
「「うん|(はい)!!」」
それに応える唯とムギ
そこに・・・・・
『律・・・・・やっぱこんな格好で出なきゃいけない・・・?』
「よく似合ってますわよ~、澪ちゅわん?」
「うん!!すっごくかわいいよぉ~!!」
「うぅー・・・もう!!!」
「フッ・・・・・何だか微笑ましいな・・・」
「ああ、そうだな泰広・・・」
『次は軽音楽部によるバンド演奏です』
「(遂に来たか・・・・・)」
「よーしっ!!皆~行くぞっー!!!!!」
「「「おっーーーーーー!!!!!」」」」
急いでスタンバイをする俺達
すると唯が・・・・・
「おっとっとっとっと・・・・・」
「唯大丈夫?」
「平気平気!!」
ハァ~・・・ならいいんだが・・・・・
俺もスタンバイを完了
澪の斜め右側で最初の出だしを確認して・・・
ウィーーーーーーン・・・・・
「(幕が上がった・・・・・)」
俺はそんな事を思いながら観客をぼんやりと眺める
パチパチパチパチ
拍手と一緒に観客の方から・・・・・
『何あれ!?』
「かわいい~!』
『男子もいるよ~!』
『あのギターの子かっこいい!!』
『頑張れ~唯、泰広、正樹~!!』
クラスのやつも来ていたのか・・・・・
これならなおさら失敗はできないな・・・・・
ん?澪・・・・・
やはり緊張している
「(だ、ダメだ・・・!)」
すると左のほうから
『澪ちゃん!!』
俺は視線を左もとい唯の方に向ける
「みんな、澪ちゃんが頑張って練習してたの知ってるから!!」
「・・・・・!」
「ああ、俺達見てたんだよ。音楽室入ってくる前な」
「俺たちが全力でサポートするからさ!!」
「澪ちゃん!!」
「絶対大丈夫だよ!!頑張ろう!!」
「行こう澪!!Take a deep breath and relax!So you can do it!(深呼吸してリラックスして!君なら出来る!)」
「うん・・・・・ありがとう皆!!ありがとう唯!ありがとう泰広!」
「律・・・頼む!!」
観客は少し騒わつくもすぐに収まる
『1,2,3,4,1,2,3!!!』
♪♪♪♪♪〜
遂に始まった、やっぱ緊張するな・・・・・
澪達はは手拍子・・・俺と唯のギターパートだけの前奏
♪♪♪♪♪〜
律のドラム、澪・正樹のベース、ムギのキーボードのリズム隊達も加わって
分厚い演奏になってきた
そろそろサビだ・・・・・
やはりこの2人声が綺麗だな
♪♪♪♪♪♪~
ここで『ふわふわ時間』は終了
長くて短い演奏時間だった
・・・・・・・・・・・・・・パチ
パチパチパチパチ!!!!!!!!
演奏が終わった瞬間観客の方から一気に拍手の嵐!!
良かった!!成功みたいだ
俺は澪に声を掛ける・・・・・
「ね?澪・・・・・やっぱり君なら全然大丈夫だったね」
「うん、ありがとう泰広!!」
すると澪が・・・・・
「みんな・・・・・ありがとぉーーーーーーーーー!!!!」
俺達は歓声が沸く中で首を下げてお辞儀をして
退場しようとする・・・・・
だがこの後・・・・・・・・
「あっ!!」
澪がどうもシールドに引っ掛かって転んだ
「「澪!!!」」
「澪ちゃん!!」
ガヤガヤガヤ
観客達も心配そうに騒ぎ始めた
転んだとこまでは良かったかもしれない
でもこの後起き上がろうとして四つん這いになったところ
「なっ・・・・・//////////」
俺は目が悪くても何となく分かった
澪の衣装は黒なのにそこに青と白が滲んで見えたのが
つまりあれはまさか・・・・・///
「やっくん!!見ちゃダメっ~ーーーー!!!!!!!!」
「え?ってうわぁーーーーーーーー!!!!!」
唯が俺の顔に飛んできた
顔に何か妙に柔らかい感触が・・・・・
ゴンッ!!
唯が俺に飛びついてきた衝動で
俺は後ろに倒れ頭を打った
俺はここで気を失ったらしい
「○△×□!?"#$%&'=*+>~※ΘαΩ・・・・・・・」
「やっくん!!目を覚まして
「泰広!!!!!和!!早く幕を下ろしてくれ!!」
「分かったわ!!!!」
こうして軽音部の初ステージは成功で失敗のようにして
よくわけの分からない状態で幕を閉じた......
~翌日~
俺は気絶したことを聞かされて驚いた
しかし今思えば何で気絶したんだ・・・・・?
演奏し終わってからの記憶が無い・・・
一体何があったんだ・・・・・??
「皆、昨日はお疲れさん!」
「「お疲れ様~」」
「お疲れ」
「・・・・・?お疲れ」
「唯は初ライブにしてはなかなかのものだったよ!」
照れている唯
「それに澪と泰広はファンクラブまで出来たらしいぜ~!!」
「うわぁ~~すごい!!」
「・・・・・は?俺?何で俺が?」
「どうも何かお前の演奏と顔立ちがかなりの人気だったらしいよ
私も衣装と顔がかなり合っていたと思うし・・・」
「はぁ~・・・そうですか・・・」
また目立ってしまうハメに・・・・・
穏便に暮らして行きたいのを
「正樹も2組の皆からいろいろと聞かれたぞ!」
「へいへい、それで澪・・・当の本人は?」
正樹が全く興味ないように腕を組みながら聞く
「当の本人は再起不能だけどな・・・・・(汗)」
律の後ろには真っ白になった澪
何か呟いている様な・・・・・?
「ねぇ、唯、正樹、一体何があったの・・・・・?」ヒソヒソ
「・・・・・///」
「お前は一生知らなくていい」
「・・・・・?????」
何だ?唯は赤面、正樹は半呆れ顔で俺から視線を逸らす
何があったんだ?全然思い出せない
まあいっか・・・・・初ライブは成功した記憶は残っているしこれでいいかな?
さて、ここからは勉強も本腰入れていくか!
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ようやく学園祭が終了
では22話目どうぞ~