No.334966

真・恋姫†無双 外伝:幼なじみは魔乳姐さん

一郎太さん

という訳で、久しぶりに外伝。
だってロリばっかで食傷気味なんだもん。
今回は黒山羊の夜様とNSZ THR様のリクにお応えしてこの方です。
BBAの※禁止。
アンケもやるよ。

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2011-11-15 17:59:58 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:11106   閲覧ユーザー数:7815

 

 

 

幼なじみは魔乳姐さん

 

 

pppppp……―――。

 

「うぅ……」

 

毎朝耳にする電子音が鳴り響いている。もぞもぞと身体の向きを変える事はできず、その音源へと腕を伸ばす事も出来ない。

 

「……………あふぁ、か」

 

隙間から時計を覗き見れば、短針は時計盤の5を指している。身をよじって窓へと顔を向ければ、まだ陽も射していない。これは別に、今朝だけ早起きをしたという訳ではない。毎朝の恒例行事だ。

いつものように布団から抜け出す事も伸びをする事もできず、いつものように着替える為に立ち上がる事も出来ず――――――

 

「………むふぁ」

 

――――――そしていつものように酸素を求めた。

 

 

 

 

 

 

首の後ろに手を回して、拘束する腕からなんとか抜け出す。すぽんという音が聞こえた気がした。ようやく身体の自由を得た俺は立ち上がり、ゆっくりと伸びをする。パキパキと首や背骨から音がした。

 

「………酒臭ぇ」

 

これもまたいつもの事。寝間着代わりのT シャツに染みついてしまった匂いに辟易した俺はそれを脱ぎ去り、トレーニングウェアに着替える。

 

「ほら、(ねえ)さん、布団掛けておかないと腹壊すぞ」

「んー……」

 

俺が抜け出した勢いで肌蹴てしまった布団をかけ直すと、まるでいやいやをする子供のようにそれを撥ね退ける。

 

「だから無防備だっつってんだろ!?」

 

そして俺の目の前に現れるのは、すでに寝間着としての機能を失った浴衣に身をつつまれた肢体。相変わらずの魔乳めが。

 

「――――――いただきます」

「んっ…」

 

とりあえず景気づけにひと揉みして、俺は布団をかけ直してやった。さて、頑張りますか。

 

 

 

 

 

 

ランニングと道場での鍛錬を終えた俺が居間に戻ると、聞き慣れた声が俺を迎えた。

 

「おーぅ、一刀。邪魔しとるぞ」

「知ってるよ。毎度の如く人の布団に潜り込みやがって」

 

起き抜けとは異なり浴衣をきちんと着こなした姐さんが、テレビを見ながら茶を飲んでいた。言っておくが、ここは彼女の自宅ではない。

 

「朝ご飯は食べられるかしら?」

「応、いつもすまないな、婆さん」

「もう慣れてるからねぇ」

 

そしていつものように、うちで朝食を摂るのだった。

 

「それじゃ、儂は着替えてくるからお前もしっかりと準備しておけよ」

「何言ってんだ。いつもそっちのが遅いくせに」

 

隣の自宅に帰る姐さんを見送る。

 

「なんだと、コラ。挟むぞ」

「んんんんんんんんんっ!?」

 

皮肉を言えば、顔を引き寄せられ胸に押し付けられた。役得役得。

 

「なんだ、情けない。ほれ、また後でな、一刀」

「死ぬかと思った……また後でね、桔梗姐さん」

 

とりあえず、俺は生還した。

 

 

 

 

 

 

※※※

 

桔梗姐さんと初めて会ったのは、俺が0歳の時だったらしい。『らしい』と伝聞形なのも当然だ。その時には姐さんは既に小学校も卒業しようかという歳だったのだから。

 

「一刀、遊びに来たぞ」

「…?………うん」

 

記憶にある中では、これが最初の会話。確か俺が3歳くらいだったか。爺ちゃんの真似をして庭で素振りをしていると、道場に面した縁側から声がかかった。そこにはセーラー服姿の姐さん。この年にして、はち切れんばかりの胸を持っていたと記憶している。

 

「一刀、遊びに来たぞ」

「うおぉっ!?風呂にまで入ってくるなよ!」

「かっかっかっ!」

 

こうやってよくからかってくる、お茶目(?)な姐さんだった。いま思えば、ショタコンの気があったのだと思う。

 

「一刀ぉ、遊びに来らろぉ」

「こんな時間に?………ってクサっ!?」

「誰が臭いってぇ?あ?」

「いや、近づかないで……うぷっ」

 

公然と酒が飲める年齢になってからはその魔力に取り憑かれ、夜中にも関わらず俺の部屋へとやってくるようになった。

 

 

 

 

 

 

「一刀、聞いてくれぇ」

「………今日は酔ってないんだな」

 

姐さんも社会人になって少し経った頃、珍しく素面の姐さんが部屋にやって来た………いつもの如く屋根伝いに。

 

「実はな……親父から酒を禁止されたのだ」

「……………よかったじゃん。健康を目指せば?」

「いやだ。儂は酒が好きなのだ」

「はぁ………どうせアレだろ?外で飲んで他人様に迷惑かけたから禁止されたんだろ。だったら家で飲むことは許してもらえるようにおじさんに頼めば?」

「おぉっ!その手があったか!」

 

嬉々として屋根を自宅に戻っていく姐さんの後ろ姿を見ながら、俺は溜息を吐いた。

 

「一刀ぉ、遊びに来たろ………って、アレ?」

「………………zzZ」

「寝てる?………ふふっ、邪魔するろぉ」

 

そして、こうなった訳だ。家での酒盛り許可を貰った姐さんは、事あるごとに酒を飲み、酔っぱらった状態で俺の部屋へと忍び込む。

 

「zzZ………むぐっ!?」

「むにゃむにゃ……」

「んんん……ぶはぁっ!!」

 

初めてそれをされた時には、死ぬかと思った。死因が乳圧死なんて嫌過ぎる。

 

そんなこんなで、俺は17年間を姐さんのよき理解者として生きてきたのだ。

 

 

 

 

 

 

※※※

 

「おう、待たせたな」

「うーぃ」

 

制服に着替えて隣家の玄関先で待っていれば、着物姿の姐さんが出てきた。もしこの色合いが派手なものならば、その見た目も相まってどこぞの遊郭の女郎と間違われるかもしれないだろうな。

着物姿と制服姿。これまた異様な組み合わせだが、この辺りの住人も見慣れている。注目を浴びる事もない。

 

「かずピー、おはようさん。桔梗姐さんは今日もお綺麗で」

「うーす」

「おう。及川は相変わらずパッとしない顔だな」

 

横合いから級友が合流する。姐さんのご挨拶な言葉に酷いわーと嘆きながらも、すぐにいつものアホな表情に戻り、会話を続ける。

 

「それにしても姐さんは色っぽいわー。かずピーが羨ましいわ」

「でももうすぐ三十路イダダダダダっ!?」

「何か言うたか、一刀?」

「何も言ってイデデデデっ!」

 

口は災いの元だ。

 

「ふん、朝は儂の乳を揉んだくせに、よく言いおるわ」

「は?」

「マジかいなっ!?」

 

姐さんの言葉に、俺は目を丸くする。まさか………。

 

「くくくっ、儂が眠っておると思うて気が緩んだな。いまでもお前の手の感触は残って儂を疼かせるぞ?」

「うっ……」

 

おい、前屈みになるなコラ。

 

「それじゃ、また夜にな」

 

途中で職場に向かう姐さんと別れ、俺は前屈みの及川と学園へと向かう。

 

「なぁ、かずピー」

「あ?」

「………どっかでトイレ借りれんかなぁ?」

 

死ね。

 

 

 

 

 

 

学園から帰宅し、いつものように爺ちゃんと鍛錬をする。居間から婆ちゃんの夕食を告げる声がかかり、爺ちゃんは道場を出て行った。俺も軽く掃除をしてから居間へと戻る。

 

「………あれ、来てたんだ」

「当り前だろう」

「?」

 

見れば、朝のように茶を飲む姐さんが、出勤時とはまた別の和服姿で座っていた。言葉を発すれば、胸元の果実がたわわに揺れる。

 

「一刀ちゃんも座りなさい。もう準備も終わるから」

「へーい。それにしても、今日はやけに豪勢だな。何かいい事でもあったのか、婆ちゃん?」

 

俺がそう問えば、婆ちゃんだけでなく爺ちゃんや姐さんも呆れた目で見てくる。なんだよぅ。

 

「何言ってるの、一刀ちゃん。今日は一刀ちゃんの誕生日じゃない」

「へ?」

 

忘れてた。

 

 

 

 

 

 

宴もたけなわ。初っ端から爺ちゃんと競うように飲んでいた姐さんは、いつもよりも酒のまわりが早かったようで、日本酒の入ったグラスを持ったまま俺にもたれかかっていた。

 

「なんじゃ、桔梗もまだまだじゃな」

「何言ってるのよ、お爺さん。桔梗ちゃんも嬉しかったのよ。なにせ、あと1年なんですから」

「おぉ、そういえばそうじゃったな」

 

何があと1年なのだろう。疑問には思ったが、兎にも角にも隣で俺の道着に酒を零している酔いどれをなんとかするべく、俺は姐さんを担ぎ上げて居間を出て、道場の縁側まで連れて行った。

 

「………ほら、少し涼みなよ」

「んー」

 

聞こえているのかいないのか、座らせても姐さんは俺に寄り掛かる。腕にものっそいやわいものが当たってくぁwせdrftgyふじこlp;@。

 

 

15分もそうしていただろうか。左腕にぬくもりを感じながら月を眺めていると、隣でもぞもぞと動く気配。

 

「起きた?」

「ん?……あぁ、どうやら酔いつぶれてしまったみたいだな。儂もまだまだよ」

「これ以上強くなられても困るんだけど」

「そう言うな………まぁ、今日はいい日だったからな。酒も進むというものよ」

「俺の誕生日が?嬉しくないと言ったら嘘になるけど、そこまで盛り上がらなくてもなぁ」

 

俺がそう返すと、姐さんはくつくつと笑いながら、俺の胸にそっと手を伸ばす。道着姿のままだから、すこし襟元をずらせば地肌に夜の冷たい風が当たる。

姐さんは、その部分に細く綺麗な指を這わせた。

 

「―――ちょ」

「ふふふ、よいではないか。あと1年になったのだ」

 

またその言葉か。一体何まであと1年なんだ?

 

「決まっておる。一刀が18になるまでだ」

「確かに今は高2だから、あと1年すれば18だな」

「だろう?お前が18になれば、ようやっと結婚出来るのだ」

「あぁ、そういう事か」

 

………………………………………………………は?

 

 

 

 

 

 

「何を呆けておる。この国の法律では、男の結婚は18からだからな。何もおかしな事はあるまい」

「待て待て待て、俺が結婚するの?」

「そうだ」

「誰と?」

「儂とだ」

 

何を当然の事をと、桔梗姐さんは至極真面目な顔をしている。

 

「………………………俺と姐さんって、そういう関係だったっけ?」

「1年後にはそうなるな」

 

初耳だ。

 

「じゃぁ、毎晩俺の布団に潜り込んできてたのは?」

「無論、お前と共にいたいからだ。いつ手を出してくるのかと思っておったが、まったく出さんのだから、ある意味凄い奴よ、お前は」

「………………………」

 

そりゃ出せないよ。生まれた時から知られてるんだもん。

 

「くくっ、一刀は儂が嫌いか?」

「……………………………………嫌いじゃない」

「ならばよいではないか。どうせ北郷流を継ぐのだろう?だったら、さっさと妻を娶って子を成そうぞ。儂もそろそろ結婚しろと親父が急かしてきそうだからな」

「……………………………………ま、それもいっか」

 

俺は考える事を放棄して、倒れ込んだ。

 

「なんだなんだ。膝枕とはもう旦那気取りか?」

「桔梗姐さんは、俺が嫌い?」

 

さっきの仕返しだ。酒の所為とは別に、赤くなった姐さんを見るのは初めてかもしれない。

 

「………………………嫌いなわけあるか」

「だったらいいじゃん」

 

いつも人をからかう癖に、自分が言われるのは弱いのかな。そんな彼女を可愛いと思いながら、俺は姐さんの顔の向こうに見える月に視線を移すのだった。

 

 

 

 

 

 

おまけ

 

 

「―――――― 一刀さえよければ、儂はいつでも準備が出来ておるからな」

「なんの?」

「夜伽に決まっておろう。こうして美人が傍におるのだ。これまでみたいに、儂のこの胸を懸想して自分を慰める必要もなかろうぞ」

「………………………」

 

なんで?ねぇ、なんでバレてるの?

 

「くくくっ、いきなり泣き出してどうしたのだ?」

 

やっぱり姐さんには勝てないと思った。

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

前書きにも書きましたが、今回は黒山羊の夜様とNSZ THR様のリクで、桔梗様を書いてみました。

 

BBAの※禁止。

 

幼なじみシリーズのリク募集するよ。

 

BBAの※禁止。

 

真・小姫†無双の合間に上げると思われ。

 

BBAの※禁止。

 

ではまた次回。

 

BBAの※禁止。

 

バイバイ。

 

 

 


 
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