この作品は恋姫無双の2次創作です。
作者の勝手な解釈もある為、若干キャラの性格等のズレが生じる場合が御座いますが
そこらへんはご容赦のほどを。
~クリスマスイブの夜~
城内で毎年恒例になったクリスマスパーティーを行った後、一刀は子供達が寝付いたのを確認すると、愛しい我が子達の枕元へとそっとプレゼントを置いてまわった
そして一刀がプレゼントを置き去った後、一刀の子供達に二つの人影が忍び寄り寝顔を覗き込む。
「う~ん。やっぱり生で見ると可愛いわ~。」
「オイ雪蓮。あまり騒ぐな。起きてしまうぞ。」
「冥琳ももっと近寄って見てみたら、本当可愛いわよ?」
「雪蓮~」
一人騒ぐ雪蓮に、冥琳は米神を押さえる。現れたのは死んだはずの雪蓮と冥琳であった。
「…もう良いだろう、雪蓮?あまり時間を掛け過ぎると此処に来た意味が無くなるぞ。」
「は~い。」
冥琳は雪蓮に子供達の寝顔を堪能し、満足した所で声を掛ける。
「一刀達、上手くやってるわね。」
「ああ、そうだな。この子達の寝顔を見れば、それが分かる。」
冥琳も寝ている子供達の寝顔に満足する。
「さて、先ほども言ったようにあまり時間を掛けてはいられん。プレゼントを置いて帰ろう。」
冥琳はプレゼントを入れてある袋に、手を入れ取り出そうとした。
「ん、んん~…おしっこ…」
すると突然、蓮華の娘・孫登が尿意をもよおし起きだした。さすがの雪蓮達もまさか起きるとは思わなかった為、一瞬隠れるなどの対応が遅れ直ぐに気づかれた。
「ああ~!さんたさん!」
二人はしまった~と言わんばかりに、手を顔にあてた。
「わ~い!さんたさんがきた~!」
孫登はサンタクロースに会えた事に喜び、はしゃいでいた。
「こら、孫登ちゃん!皆が起きちゃうじゃない。静かにしなきゃ駄目よ?」
此処で他の子達が起きるのは拙いと感じた雪蓮は、登に静かにする様に言う。
「ええ~。みんなもおこそうよ~、さんたさんにあいたいんだよ。」
叱られた登は不満そうに答えた。
「サンタさんの言う事を聞かない悪い子は、プレゼントあげないわよ?」
「登よいこ。」
プレゼントを貰えないと聞いて登は、大人しくなった。そんな登を微笑ましく思い、二人は顔を見合わせて笑う。
「登ちゃんは、おしっこ行かなくて大丈夫?」
「あ!登、おしっこいってくる。だからまだかえっちゃだめだよ?」
「わかったわ、だから早く行くきなさい、漏らしたらお母さんに怒られるわよ?」
うんと返事をすると、孫登は小走りに厠へと向かった。それを見送った雪蓮達は
「良いのか?」
「ああでも言わないと、仕方ないじゃない。」
その辺は冥琳も分かっていたが、
「貂蝉に言われた時間に戻らねば、我々は帰れなくなるぞ。」
「あはは、それも良いかもね。そうすれば、ずっと一刀の傍に居られるから。」
雪蓮のお気楽な言葉に、冥琳は呆れた。だがそれは帰れなくなるわけではない。
「雪蓮。それは…「知ってるわよ。」そうか…」
二人は外史の狭間に辿り着き、そこで貂蝉に出会い色々と話を聞いた。
本来なら死んでしまった二人が今回、特別に制限時間付きながら、此処に来られようにしてくれたのは、貂蝉のお陰でもあった。
雪蓮が言った『知っている。』。それは制限時間を過ぎれば、魂の消滅を意味し、別の外史への転生が出来なくなってしまう事である。
雪蓮は制限時間内に帰る事を約束した。転生すれば一刀に会える事を信じて。
厠より戻った登は、雪蓮の膝の上に乗り、父の事、母の事、そして姉妹たちの事を話をしていた。
「さんたさん、おかあさまににてるね?」
「そう?ちなみに聞くけどお母さん美人?」
「うん!」
「あら、嬉しいわ。お姉ちゃんも美人って事ね。」
「登ちゃん、お母さん好き?」
「うん、だいすき。」
「か…お父さんは?」
嘗て…いや今も思い続けている男の名前を、一瞬呼びそうになったがそれを飲み込んだ。
「おとうさんもだいすき!登おおきくなったらおとうさまのおよめさんになるの!」
「そう、よかったわね~」
やがて登は目を擦りだし、眠そうにし始める。
「眠いの?もう、子供はおねむの時間だもんね。」
「登、子供じゃないもん…」
未だ起きて、色々と話をするという登に、くすっと雪蓮は笑う。冥琳の方をみると時間が、というジェスチャーをしている。雪蓮もこの時間が何時までも続けば良いと思ったが、残念ながらそれは出来ない。
「早く寝ないとプレゼント置いて行かないわよ~」
「いや」
孫登は首を振り、いやいやをする。
「じゃあ寝ないと。」
「うん」
そう言って雪蓮は孫登の手を引いて寝台に寝かした。
「ねえさんたさん。おうたうたって。」
「いいわよ、♪~~♪~~」
雪蓮が優しく歌い、暫くすると孫登から寝息が聞こえだした、それを確認すると二人は扉からそっと出て行きながら呟いた。
「「メリークリスマス」」
~翌朝~
「おとうさま~!登ね、さんたさんに会ったんだよ!」
孫登は朝、一刀に会うなり挨拶もそこそこに、こう切り出した。それを聞いたほかの子達は当然、羨ましがった。
「え?!」
子供達には姿を見られていないはずなのに、言われた一刀は一瞬焦った。
そして良く見ると孫登は二つの箱を抱えていた。一つは一刀が置いたもの、もう一つは見覚えのないもの。
誰か別に渡したのかと思い、蓮華達を見るが誰も知らないと首を横に振る。逆に周りの者も一刀はどうなのよ?視線で問い掛けてきたが一刀もばれてない事と、一つしか配っていないと返す。
出会った人物が誰か気になった為、一刀は屈み孫登と同じ高さになる。
「さんたさんに会ったって、どんなんだったんだい?」
「えっとね、やさしかったの。」
「そうか、よかったね。あとどんな事したんだい?」
「おはなししたの。おとうさまやおかあさまのこととか。あとねぇ、さんたさん、おかあさまにそっくりだったの。もうひとりのさんたさんはめがねしてた。」
『え?!』
孫登が言った人物の容姿に、皆が驚いた。
「登!それ本当なの!?」
真っ先に反応したのは蓮華で、彼女は思わず孫登の肩を掴み詰め寄った。
血相を変え自分に詰め寄って来る母のあまりの迫力に、孫登は泣き出してしまった。
「うわ~~~ん!」
「蓮華!あ~大丈夫だから、ね?」
一刀は孫等を抱き上げあやす。
「あ…ご、ごめんなさい登。もう大丈夫だから、ね?」
登が泣き出したことにより、冷静さを取り戻した蓮華は、登に謝り一刀と一緒にあやした。
登が落ち着くのを見計らって改めて話を聞くと、皆はますます驚いた。全員が思ったのは奇跡が起きた、と。そして心の中で雪蓮達にこう言った。
『姉様(雪蓮(様)策殿)、冥琳(様) メリークリスマス』
あとがき
はい、第三回同人恋姫祭り二作目…ではないですね。
だってオリキャラ出てますからね。
この呉√アフター・クリスマスverは、多分他にも沢山出てるでしょうが、自分なりに書いてみました。(未だ見た事ないけど)
そして多分オチも大体同じなんでしょうね(^^;)
お約束でごめんなさいm(_ _)m
そしてメリークリスマス!(明日は仕事だ、コンチクショー!)
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第三回同人恋姫祭り…の参加作品じゃないです。
だってオリキャラ出てるんですもん。