No.349361

真・恋姫無双「新たなる地と血」反董卓連合編 拠点ー3

華琳達に愛紗のことを話し、そこで一刀は華琳からアドバイスを受ける。

次に訪れたのは、蓮華達がいる呉。

記憶を取り戻した彼女達は、冥琳とどうなったのかを気にしながら、一刀は天幕へと入っていく。

2011-12-19 01:22:40 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:5142   閲覧ユーザー数:4173

この作品は恋姫無双の2次創作です。

 

作者の勝手な解釈もある為、若干キャラの性格等のズレが生じる場合が御座いますが

そこらへんはご容赦のほどを。

 

 

 

華琳達に話を聞いて貰い、アドバイスを受けた一刀は礼を言い華琳達の陣営を後にする。

 

此処には他に雪蓮や蓮華がいる事に気が付いた一刀は、孫の旗を探し、見付けるとそこへと足を運んだ。

 

幸い二人のうち一人は一刀の顔を知っており、一刀が雪蓮への面会を求めたら、直ぐに通された。後ろでもう一人の方が誰だと聞いていたが、祭と仕合って勝った方だと言うと驚いていた。

 

天幕には皆揃っていた。当然、蓮華や思春、穏も。いないのはシャオだけである。

 

「一刀… あの…その…えっと…」

 

蓮華が近寄ってきたが、何から話したら良いのかわからず戸惑い、言葉が出ずにいた。

 

そんな蓮華に一刀は彼女の言葉を待つ。それをみた蓮華は安心して落ち着きを取り戻す。

 

「一刀!無事で良かったわ。あなたにまた会えて嬉しいわ。」

 

蓮華はそう言うと一刀に抱きついた。

 

「うん、蓮…君も元気そうで良かったよ。」

 

「?どうしたの、一刀?」

 

蓮華は一刀が自分の真名を呼んでくれない事に、不思議に思い尋ねる。

 

「いや、この世界(ここ)じゃあ未だ真名を許してもらって無いからさ。幾ら知っているからって、迂闊に呼ぶなって前に注意を受けたからね。」

 

一刀の言っている事は尤もである。少し悲しそうに言っていたのが気になったが…

 

「クス。そんな事気にしなくてもいいのに。でもあなたの言う通りね。じゃあ改めて名乗るわ。姓は孫。名は権。字は仲謀。真名は蓮華よ。またよろしくね。」

 

名乗り終えると、蓮華はまた一刀に抱きついた。

 

「ふ~ん。蓮華って、そうやって一刀に甘えてるんだ~(ニヤニヤ)。」

 

「そうだな。中々見られない光景だな。」

 

「堅殿にもあの様に甘えた事などほぼ無かったからのう~。」

 

「あ~ん、蓮華様ばっかりずるいですぅ~。次は穏の番ですぅ。」

 

「穏。蓮華様の邪魔をするな(次は私の…いや、何でも無い)。」

 

一刀に抱きつく蓮華を見て、雪蓮は意地悪く笑い、冥琳も祭も雪蓮と同じ様に冷やかした。穏は身体をくねらせ次は自分が甘える事を主張し、思春はそれを諌めようとする。

 

「っ!?」

 

周りの反応に蓮華は慌てて離れるが時既に遅く、暫くこの事で雪蓮達に弄られる事となったのは言うまでもないだろう。

 

暫くしてから冥琳が止めに入り、漸く場が収まる。改めて思春、穏、明命、そして一樹の自己紹介が行なわれた。

 

蓮華達は今までの事を一刀から直接聞いていた。

 

「お姉様から聞いてはいたけど本当に一刀そっくりね、この子は。」

 

一刀の横に座り、お茶と啜っている一樹に目を向けると蓮華はそう呟いた。

 

「羨ましいわ、司馬懿が…」

 

「羨ましい?」

 

「ええ。だって、好きな男性(ひと)の子を身篭り、産むことが出来たんですもの。同じ女性として羨ましいわ。」

 

「…」

 

会話の途中、突如考え込むよう黙ってしまった一刀を気遣うよう、蓮華は心配そうに声を掛ける。

 

「どうしたの一刀?」

 

「え…あ!ご、ごめん。何でも無いんだ。ちょっとボーっとしちゃっただけだよ。」

 

「お疲れですか~?」

 

穏も心配そうに顔を覗きこんでくる。

 

「ん、大丈夫。疲れてはいないよ。」

 

「そう?でも一刀、あんまり無理しないでね。」

 

「ああ、ありがとう蓮華。」

 

 

そして、以前南陽を訪れた際の話になると蓮華が礼を言ってきた。

 

「一刀、冥琳の事ありがとう。」

 

「え?何が?」

 

「冥琳に私達に事を頼んだことよ。」

 

「俺は何もしてはいないよ。蓮華が自分で考えて許した事だよ。」

 

「ううん、違うわ。あなたが冥琳に言った事があったから、私は冥琳を許すことが出来たのよ。あなたが冥琳と話をしていなければ私は、多分冥琳を許さなかったでしょうから…」

 

蓮華と冥琳は互いのの方を見て微笑む。それを見た一刀は本当に和解したのだと理解する。

 

「でも、本当に驚いたわ。一刀と蓮華…のみならず思春や穏までも、一刀にベタ惚れだなんてね。」

 

「雪蓮様!わ、私は別に北郷の事など…!」

 

雪蓮の言葉に立ち上がり顔を赤くしながら、否定をしようとするが、全く説得力がない。しかも…

 

ジー…

 

一樹が思春をじっと見ていた。

 

「な、なんだ?」

 

「父上の事嫌い?」

 

上目遣いで瞳を潤わせた目で見られると、流石の思春もこれには言葉を詰まらせる。

 

「き、嫌いじゃ無い…」

 

思春はなんとか言葉を出したが、それでは終わらなかった。

 

「じゃあ好き?」

 

『ぶっ!?』

 

「なっ!?わ、わ、わ私が、ほ、ほ、北郷の事を…」

 

散々ドモった後、思春の取った行動は、

 

ダッ!

 

思春は踵を返すと、そのまま答えることなく天幕から出て言った。

 

「ちょっと!思春!?」

 

「思春様!?」

 

『(逃げた…)』

 

誰もがそう思った。この行動が返って思春が一刀をどう思っているか分かったが、当の本人はテンパっててそんな事を考える余裕など無く、一刀達が帰り思春が戻った後どうなったかは、まあ言うまでもないだろう…

 

「中々の強者(つわもの)ね、この子…」

 

「全くじゃ。くくく」

 

一樹の純粋な疑問なんだろうとは分かっていても、そう思わざるを得なかった。

 

結局、思春は帰って来ず、一刀は思春に子供の言う事だから気にしないように、と蓮華に言付けて後にした。

 

 

あとがき

 

よっしゃぁーーー書き終えたぜぃ!!

 

第三回・同人恋姫祭りの作品と同時進行していたので、どちらかが期間内または年内に間に合わないかと思われたがなんとか間に合った~~!

 

蜀・魏・呉と来て、これで終わり。って訳じゃ無いんですよ。まだ残ってる人がいますよね?

 

と言う訳で未だ続きまする。年内は間に合わないだろうな…気長にお待ち下さい。

 

寒くなってきましたので、皆様もくれぐれも風邪など引かないよう、体調には気を付けてお過ごし下さい。

 

ではまた次回ぃ~


 
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