【それからそれから】
「簡易テントに懐中電灯と。なんかキャンプに行くみたいな用意だな」
「モグリュ。モグモーグ」
「はいはい。ポケモンフーズもね。大事だな」
マサムネは出発の準備をしている。
しかしあれからと言う物のいろいろあった。
〈親達によるくっつけ合い〉
親達は父親・母親ともども知り合いだったらしく。
どうやらマサムネとミズホをくっつけたいようだ。
そのために何かあるたびに二人きりにしてくる。
マサムネはそこはあえて何事もないように普通に進めた。
ミズホは顔を赤くしていたが。
あえてのスルーである。
〈ポケモン同士の友情〉
なにも言うまでもないだろう。
二匹はマサムネ達が二匹きりにされている間
これからについて話し合っていたのだ。
いろいろ大丈夫なのかと……
二匹の心は一つになっていくのであった……
〈オーキド博士の3人目の孫〉
三人目の孫のグリーン君とマサムネは出会った。
彼はクールな少年のように感じた。
彼の母親はミズホの妹さん。
つまりはミズホのいとこである。
しかし好きなタイプの女性はミズホではなく
姉のナナミさんのようである。
報われない話だ。
〈そして父親から〉
マサムネは仕事で家にめったに帰ってこない父親から
送られてきた荷物をひらいた。
中には捕獲用のボール数種とマサムネ好みの服が入っていた。
父親からの思いを受け取りマサムネは《ちゃんとした》旅への思いが強くなった。
「じゃあ、行ってくるよ。チャンプになって帰ってくるわ」
「楽しみにしてるわよ」
いつもの信頼した親子関係。
「ミズホもがんばるのじゃぞ」
「はい!」
「これは仕事でこれなかったミズカからのプレゼントじゃ」
「お母さんからですか。大事にすると言っていて下さい」
何やら家族との関係が覚めているような感じだ。
(ふむ。考えてみれば俺とミズホちゃんをくっつけようとしていた時も会話していたのは電話だった……親子であまり会えていないのか?)
ミズホの親はミズホのことが大事なのだろうが。
その気持ちをミズホはわかっていないのだろうか。
いろいろ成長していても10歳だ。
15歳のマサムネとは心の成長度は違うだろう。
「あ、うん。さて、ミズホちゃん。出発しようか!」
「はい! 行きましょうマサムネさん!」
「おおっと。待ちたまえ二人とも」
いよいよ出発と活き込んでいるとオーキド博士が話しかけてきた。
「このポケモン図鑑を持っていくといい。未完成でカント―のポケモンしか調べられんがの」
「図鑑ですか。ありがとうございます」
「ありがとうございます!」
そう言って二人はポケモン図鑑をオーキド博士から受け取った。
「シモンの事は調べられないんだな」
「モグゥ~」
「すまんのぉ~他の地方の博士たちとの図鑑制作用データの交換が終わってなくての。間に合わなかったんじゃ」
「いえ、それでも嬉しいです」
そう言いながらマサムネはポケモン図鑑を服のポケットにしまった。
「では、気をつけていくのじゃぞ」
「マサムネも気をつけるのよ。おばあちゃんにはなりたくないわよ」
見送りの言葉にしてはおかしいものだ。
そもそも何度も言うが二人はまだ未成年で結婚できる年齢でもない。
何かあったらそこで人生が終わりだ。
「なにもおみるわけありませんよ、お母様」
「わかってるわよ、そんな事」
「まぁ、今はって言葉もつくけど」
「なら落としてきなさいよね」
「無論」
二人はこそこそと会話しているのをミズホは少し離れたところから
不思議そうに見つめていた。そして……
「では、そろそろ行くとしましょうか! ミズホちゃん」
「あ、はい!」
そんなこんなで二人の旅は始まる。
その二人の背後には二匹のポケモン。
二人と二匹の長い物語はここからスタートするのである。
「おーい。ミズホちゃん! 下着忘れてるわよぉ。特注品でしょぉ!」
「なっ! なぁぁぁぁああぁぁぁ!」
ミズホは荷物をひとつ忘れていたのであった。
「あれ、勇みよく出発して盛り上がっていたのに……」
「ガメメメ……ガメガァァァァァァ!」
「モ、モグモグ?!モグモモググモ?!」
そんなこんなで旅は始まる。
次回に続く。続くったら続く!
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
イッシュからやってきましたカントーに!そんでもって旅に行くことになったぜ!突然すぎるだって?お前ら俺を誰だと思っていやがる!よっしゃ行くぜぇ!
というわけで、にじファンより転載です。
原作のストーリーには沿ってない完全オリジナルです。
アニメのように重さ的に持てないポケモンを持ってたりしますが
続きを表示