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真・恋姫✝無双 呉~新たな外史で綴る物語~ [ 第三話 ]

tawardsさん

この作品は真・恋姫✝無双の二次創作となっております。
一応今回は、前回の補足もしているつもりの話になっております。
ひとまず、今回で原作の第一章に当たる部分が終わり、いよいよこの物語も動き出していきます。
果たして、一刀たちは未来を変えることが出来るのか!?
楽しんで頂ける作品になるよう頑張って書いていきますので、皆様、これからもよろしくお願いします。

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2011-12-03 16:23:37 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:5181   閲覧ユーザー数:4207

 貂蝉が出て行った後、一刀たちはお腹が空いたのでひとまず食堂に行くことにした。

 

「あれっ?そういえば雪蓮たちは今袁術の客将になっているんだよな?」

 

「そうよ。それがどうかしたの?」

 

「いや、今の話を袁術の間者が聞いてたらって思って…」

 

「「「「あっ!!!」」」」

 

 それを聞いて全員辺りを見まわした。少し離れた木の下に人がいるのを見つけ、近くに駆け寄った。

 

「これは………」

 

「よぉ寝ておるのぉ~」

 

「ですねぇ~~~♪」

 

「…貂蝉がやったんだろうな…」

 

「どうするの雪蓮?」

 

「ほっといてもそのうち起きるでしょ。それよりも早く食堂へ行くわよ。もうお腹ペコペコなんだから。」

 

 とりあえず話を聞かれてなかったようなので、間者はほっといて全員食堂へ向かった。

 

 食堂に来てみたが時間が中途半端だったため誰もいなかった。

 

「しかたがないのぉ。儂が作るとするか」

 

「マジで!やった!じゃあ俺、青椒肉絲」

 

「あっ!私も~♪冥琳と穏もそれでいいよね?」

 

「「ええっ(はいぃ~♪)」」

 

「ふむ。それじゃぁ腕に依りをかけて作るとするかのぉ」

 

 そう言って祭が厨房へと向かった

 

「祭さんの手料理かぁ~。久し振りだなぁ」

 

「あれっ?一刀って祭の手料理食べたことがあったんだ?」

 

「うん。一度祭さんが作ってくれたんだ。…美味かったなぁ…」

 

 雪蓮の質問に答えながら、一刀は厨房に立つ祭を見つめている

 

(((これはマズイわね(な)(ですねぇ)、私も料理を覚えるべきね(だな)(ですねぇ))))

 

 祭を見つめる一刀の顔を見て三人とも同じことを考えていた。

 

 

 しばらくして料理が出来上がり、四人が座る卓に料理を持ってきた。

 

「ほれ、出来たぞ」

 

「お~!美味そ~!それじゃいただきま~す」

 

 ちゃんと両手を合わせてから箸を伸ばす。

 

「うっめ~~~~~!」

 

「そうじゃろそうじゃろ。たくさん作ったから遠慮せず食べてよいぞ」

 

 そんな祭と一刀のやり取りを見て、三人は悔しかったがこの場は仕方がないと諦め、一刀に倣って両手を合わせ、祭の料理を食べていくのであった。

 

 

 

 食事が終わり、後片付けをちょうど食堂の前を通りかかった侍女に頼んで、食堂を後にした。

 

 食堂を出た後、一刀たちは今後のことを話し合うため庭に出た。

 

「やっぱり、ここで話すしかないんだな」

 

「ああ。先ほどの袁術の間者も起きているであろうしな」

 

「それもそっか。それじゃあこれからどうしていくんだ?今の状況は俺が雪蓮たちと最初に出会った時と同じみたいだし」

 

「その前に一刀、ちょっといいかしら?」

 

「んっ?どうしたんだ雪蓮?」

 

「貂蝉の話だけど、実はあんまり理解できてないの。一刀は理解してたみたいだけど、知らない言葉も出てきて何がなんだかねぇ~…」

 

「それについては私も同じ意見だ。」

 

 祭と穏も自分たちも同じだと肯定するように頷いている。

 

「う~ん…ちょっと待ってね」

 

 そう言って一刀は貂蝉が話していたことを説明しやすいように頭の中で整理していく。

「雪蓮が言った知らない言葉ってのはパラレルワールドのこと?」

 

「そう。それっ!そのぱれらるわあどる!」

 

「パラレルワールドね。…パラレルワールドってのは、平行世界って言って今自分がいる世界とは別に存在するもう一つの世界とでもいうのかな。そこは同じようであっても今自分がいる世界とは全く違う世界だったりするんだ」

 

「どういうこと?」

 

「ん~と、つまり、パラレルワールドにも自分は存在しているかもしれない。でもそれは自分であって自分じゃないんだ。例えば性格が正反対だったり、生まれたての赤ん坊だったりね。」

 

「ふむ。なんとなくは理解できた。つまり、自分ではないもう一人の自分が存在している世界があるかもしれないということだな」

 

「うん。で、貂蝉は天の国を正史として、様々な外史が存在するって言ってたよね?」

 

「ええ」

 

「今この世界も外史であって、俺が雪蓮たちと初めて出会った世界も外史ってことになると思うんだ。でも貂蝉はこの外史は本来存在するはずがないって言った。それは、俺達が記憶を持った状態でこの世界にいることを言っているんだと思う。」

 

「記憶を持った状態ですかぁ?」

 

「こっからは俺の想像なんだけど、この世界は本当なら俺が雪蓮たちと初めて出会った世界と同じように時を進めるはずだったと思うんだ。じゃないと外史としての世界観とでもいうのかな、そのことに説明がつかないからね。外史は正史からできている。つまり、天の国の過去の歴史にそって存在している。前にいた世界はいくつかの違いはあるけど、ほとんど俺が知っている歴史の通りに時が進んでいた。」

 

「それって…」

 

「…うん。だからこの世界も本来なら同じような時を刻むはずだったと思う。でも俺達が来たことで変わってしまった。大きすぎる変化のせいで正史から半分独立してしまったんだと思う。でも、貂蝉が言おうとしてたことは俺に希望を与えてくれた。………もちろん雪蓮たちに励まされたおかげでもあるけど………」

 

 最後の部分は小声になってしまい雪蓮たちには聞こえていなかった。

 

「希望を与えてくれたとはどういうことなのじゃ?」

 

「本当は前の世界と同じように進むはずだった。でも俺達がそれを変えてしまった。いや…違うな、俺達の手で変えていくことが出来るようになったと言うべきかな。過去を変えてしまうと言うことは未来が変ってしまう。つまり、天の国が変ってしまう。どこかで天の国を変えてしまうことがないように本来の外史は成り立っているんだと思う。でもこの外史は正史から半分独立している。つまり………」

「つまり………?」

 

「自分たちの手で新しい世界を作っていける。新しい世界を作っても俺がいた天の国が変ってしまうことはない。むしろ、もう一つの新しい天の国が出来上がるんじゃないかと思う。貂蝉が言いたかったのはそう言うことなんだと思う」

 

「なるほど。それでぱられるわあるどという言葉が出てきたのだな」

 

「そういうこと。とりあえず分かってもらえたかな?」

 

「「「「ええ(ああ)(うむ)(はいぃ♪)」」」」

 

 四人とも一刀の説明を聞いて納得し、返事を返す。

 

「分かってもらえたところで早速だけど、…これからいったいどうしていくつもりなんだ?」

 

「それについては、もう大体のことは決めてあるわよ。…冥琳、よろしく♪」

 

「…はぁ。仕方がないわね。…これからのことについてだが、ひとまずは前の世界と同じように行動していこうと考えている」

 

「えっ!?どうして?」

 

「ああ、それはだな、さっきの一刀の説明を聞いて特にだが、私たちが今の時点で変わった立場にいる。もちろん同じように進むことを避けるのは当然だが、何が起きるか分からない。そのため大事の前にはしっかりと話し合いたいと思う。その代わり普段は前と同じように動いていこうと考えている」

 

「なるほど。確かにその方がイレギュラーも起きにくそうだな」

 

「いれぐらあとはなんじゃ?」

 

 聞いたことがない言葉が出てきて、祭が一刀に聞き返す。

 

「え~と…予測することもできないありえないようなこと…かな」

 

「まるで今の私たちみたいですねぇ~♪」

 

「うん。でも俺達がすでにイレギュラーだから、冥琳の言うように何が起きるか分からない。だから、十分用心した方がいいとは思う。」

 

「ええ。だが、貂蝉殿の話を改めて考えると、私たちもこの世界に来れてよかったのかもしれないな」

 

「どういうこと?」

 

「もし、記憶を持った一刀だけがこの世界に来て『この世界の私たち』が拾ったとする。もちろん『私たち』は一刀のことを知らない。だが一刀は『私たち』のことを知っている。気が付いて『私たち』を見たら一刀はどうする?」

 

「それは朝みたいに驚いて、名前を呼んで確認すると思う」

 

「そこだ!」

 

「いったいどういうことなのよっ?」

 なかなか結論を話さない冥琳にじれったくなり、雪蓮は声をあげる。

 

「待ちなさい、雪蓮。…一刀、お前が私を呼ぶ時は何と呼ぶ?」

 

「えっ!?そりゃ冥琳って呼ぶけど?」

 

「そうだな。雪蓮、先ほど言ったように『この世界の私たち』は一刀のことを知らない。もし知らない奴から自分の真名をいきなり呼ばれたらあなたならどうする?」

 

「そんなのすぐ首を刎ねるに………あっ!?」

 

「そういうことだ」

 

 冥琳の言いたかったことが分かり、雪蓮は少し悲痛な顔になって俯いてしまう。

 

(………それって…………………助かった~~~………)

 

 一刀はその状況を想像して、今の状況に安堵していた。

 

「………まぁ、今は違うんだし、こうして皆と会えてよかったんだからさ」

 

「そうね」

 

 一刀の言葉を聞いて、雪蓮が顔をあげる。

 

「ところで、いつの間に今後のことを決めていたんだ?」

 

「それは蓮華たちに書簡を書いている時よ。蓮華たちの書簡にも似たようなことは書いてあるから問題ないでしょうしね♪」

 

「あ~、それで俺だけ知らなかったってわけだ」

 

「そういうことだ。それで一刀よ、お前の処遇についてだが………」

 

「それについては私が説明するわ。いいでしょ、冥琳?」

 

「………はぁ~。あなたはホント………わかったわ」

 

「ありがと♪で、一刀の処遇についてだけど……一刀にはまた天の御遣いになってもらうわ」

 

「それなら全然構わないよ………それだけ?」

 

「まだよ♪その天の御遣いとしてなんだけど、しばらくの間は別人になってもらうわ♪」

 

「はぁっ!?別人っ!?」

 

「あっ、別人って言ってもしばらく外では名前を変えといてもらうだけよ♪」

「わかった。でも名前はどうするんだ?」

 

「それはもう決めてあるわ。あなたの名前は『北刀(ほくと)』よ♪私たちもしばらく外で…特に人目に付くところでは『北刀』って呼ぶからよろしくね♪(さ~て、どうなるか見ものだわ~♪)」

 

「了解!」

 

 一刀以外は雪蓮が何を企んでいるか知っており、またその企みに参加しているため近い将来のことを考えて笑いをこらえていた。

 

「あとは前と同じように皆の仕事を手伝ってもらうわ。で、最後に一つ…と言ってもこれが一番重要なことなのよね~♪」

 

 そう言って冥琳・祭・穏を見る。三人とも雪蓮を見て無言で頷く。

 

「なにをするんだ?」

 

「簡単なことよ♪一刀は私たちに子供を授けるの♪」

 

「ああ。なんだそんなこと………はあああああぁぁぁぁぁぁぁ~~~~~!?」

 

「なによ~~~!一刀は不満だって言うのっ!?」

 

「いやっ、不満とかじゃなくてだな、いきなりで吃驚しただけで…それにそれって…」

 

「安心して♪今度は口説いてまぐわれなんて言わないから。それに一刀だって、私に冥琳、祭や穏、ここにいない蓮華たちみんなの気持ちはもう分かってるんでしょ?」

 

「それはその………………うん」

 

「でしょっ♪なら問題ないじゃない♪」

 

「………でも、子供が出来るかどうかは俺にもわかんねえぞ?」

 

「それは大丈夫でしょ♪なんたって一刀だし。ねっ、皆♪」

 

「「「そうね(じゃな)(ですねぇ♪)」」」

 

「………俺って、いったい………」

 

 へこんでいる一刀を見て、皆自然と笑いがあふれ出ていた………

 

 

 

 

<座談会>

 

一刀:さて、前回で作者が………ご冥福をお祈り…

作者:………まだ生きてます………

一刀:うおっ!?……よく無事だったな?

作者:医者の話では、大切な場所は避けるように、ピンポイントでなにか刺さった跡があるらしいのですが…

一刀:(………やっぱ確実に狙われてる!?)まっ、まぁ無事でよかったじゃないか(滝汗)

作者:…妙に引っ掛かるんですが…

一刀:気のせいだろ…(余計なこと言ったら俺もやばい…)

作者:はぁ、そうですか…(…う~ん、なんかあやしいなぁ…)

一刀:それより!前回に、次回で補足説明とか言ってなかったか?(話変えねぇと…)

作者:ああっ!そうでした。一応、無い知恵絞って補足したつもりなのですが…

一刀:んっ?どうしたんだ?

作者:いえ、相変わらず自信がないもので…

一刀:そんなもんか。

作者:そんなもんです…

一刀:そうか。…てかっ、おいっ!この展開じゃなかったら下手すりゃ俺死んでんじゃねぇかっ!!!

作者:その通りです。しかもその時点で完結です。(笑)

一刀:笑い事じゃねぇ~~~~~!!!

作者:まぁまぁ。だからこの展開にしたんですし、無事だったんだからいいじゃないですか。

一刀:くそぉ………しかも最後の部分にいたっては…

作者:もちろん!私の中で『一刀=種馬』なので!

一刀:ちっきしょぉぉぉぉぉ~~~~~…………

作者:あっ………どこかに行ってしまいましたね…では、私も第四話を書くためこの辺で失礼します。

 

 

 

 

 


 
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