【CAUTION!】
この作品を読むかどうかは自己責任です。
気分を害しようと、それは自己責任です。
お金がないのも自己責任です。
彼女がいないのも自己責任です。
それでもいいという方は、文頭に
『(`・ω・´)シャキーン』
と書き込んでからコメントしてください。
ただし色々と否定的な※はなし。
作者の心が痛むから。
ではまた後書きにて。
#15
「お前達、弱い…」
最前線で、彼女はひとり呟く。彼女の前には、地に膝をついた3人の少女。皆が土埃を身に纏い、肩で息をしている。
「まだまだ、なのだ……」
「負けたわけじゃ、ないもん………」
「そうだよ。兄様の、期待に応えないと…」
それでも少女達は立ち上がる。その手に武器を構えて。
「………だったら、死ね」
戦意のない敵に興味はない。だが、向かってくるというのなら話は別だ。方天画戟を構えた少女―――呂布は飛び出し、得物を振るう。
「…………誰?」
「3人はもう少し修行が必要みたいだな」
だが、それを止める影があった。その影は右手に構えた偃月刀で呂布の重い一撃を軽々と受け止め、背後で茫然とする3人に笑顔で声をかける。
「ま、あとは任せろ」
影は少女達から視線を外した。
「――――――よくも、俺の可愛い妹たちを苛めてくれたな、コラ」
手が痺れた。
「………凄いのだ」
「うん、兄ちゃんってあんなに強かったんだね」
「というか、呂布もさっきまでの本気じゃなかったんだ………」
背後から妹たちの呟きが聞こえてくる。その尊敬の響きに、俺の心は高揚―――する筈もなかった。だって、めちゃくちゃ速いし重いんだもん。
「………お前、強い?」
「当り前だ。俺はみんなの兄貴だからな。兄貴は妹を守らなきゃいけないんだよ」
会話を交わしながらも、呂布は戟を振るう手を止めない。え、鈴々たち3人を相手にしてたのに、まだ疲れないの?
「………お前の戦い方、変」
「失礼な奴だな」
確かに北郷流は異端と呼ばれていた時期があったらしいけれども。
「お前の武器…殺気がない………」
当然だ。殺す気もないし。
「………なんで?」
「ぐっ!?」
その時、俺の心が跳ねた。………………なんだ、この目は。こいつは立派に成長した女だぞ?俺は
考えているうちに、呂布の攻撃に違和感を感じた。あれ、遅くなってる?
「………もしかして、疲れたのか?」
「(ふるふる)」
「じゃぁ―――」
どうして。そう問う前に、呂布から解答を口にした。
「………おなか、すいた」
「がはぁっ!」
哀しげな瞳に、俺は血を吐いた。ようやく理解できたぜ。呂布は………この娘は、『スピリチュアル・ロリータ』なんだ。あまりに純粋過ぎるが故に、心が追いついていない。無垢なまま成長してしまったのだろう。俺の下半身は、彼女の心に反応したのだ。
「兄ちゃん!?」
「だ、大丈夫ですか!?」
慌てた声の妹に、血濡れのサムズアップを送る。俺は大丈夫だ。むしろ、やる気が出た。
「なぁ、呂布」
「……?」
「俺は董卓を助けようと思っている」
「……………」
「華雄と張遼も降ってくれた。呂布も、董卓を助けるために手を貸してくれないか?」
「………………ほんと?」
「あぁ…ほんどうだ………」
傾げられた小首に、今度は鼻から情熱が溢れ出した。鈴々たちには慣れているが、新しいジャンルに俺の耐性は弱まっているらしい。
「………それに、このままやっても勝負はつかないだろうしな。董卓たちも助けて、全部終わったら、また遊ぼう。な?」
「………………………もし、嘘だったら?」
「その時は俺の首を刎ねればいいさ。どうだ?」
言って、俺は武器を下ろした。
「………………」
数瞬の沈黙の後――――――
「………ん」
――――――呂布は降伏を宣言した。
「という訳で、張遼と呂布たんも仲間になった。みんな仲良くするんだぞ」
「「「はーい」」」
鈴々と季衣と流琉が元気よく返事をする。いい妹たちだ。
「と、その前に、お前らは虎牢関にはいって城壁に旗を立ててこい。この関は俺達が占領したー!てな」
俺の言葉に鈴々と季衣は関へ駆けていき、流琉は牙門旗を取りに戻る。
「それじゃ、華雄たちのとこに行くか」
「……ん」
「あと、ご飯も貰おうな」
「ん…」
微笑む呂布は、とても可愛かったです。
もきゅもきゅとご飯を食べる呂布を華雄と張遼に任せ、俺はハニーベアーの牙門旗がはためく城壁へと向かった。袁術軍の兵士に囲まれた董卓軍の兵がぞろぞろと出てくる。ふむ。こいつらも帰ってから調教してやる。
「ぬぬぬ……降ろせなのです!」
「暴れるななのだー」
城壁へと上がれば、鈴々の蛇矛の先端が、1人の少女をぶら下げていた。デニムっぽいホットパンツにチャイナ風味の上衣、頭にはパンダのロゴ入りの帽子を被っている。そして小さい。
「何やってんだ、鈴々?」
「お兄ちゃん!このチビは生意気だからお仕置きしてたのだ」
「チビではないのです!くぅぅ………恋殿ぉぉっ!!」
ぷらぷらと蛇矛の先で揺れながら、ついにはその少女は涙を流してしまった。呂布の名を叫んでいる。
「鈴々」
「にゃ?」
だが、俺はすべての幼女を愛する紳士なのだ。幼女の涙を見て動かないわけがない。
「武器を下げなさい」
「わかったのだ」
素直な娘は好きだ。
鈴々が武器を下げる。俺はその先端から幼女を救い出すと、エメラルドのような髪を優しく撫でた。
「ほら、もう大丈夫だよ。呂布のところに連れていくから、安心しな」
「うぅ……怖かったのですぅぅ……」
「よしよし」
胸にしがみついて涙を流す幼女を連れて、俺は関を降りた。
おまけ
「「ねぇ……」
「なんでしょう、桃香様?」
ここは連合軍後方。
「虎牢関も落ちちゃったね」
「そうですね。それにしても、袁術軍は強いな………」
「なにか
「おぉ、それは面白そうですな」
「なんでそうなるのですかっ!?」
1500と連合軍最少勢力の劉備率いる義勇軍は、関羽と趙雲を将に、再び輜重の見張りをしていた。
「じゃぁ、モノマネ大会ね」
「桃香様!人の話を――――――」
「では某から」
趙雲は左腕で自分の胸を抱え、右の手のひらを左の乳房に添えた。
「『だ、駄目です、ご主人様っ!?私は家臣で貴方は――――――ふぅ…終わった後というのは、どうしてこうも虚しいのだろう………」
「 そ れ は 誰 の 真 似 だ ? 」
「天幕でひとり賢者
「似てるよ、星ちゃん!」
「………………#」
後方は平和だった。
あとがき
困った時の星ちゃんオチ。
というわけで、今日はこれで最後。話の内容的にもキリがいい。
続きがうpされるかは不明。
Yesロリコン、Noタッチ。
また次回か別の話で。
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というわけで今日最後。
どぞ。