No.390863

真・恋姫†無双 異伝 「伏龍は再び天高く舞う」序章ノ六(最終)

お待たせしました!
遂に二人が外史へ旅立ちます。

登場人物の口調がいろいろおかしいかもしれませんが
その辺りはご容赦を

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2012-03-13 01:03:35 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:10221   閲覧ユーザー数:8024

「新たな外史へ導くって・・・貂蝉が?」

 

「そうよぉん。さっき天刀様が言った通り、私は『管理者』、外史を

 

 行き来する者なのよぉん」

 

「しかし『管理者』って外史を破壊するのが目的ではないのか?」

 

「それは『否定派』の言ってることよぉん。私は『肯定派』、外史の

 

 存続を願う者なのん」

 

「『管理者』の中にもいろいろあるんだな・・・しかし、外史の

 

 存続を願うことと俺達を新たな外史へ導くこととどういう関係があるんだ?」

 

「それはねぇん、これから二人に行ってもらいたい外史が崩壊しかかっている

 

 からなのぉん。それを修正する為には『天の御遣い』の存在が必要なのよぉん」

 

「その『天の御遣い』の役目を俺達が?」

 

「厳密に言えば、『天の御遣い』はご主人様だけでいいんだけどねぇん。でも

 

 朱里ちゃんにも来てもらわなくちゃならないのぉん」

 

「それはどういうことでしゅか?」

 

「あらぁん、噛んだわね・・・じゃなくて何故朱里ちゃんが必要かっていうと

 

 その外史には諸葛孔明が存在してないからなのよぉん」

 

「「諸葛孔明の存在していない外史・・・」」

 

「そうなのぉん。だから『天の御遣い』と『諸葛孔明』、この二つの存在が必要

 

 なのよぉん。」

 

「俺達二人が外史を救いに行くってことか・・・」

 

「そう、行ってくれるわよねぇん?」

 

「・・・その返事は今しなくては駄目か?」

 

「ご主人様?」

 

「・・・もう少し後でもいいわよぉん。でも、あまり待てないわ。もし外史の

 

 崩壊が始まってしまったら、こっちにも何かしらの影響があるかもしれないのよ。

 

 一先ず、二人が外史へ行ってくれたらすぐに崩壊することはないのよぉん」

 

「もしこのまま行かずに外史が崩壊したらどうなるんだ?」

 

「それは私にもわからないのよぉん。ただ、外史は人の想いから紡がれた世界。

 

 それが崩壊すれば、人の心にどのような影響を及ぼすかは想像もつかないわ。

 

 だから『否定派』の連中は影響を及ぼす前に完全に破壊して元から無かった

 

 ことにしようとしたのよぉん。でも私達『肯定派』は外史を存続させることに

 

 よって人々の想い、そして心を守れると思っているのよぉん」

 

「人々の想いと心を守る、か・・・わかった。迷っている暇はないようだな。

 

 貂蝉、俺を新たな外史へ連れて行ってくれ」

 

「ご主人様、『俺を』じゃないですよ」

 

「ああ、そうだった『俺達を』外史へ連れて行ってくれ」

 

「どぅふふ♪わかったわぁん・・・でも行く準備位は待っててあげるわぁん」

 

「行く準備・・・ああ、そうだった。ちゃんと着替えないとな」

 

 

 

 

 

 俺と朱里は着替えて表に出てきた。

 

「あれ?朱里・・・その服って」

 

「はい♪元の外史で着てた服です。ご主人様だって・・・」

 

「ああ、やはり外史へ行くにはこの服じゃないとな」

 

 俺が着てきたのは聖フランチェスカの制服だ。そして腰にはじいちゃんから

 

 譲り受けた二振りの刀『明鏡』と『止水』を差している。

 

「あらぁん、ご主人様の差しているその刀って天刀様の?」

 

「ああ、俺が譲り受けた」

 

「それは、百人力いや千人力ねぇん。それじゃ、準備はいいかしらぁん?」

 

「その前に・・・」

 

 俺と朱里はじいちゃんとばあちゃんの方を振り返る。

 

「じいちゃん、ばあちゃん行ってくるよ」

 

「ああ、しっかりやって来い!」

 

「朱里も気をつけるのですよ。私が教えたことを忘れないようにね」

 

「はい!おばあ様もお元気で」

 

「ふふ。私達は大丈夫よ。ひ孫の顔を見れるまでは、ね♪」

 

「ばあちゃん、ひ孫って・・・」

 

「おばあ様のひ孫ってことは、私とご主人様の・・・はわわわわ」

 

「はっはっは!まあ、そういうことじゃ。しっかりと務めを果たして、

 

 元気に戻って来い!儂らはいつまでも帰りを待っておる」

 

「ありがとう、じいちゃん。それじゃ貂蝉、頼むよ」

 

「それじゃ、行くわよぉん・・・ぶるわぁぁぁぁぁぁ!」

 

 貂蝉は大声で叫ぶといつの間にか手に持っていた銅鏡を地面に叩きつけた。

 

 銅鏡が割れた瞬間、まばゆい光が俺達を包む。

 

「はわわ!周りが光ってましゅ!」

 

「大丈夫だ朱里。この光が俺達を外史へ運んでくれる」

 

 光がかんぜんに俺達を包む直前にじいちゃんの声が聞こえた。

 

「しっかりやれよ、二人とも!・・・貂蝉!二人を頼んだぞ!」

 

 じいちゃん、ばあちゃんも元気で!・・・と言った俺の言葉が聞こえたか

 

 どうかわかる前に俺達は完全に光に包まれていった。

 

 

 

 ・・・・・・・・

 

 

 

「行ってしまったな・・・」

 

「ええ、二人ともどうか無事で・・・」

 

「大丈夫じゃ、儂らの孫なのじゃからな!」

 

「ふふ。そうでしたね」

 

 

 

 俺達はただ光に包まれていた。右も左もわからない。立っているのかどうかも定かではない。

 

 いつのまにか貂蝉の姿も見えなくなっていて、二人だけになっていた。

 

「おお~い、貂蝉!どこにいるんだ~」

 

『ご主人様、残念だけど私は外史までは一緒に行けないのぉん。でも大丈夫、私はいつでも

 

 見守ってるわぁん』

 

「はわわ、でも外史へ行ったらどうすればいいんでしゅか?」

 

『二人の信じる道を行けばいいのよぉん。その先に最上の結果が待って・・・・・いるはず

 

 ・・・・・だからぁん・・・』

 

 その言葉を最後に完全に貂蝉の声も聞こえなくなった。

 

「・・・ご主人様」

 

「大丈夫だ、朱里。俺は絶対朱里の側を離れないから」

 

「はい♪」

 

 俺達は手を強くつないで光の向こうへと進んで行った・・・

 

 

 

 

・・・・・・・・・そして物語は外史へと

 

 

 

  ・・・・・・・・・ 

 

 

「・・・ちゃ~ん、・・・ちゃ~ん。ほら、流れ星だよ~」

 

「こんな真昼間から流れ星なんておかしいのだ!」

 

「何か不吉な前兆でなければいいのだが・・」

 

「何言ってるの~。ほら、管輅ちゃんの占いの・・」

 

「もしかして『天の御遣い』とかいうのですか。まさか・・・様、あのような

 

 占いを信じておられるのですか?」

 

「だって、本当に流れ星があったんだよ?絶対当たってるって!だから行って

 

 みよう、ね♪」

 

「行くにしたってあれじゃどの辺りに行ったかわからないじゃないですか。

 

 それとも・・・様には何か心当たりでも?」

 

「ええっと、・・ごめんなさい」

 

「お姉ちゃんは抜けてるのだ~」

 

「がーん、・・・ちゃんに言われた、がっくし」

 

 

 

 

 

  ・・・・・・・・・

 

 

「流れ星!?」

 

「どうされました?・・・様」

 

「・・・は見なかった?今、流れ星が」

 

「それは私も見ました。このような昼間に見えるとは何やら不吉な、

 

 今日の行軍は取り止めますか?」

 

「物事の吉凶は人の心が決めるもの。私達の行く先には関係の無いことよ」

 

「さすが・・・様。すばらしいお言葉です」

 

「はぁ~、姉者はもう少し悩んでくれてもいいのだがな」

 

「ふふっ。それが・・・のかわいいところよ」

 

「はい、それは私も認めるところです・・全員!行軍開始!!」

 

(もしかして、今の流れ星って管輅の言っていた・・本当だったらおもしろく

 

 なりそうだわ)

 

 

  ・・・・・・・・・・・

 

 

「・・・は見た?今の」

 

「あれだけのものを見逃すはずもなかろう」

 

「もしかして、あの流れ星って」

 

「あの管輅の占いのって言いたいのだろう。しかしだな」

 

「でも今回は本当のような気がするの」

 

「それは・・・の勘か?」

 

「勘よ」

 

「ならば何か変化がないか調べてみよう。もしかしたら我らの悲願に役立つ

 

 かもしれないからな」

 

「よろしくね♪」

 

「その間、・・・は溜まっている仕事を片付けておくように」

 

「げっ、・・そうだ!調べるのは私がやっておくから『却下だ』・・・の意地悪」

 

 

 

 

 ・・・・・・・・・・

 

 

 

「あっ、流れ星・・」

 

「・・・~!何、ぼうっと空なんか眺めているのよ」

 

「あっ、・・・ちゃん。今、流れ星が見えたんだよ」

 

「こんな昼間から?もう、しっかりしてよね。ただでさえ洛陽に行く準備で

 

 忙しいっていうのに。ほら、急いで。・・・の印をもらわなきゃならない書類

 

 があるんだから」

 

「待ってよ、・・・ちゃん」

 

(でも、今の流れ星ってもしかして管輅さんの・・・本当だったらどんな人が来るんだろう?

 

 やさしい人だったらいいなぁ)

 

「ほら~・・・、急いでって言ってるでしょう」

 

「へぅ、待ってよ~」

 

 

 

 

 

 ‐幾多の人間の想いと願いを乗せて流星と共にやって来た一刀と朱里。二人を外史で待ち受ける

 

  ものは何か?そして二人の行く先は?

 

 

  ・・・・・天はただ見守っているだけであった。

 

  

 

 

  ・・・真・恋姫†無双 異伝 「伏龍は再び天高く舞う」序章 完・・・

 

 

                                  

 

                               

 

 

 

                         外史編へと続く・・・(はずです)・・・

 

 

 

 

 

 あとがき的なもの

 

 mokiti1976-2010です。

 

 ようやく二人を外史へ旅立たせることができました。

 

 ・・・本当はもうちょっと早く序章を終わらせるつもりだったのですが。

 

 とりあえず次回からは外史編となるのですが、おそらく次回更新は少し遅く

 

 なると思います。

 

 というのも、序章は半分勢いで書いてきましたが、外史編ではそうもいかなく

 

 なるであることは間違いないので、もうちょっと設定や流れを考えてからに

 

 なりますので・・・申し訳ないですが、少々お待ちください。

 

 

 

 それでは次回、外史編でお会いできるといいなぁと願いつつ・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 追伸 今回初めて朱里以外の恋姫の方々の台詞を書こうとしましたが、皆勝手に

 

    しゃべっていきました・・・もしかして恋姫に取り憑かれているのか?

 

 

 

 

 

 


 
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