【CAUTION!】
この作品を読むかどうかは自己責任です。
気分を害しようと、それは自己責任です。
お金がないのも自己責任です。
彼女がいないのも自己責任です。
それでもいいという方は、文頭に
『J( 'ー`)し(自分の名前)…』
を書き込んでからコメントしてください。
ただし色々と否定的な※はなし。
作者の心が痛むから。
ではまた後書きにて。
#16
「こちらスネーク。洛陽に潜入した」
「………ん」
「返事がないっ?………どうした、応答しろ!」
「返事、した………」
「………………………………了解オーバー」
隣立つ恋が首を傾げる。可愛いので、とりあえず撫でておいた。
「というわけで行くか」
「ん」
この場にいるのは、俺と恋だけだ。
何故こんな状態になっているかという事については、いつものように回想シーンに入ろうと思う。あぁ、安心してくれ。某海賊や某忍者の漫画みたいに何話にも渡って黒いページを使う訳じゃないから。
――――――前日・軍議にて。
洛陽まであと半日というところで、連合軍は陣を敷いて休息をとっていた。いつものように鈴々たち武将組は華雄や霞(張遼)と鍛錬を行ない、美羽はそれを眺めながら七乃とお菓子を食べている。俺はというと、毎度の如く袁紹から軍議の招集がかかったので、大天幕に移動しようかというところだった。
「私が行くの!雛里ちゃんはこないだ一緒に行ったんだから順番は私だよ」
「あわわっ、でもでも!ご主人様は私がちょうどいいって言ったもん!」(#13参照)
言ったけど言ってない。
「そうなんですか、ご主人様!?あの日私と過ごした熱い夜は嘘だったんですか!?」(#11参照)
それは本の中身な。
「はわわわ!」
「あわわわ!」
俺のツッコミも他所に、朱里と雛里はぽかぽかと互いを叩きあう。可愛いんだが、このままBAD ENDに突入されても困るので、俺が採るべき選択肢はただ一つだ。
「はわっ!?」
「あわわ…」
「というわけで、俺はハーレム√を選択する。朱里も雛里も喧嘩しないの」
2人を左右の腕に抱き上げた。ビバ、ハーレム。VIVA!幼女。
「喧嘩するのならどっちも置いていくぞ。俺はやっぱり友達を思いやれるような優しい娘が好きだな」
「はわっ!雛里ちゃん、行ってきていいよ。私は次でいいから」
「うん、ありがとう」
「あれっ!?」
朱里の言葉に、雛里は即断した。朱里が驚きの声を上げる。
「え、あれ?ここは雛里ちゃんも譲って、互いに譲り合いが繰り返される場面じゃないの?」
「甘いよ、朱里ちゃん…兵は拙速を尊ぶんだよ………」
「雛里ちゃんずるいっ!?」
その時に雛里が見せた、あの魔性の瞳は俺をドキリとさせた。
「ま、喧嘩されるのも嫌だから両方連れてきたんだけどね」
「何か言いましたか、ご主人様?」
右膝に乗せた朱里が見上げてくる。なんでもないよ。
「?」
つられて左の膝に乗せた雛里も首を傾げた。
「ちょっと、北郷さん!さっきから、貴方は人の話を聞いているのですか?」
「あ?」
呼ばれて顔を上げれば、袁紹が俺の事を睨み付けていた。周りの諸侯も俺に視線を向けてくる。やめろ、俺は人に見られて感じるようなMじゃない。
「毎回毎回軍議ではそのようなちびっ娘を膝に乗せて、しかも今日は2人ですか!どういうつもりですの?」
「だって………可愛いだろ?」
俺の言葉に、男の将たちは頷いている。いや、男だけでなく、曹操や孫策も首を縦に振っていた。ロリコンばっかだな、この連合。
「ねぇ、北郷。私にもちょっと抱かせてよ」
「いやだ。こいつらは俺の妹だ」
「今度ウチの妹も抱かせてあげるから」
「マジ?じゃぁ、はい」
「はわわっ!?」
客将という立場上、俺の右隣の席についていた孫策が言ってきたので、俺は朱里を渡した。
「ねぇねぇ、孔明ちゃん。ウチに諸葛瑾っていう娘がいるんだけど、貴方の親戚?」
「はわわっ、お姉ちゃんを知ってるんですか?」
「あら、やっぱり。いい土産話が出来たわ」
………朱里の姉か。やっぱり小さいのかな。今度遊びに行くか。
「はわわ、ご主人様ぁ……なんか頭に柔らかいのが当たってますぅ………」
「朱里はそのままつるぺたでいてくれ」
「はわわわわ……」
軍議どころじゃなくなった。
という訳で、俺と恋は2人で洛陽に潜入したわけだ。え、全然わからないって?めんどくせぇ。簡単に言うと、
汜水関と虎牢関を落とした袁術軍は頑張り過ぎ
↓
だからお前らはうしろで見てろ
↓
でもそしたら董卓たちが助けられない
↓
だったらこっそり助けよう
↓
おなかすいた
↓
じゃぁ、俺と恋でいいや
↓
で、連合軍にバレないように城壁を登り切ったわけだ。
まぁ、さすがに華雄たちや鈴々たちに壁を登るなんて芸当は出来ないからな。もちろん俺もだ。というわけで。
「恋、俺を城壁に向かって投げてくれ」
「ん…」
連合にバレないようにこっそりと移動した俺達は、城壁の影に身をひそめる。恋の方天画戟に足をかけ、恋がそれを思い切り振り上げる。飛んでるぜぇ。
なんとか城壁に飛び乗った俺は、上からロープを垂らして恋を引っ張り上げ、そして今にいたる訳だ。
さて、美少女を助けに行こうか。
そんなこんなで宮廷へ向かう奴らを無視して、俺は恋の家へと向かった。董卓だって馬鹿じゃないだろう。連合が来たとわかったら、何処かに身をひそめる筈だ。そう判断した俺は、美少女が隠れそうな場所を霞たちに聞いて、この場所へとやってきた。
「こらまたデカいな」
「ん…家族がいっぱいいるから」
恋の家は街の外れにあり、将軍職に相応しい大きさだった。扉を開けて入れば、途端に駆け寄る足音。
「動物園並だな………」
「家族、いっぱい」
駆け寄ってきたのは20匹近い犬に猫、トラにパンダもいる。にょろにょろとデカい蛇が這ってきて、空からは小鳥から大鳥まで飛んできて恋の肩やら頭に所狭しと着地し、とてとてと2匹の幼女も駆けてきた。
「この2匹は俺が飼ってもいい?」
「ん…」
「へぅ……飼われちゃうんですか?」
「んんんんんっ!むぅぅぅううっ!!」
胸に2匹の美幼女を抱き締めて俺が問えば、恋はコクと頷いた。もーらい。
「というわけで、お2人を助けに来ました」
「ん…月と詠も一緒」
腕の中で真っ赤になる女の子とジタバタと暴れる女の子に言葉をかける。
「ぷはっ!いきなり何すんのよ、この変態!」
「変態とは言ってくれるな。俺は君たちを助けたいが為に、こうして連合に隠れて此処まできたんだぞ?」
俺の胸から逃れた眼鏡の少女が息も苦しげにがなり立てる。うむ、うちにはいないタイプだ。
「そうだよ、詠ちゃん。恋さんもいるんだし、大丈夫だよ」
「月ぇ…」
「ま、俺は恋よりも強いんだけどな」
「恋は、負けたわけじゃない…」
意外と負けず嫌いな恋ちゃんだった。
「まぁ、いいさ。どちらにしろ、もう洛陽にはいられないだろ。うちに来いよ。華雄に霞に恋、それにねねもいる。2人を助ける為に、ってあいつらは降ったんだからな」
「え、そうなんですか、恋さん?」
俺の説明に、董卓ちゃんが驚く。恋もコクリと頷いた。
「ん…連合は、敵がいっぱい……でも、一刀が助けてくれる、って言うから、仲間になった………華雄は負けてたけど」
「そうなんですか……ええと、一刀さん。私達を匿う事が知られてしまったら、貴方たちに被害が及ぶかもしれません………それでも、その、よろしいのですか?」
「当り前だ。俺は小さい娘の味方だからな」
「ただの変態じゃない」
「あ?揉むぞ、コラ」
「ひぃっ!?」
上目遣いの涙目董卓ちゃんは、とても可愛かったです。
おまけ
「ねぇ……」
「なんでしょう、桃香様?」
ここは洛陽内、炊き出し場。
「ここまで来ちゃったね」
「そうですね。それにしても、あっという間でしたね………」
「なにか
「おぉ、それは面白そうですな」
「なんでそうなるのですかっ!?」
1500と連合軍最少勢力の劉備率いる義勇軍は、関羽と趙雲を将に、洛陽の民に炊き出しをしていた。。
「じゃぁ、モノマネ大会ね」
「桃香様!人の話を――――――」
「では某から」
趙雲は両腕で自分の胸を抱くと、ほぅと溜息をついた。
「結局、桃香様は何の活躍もしなかったな…それに引き替え、イケメン野郎殿の武は……まさか、あの御方こそが私の――――――はっ!?何を言っている!私は桃香様と義姉妹の契を交わしたのだ。それを裏切ろう筈も………でも、カッコよかったな」
「 そ れ は 誰 の 真 似 だ ? 」
「天幕でひとり人生について悩む愛紗」
「ホントなの、愛紗ちゃん!?」
「………………#」
劉備軍は最後まで戦わなかった。
あとがき
というわけで、#16でした。
もう詐欺はやんないよー。
でも、ちょっと期待してる自分がいる。
またすぐ次の回で。
ではでは。
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あの勢いはおかしいと思う。
というわけで、詐欺はやめます。
#16~#20上げますよー。
どぞ。