【CAUTION!】
この作品を読むかどうかは自己責任です。
気分を害しようと、それは自己責任です。
お金がないのも自己責任です。
彼女がいないのも自己責任です。
それでもいいという方は、文頭に
『(´・ω・`)やぁ』
と書き込んでからコメントしてください。
ではまた後書きにて。
#3
賊のアジトでたんまりお宝と食糧を頂き、俺と鈴々は馬に乗られて旅を続けてきた。そして、1つの大きな街に辿り着く。
「おっきな街なのだ……」
鈴々は初めて見る規模の街に、目を丸くしている。対する俺のテンションは低い。なんだよ、大きな街ならコンビニのひとつでもあると思ってたのにな。そろそろカップラーメンが食いてーよぅ。
「これからどーするの?」
「そうだなぁ…まずはお宝を換金するか。でないと飯も食えない」
「あー」
納得といった顔で鈴々が頷く。うん、少しずつ覚えていこうな。
「という訳で、これ、換金してくださーい!」
どこに質屋があるかもわからないので、とりあえず金持ちそうだという理由で目に入った一番大きな建物の門を叩いた。
「なんだ、お前達。志願者か?」
門の横の小窓が開き、むさいおっさんが顔を出した。
「まぁ、換金志願という意味ではその通りだな」
「そうか。では入れ」
「へーい、行くぞ、鈴々」
「Yesロリータ、Noタッチ、なのだ」
それは覚えなくていいから。
という訳で、俺はいま命を狙われています。なんで?ちゃんと鈴々の唐草風呂敷に隠してあるのに、お宝がバレたの?
「どうした、兵に志願しに来たのだろう?だったらその腰の剣を構えないか」
目の前にいるのは、なんというか………普通の女だった。可愛さレベルで言えば普通に可愛い。あくまで普通。特上とはいえない。特上というのは、以前であった関羽のような女を言うのだろう。だが、それは世間一般に見た場合だ。俺のダウジングはまったく振れていない。
「どうした、構えないのか?それとも試験官が太守本人だから気を遣ってるのか?」
たいしゅってなんだ?まぁいっか。俺は死ぬ訳にいかないのだ。故郷で待っている妹の為にも、俺は生きて還らなければいけないんだぁっ!!
「鈴々はここにいるのだ」
「そうだったな………」
とりあえず、目の前の普通の女を殴り飛ばす。
「ぐはっ!?」
「なんだよ、普通のモブキャラのやられ方しやがって。折角新必殺技を試そうと思ったのに」
俺は背中に隠し持っていた短剣(賊から奪った)を腰に挿し直した。
という訳で(2回目)、俺は今牢屋に入れられている。なんだよ、向こうが先に剣を向けたんだろー。正当防衛じゃないのかよー。
「助けてくれぇえっ!俺には故郷で帰りを待つ餓えた妹がいるんだ!俺はノンケなんだよぉ!」
「うるせぇぞ!」
入口の方から怒鳴られた。ちぇっ。折角人が『無実の罪で捕まった可哀相な兄』ごっこをしてるのに、水を差しやがって。
「――――――こ、公孫賛様!お体は大丈夫なのですか?」
と、外が何やら騒がしい。なんだよ。お偉いさんか?だったらさっさと此処から出してくれ。
何事か会話をしていたが、それも止み、2人の人物が入ってきた。
「お兄ちゃん、大丈夫?」
「鈴々!すまない、鈴々…俺は無実の罪で捕まってしまったんだ………なんとか脱獄して、お前の下に帰るからな」
「城主の目の前で脱獄宣言か?なかなかの度胸だな、おい」
「あ?」
目を上げれば、先ほど俺が殴り飛ばした女が立っていた。
「あぁ、アンタか。どうした?俺の正当防衛を主張しに来てくれたのか?それとも俺の正当性が認められて、アンタが捕まったのか?」
「………張飛、お前の兄貴、殴ってもいいか?」
「いいけど、お兄ちゃんの方が強いよ?」
よく出来た妹だ。俺の事をよく分かってやがる。
「はぁ…まぁいい。あれは試験だったからな。お前が私より強かった、それだけの事だ」
試験?何の事だ。
俺の疑問を流し、女は懐から鍵を取り出し、牢の錠を開けた。
「にゃははー、お兄ちゃん、お帰りなのだ」
「ただいま、鈴々」
よく分からないが、俺は牢屋から出る。久しぶりのシャバだぜ。
「こんなところで話すのもなんだ。私の部屋に行こう」
女はそう言って、そのまま歩き出し、鈴々もその後に続いた。とりあえず、鈴々がいるから危険はないだろう。
「ったく、紛らわしい事しやがって」
牢屋番の男が俺に言葉を投げかける。
「………」
「なんだよ?」
「………ふん」
「おごっ!?」
ムカついたので、そいつの急所を蹴り上げておいた。自分じゃなくても、マイボールが縮み上がる。
「どうした?」
「なんか、この人が体調不良みたいです」
振り返って問う女に、俺は床に蹲る男を指差して言った。
「おい、脂汗までかいてるぞ!?誰かある!」
ふむ、なかなかいい奴のようだ。女の声に別の男がやって来て、その牢屋番を連れ出していった。ずっと俺を睨んでいたので、誰にもバレないようにケツも蹴り上げておいた。靴の先が穴にクリーンヒットしたようだ。男は泡を噴いて気を失ってしまった。
「それにしても吃驚したよ。私もそれなりに武の自信はあるんだが、まったく拳に反応出来なかった」
目の前で椅子に座るのは公孫賛さんさんだ。『さん』の数が多くて言い難いが、気にしても仕方がない。
「アンタが弱すぎるんだよ。それでよく城の主なんて出来るな」
「うぐっ!?」
おっと、思わず本音が出てしまった。紳士として知られている俺だ。このような事を言っては評価も下がってしまうではないか。
「そりゃ、私は弱いけどさぁ…でも、他に有能な武将がいないんだから仕方がないじゃないか………文官も少ないしさぁ………………」
「お兄ちゃん、お姉ちゃんが凹んでるのだ」
「仕方がないなぁ」
俺は机に突っ伏している公孫さんの肩を優しく叩く。
「なんだよぉ…どうせ私は普通なんだ。仕事もいっぱいあるし、兵の調練もしなきゃいけないし……ほっといてくれよぅ………」
「ならば俺が手伝ってやるよ」
「え?」
俺の言葉に、公孫賛さんさん爽やか3組が顔を上げた。その瞳は涙に濡れているが、まったくと言っていいほどそそらない。
「ほっ、本当に手伝ってくれるのか?」
「任せろ。俺は平成のハートマンと呼ばれた男だからな。兵の調練など余裕だ」
「鳩饅?美味しそうなのだ」
「鈴々は少し静かにしていような………どうだ、乗るか?」
「本当に、本当か?」
両腕で縋りついてくる公さんを宥めながら、俺は続けた。
「あぁ。だが俺の報酬は高いぞ。どうする?」
「頼むっ!払えるものなら何でも払うから、兵の調練だけでもお願い出来ないか!?」
「契約成立だ」
俺と公孫賛はがっちりと手を握り合った。
それから契約履行の為の、俺の仕事が始まった。
「どうした、この蛆虫共が!まともに声も出せねえのか!?」
「「「「「応っ!!」」」」」
「聞こえねーぞ、コラ!それと、返事は『Yesロリコン、Noタッチ!!』だ!!わかったならケツの穴引き締めて心の底から叫びやがれ!少女は触れるものではない!愛でるものだ!!」
ハートマンばりの罵声を浴びせ続け、兵達も少しずつ洗脳ゲフンゲフン、教育が効いてきたみたいだ。
「「「「「Yesロリータ、Noタッチ!!」」」」」
「いい調子だ。だが、それでもまだまだオナニーのおかずにもなりゃしねぇんだよ!」
「「「「「Yesロリータ、Noタッチ!!」」」」」
「幼女は好きか!幼女の為に死ねるか!」
これに応えられない奴を、俺は男と認めない。
「「「「「Yesロリータ、Noタッチ!!」」」」」
「いいか、てめーら!男に生まれたからには、一生童貞を貫く覚悟を決めろ!紳士であれ!さすれば自ずと幼女が貴様らを愛してくれる!!」
「「「「「Yesロリータ、Noタッチ!!」」」」」
うむ、いい返事だ。
*
訓練を開始してから1週間。基礎も出来上がった為、調練を次の段階へと進める。
「いいかてめーら!これから貴様らの大好きな幼女が鍛錬をつけてくれる!」
「「「「「Yesロリータ、Noタッチ!!」」」」」
「しかもただの幼女ではない!美がつく幼女だ!!どうだ、嬉しいか」
「「「「「Yesロリータ、Noタッチ!!」」」」」
「嬉しいのか、って聞いてるんだよ!幼女に会えて、勃起してんのか、って聞いてるんだよ!!」
「「「「「Yesロリータ、Noタッチ!!」」」」」
準備は万全のようだ。俺は、背後でずっと訓練の様子を見ていた少女に声を掛けた。
「鈴々、出番だ」
「Yesロリータ、Noタッチなのだ」
「だから鈴々は………まぁ、兵との一体感って意味ではいいか、それで。じゃぁ鈴々。こいつらを殺さない程度に吹き飛ばせ。殺気に関しては本気でいいぞ」
「にゃ?いいの?」
「あぁ、こいつらは鈴々みたいな小さい娘が大好きだからな。精神と肉体を鍛えると同時に、悦びも得る事が出来るのだから、死ぬ気でくらいつくだろうさ―――なぁ、この変態ども!」
「「「「「Yesロリータ、Noタッチ!!」」」」」
パーフェクトだ。俺は鈴々をけしかける。
「じゃぁ、やっちまいな」
「Yesロリータ、なのだぁ!!」
「合ってるけどなんか惜しいっ!」
鈴々によるスパルタ訓練が始まった。
訓練を開始してから2ヶ月。久しぶりに賊が出たとの報告があった。
「久しぶりの実戦だが………兵の実力はどうだ、はぁとまん」
「完璧だ。独りも死ぬ事無く賊を殲滅できるだろう。あと俺の名前は北郷だ」
「そんなにか!?というか嘘だったのか!?」
下手をすれば、これまでずっと事務仕事をしてきた公孫賛さんさんよりも強いかもしれない。
「まぁ、見てのお楽しみだ。な、鈴々?」
「Yesロリータ、Noタッチなのだ!」
「?」
そして、俺達は賊の討伐へと出征した。
*
「いいか、貴様ら!敵は賊風情だ!何も恐れる事など無い!」
久しぶりで緊張すると言うダメ主の代わりに、俺が檄を飛ばす。
「お前らが恐れるのは何だ!そこのお前、応えろ!」
「Yesロリータ!我らの愛する幼女が傷つき悲しむ事です!」
「その通りだ!では、我らのすべき事は何だ!隣のお前、応えろ!」
「Noタッチ!
「その通りだ!剣を抜け!雄叫びを上げろ!我らの美幼女に続けぇえっ!!」
「鈴々に続くのだぁああっ!」
「「「「「Yesロリータ、Noタッチ!!」」」」」
*
賊の討伐はあっという間に終了した。
「………………」
公さんはさっきからずっとこの調子だ。口をぽかんと開けたまま目を見開いている。ナニを突っ込んでやるぞ、コラ。
「終わったぞ?」
「………………………」
「駄目だこりゃ。さっさと帰るか」
俺達は帰路につくのだった。
普通の城で働き始めてから3ヶ月が経過した。軍の強さが広まったのか、募兵も順調に進んでいる。俺も、軍曹役を見所のあった変態に明け渡し、全体の指揮は鈴々に任せ、事務仕事の真似事をしていた。ビバ公務員。
「あー、こいつとこいつ、ひっ捕らえて財産没収しといて。賄賂送ってきた奴だから」
「はい」
俺の指示を受け、文官が竹簡を持って去る。
「それとこの罪人は死刑な」
「で、ですが罪状で言えばそれほど罪も重くはないかと………」
「食い逃げと誘拐未遂だろ?前者に関しては従来の通り鞭打ち10回で事足りる。だが、後者はいただけねぇ。人質は幼い女の子だった。下手をすれば世界の損失だ。だから死刑」
「はぁ……?」
別の文官は、何やらメモを取っている。
「あと、こないだ決定した女子幼稚園の設立はどうなっている?」
「募集はしているが、まだ応募者はゼロだぞ、北郷」
「マジか!やっぱり動物とかがいた方がいいのか………?それとも何か遊具を作って見本として展示するか?シーソーなら簡単に作れそうだし………まぁいい。今後も募集を続けてくれ」
「わかった」
項垂れる俺を無視し、公孫賛が部屋を出て行こうとする。
「ちょっと待て」
「どうした?」
公孫賛が振り返って応えた。
「なんでお前が文官の真似事やってるんだ?」
「え?だってお前の方が太守っぽいし」
「あまりふざけた事言ってるとケツの穴を犯すぞ」
「ひぃっ!?」
と、そこで俺は2つの事を思い出した。
『なんでお兄ちゃんと鈴々の身体の形は違うの?』
2人で一緒に風呂に入っている時の事だった。鈴々が俺の一物を見てそう言ったのだ。鈴々の華開く前の身体に反応しないように必死で堪えていたのに、その言葉で半分ほど上向いた。
いずれ俺達が愛し合うのも時間の問題かもしれない。え?Yesロリータ、Noタッチじゃないのかって?馬鹿野郎。自分からならアウトだが、愛し合ったうえで向こうから求めてきたのならOKなんだよ。それに鈴々は外の世界では――歳って事になってるし、問題はない筈だ。
『俺の報酬は高いぞ』
そしてこっちだ。俺はまだ、助っ人報酬を貰っていなかった。いや、客将としては貰っているのだが、所詮は金銭だ。
という事で、思いついた。
「そういえば、まだ軍の調練の報酬を貰ってなかったな」
「え?」
「お前は言った。『払えるものなら何でも払う』とな。お前の身体を報酬として頂く事にしたから」
「はぁ!?」
「お前に拒否権はない。という訳で、今夜鈴々が寝たらお前の部屋に行くから、ちゃんと身体を清めておけ」
「ひぃぃぃっ!」
話は戻るが、実際に鈴々と愛し合う時に、ひとつ問題がある。それは、俺が童貞だという事だ。学生時代は幼女に手を出す訳にはいかなかったし、彼女なんかも作る気はなかったからな。という訳で、もしかしたら俺が早漏の可能性もある。事を致す時に、『え、もう終わりなの?』なんて言われたら、俺は絶対に立ち直れない。絶対EDになる。公孫賛もまぁ普通に可愛い部類に入るし、勃たないという事もないだろう。
「だからお前、練習台な」
「この鬼ぃぃいいっ!!」
泣きながら出ていってしまった。まぁ、夜になればもっと鳴く事になるのだから問題ないだろう。
そんなこんなで深夜。一緒に布団に入った鈴々が完全に眠り込んだ事を確認した俺は、そっと部屋を出た。
「入るぞ」
「はいぃっ」
公孫賛の部屋に行けば、震えた声の彼女が出迎えた。
「緊張してるのか?」
「あああ当り前だろ!?」
「安心しろ」
「え……」
「どうせ痛いのは最初だけだ。という訳でいただきます」
「いっ、いやぁぁっぁあああああ――――――」
予想通りに入れた瞬間に達した俺は、余裕の出来た2発目以降、彼女の身体でたっぷりと四十八手を練習するのだった。
「………もっとしようよ、北郷ぅ」
「……も…無理」
彼女が絶倫だった事は想定していなかったな。
公孫賛でゲフン!公孫賛と性戯の練習を1週間続けた俺は、漢としてのレベルがだいぶ上がったと思う。最初の3日はどうしようもないくらいの早さだったが、俺のジュニアも慣れてくれたのか、後半は自分でタイミングをコントロールできるようになっていた。
「そろそろ頃合いだな」
俺が切り出したのは飯の時間。街で散策中に見かけた屋台に鈴々と入った時の事だった。
「にゃ?」
「また旅に戻ろうかな、って事。鈴々はどうしたい?」
「んー、お兄ちゃんが行きたいなら鈴々も行きたいのだ」
繰り返される動詞に下半身が疼いた。
「じゃぁ、また旅にでも出るか」
「わかったのだ!ご飯をいっぱい買っていこ?」
「そうだな。あと馬も貰っていこう。何かと楽だ」
「うん!」
会話も終わり、俺は美味しそうにラーメンを啜る鈴々を眺める作業に戻るのだった。
*
「ってわけで、『ちょっとだけ』鈴々と出かけてくるから」
「遠征か?賊が出たのか?」
「いや、そういう訳じゃないけど」
「だったら軍を準備する必要もないな」
何を納得したのか、公孫賛はうんうんと頷くと竹簡に筆を走らせる。
「まぁ、そんな訳で遠征の費用と馬をくれ。あと食糧」
「あぁ、構わないぞ。必要な分だけ持っていっていいから。お前にはそれだけの権限を与えてあるし」
「へーい」
公孫賛の許可も貰ったしと、俺は旅の準備に赴くのだった。
おまけ
「よかったのですか、伯珪様?」
「何がだ?」
一刀たちが出かけた翌日、1人の文官が公孫賛に問いかけた。
「伯珪様から許可は得ているからと、これだけの路銀と食糧、それと馬を持って行かれたのですが………」
「あぁ、北郷か。大丈夫だぞ、確かに許可したからな」
言いながら、文官から竹簡を受け取る。
「………………なぁ」
「はい?」
「この金額って、大体うちの年間予算の3分の1はあるよな」
「そのようですね」
「糧食もうちの軍が1か月遠征できるくらいはあるよな」
「切り詰めれば1か月半はもつかと」
「馬が30頭って、これ多分糧食の輜重車を引かせてるんだよな」
「おそらくそうでしょうね」
バキッ。公孫賛の右手の中で、竹簡が砕けた。
「………北郷ぉぉぉぉっ!!」
彼女の受難は続く。
あとがき
はい。おしまい
また次回。
Tweet |
|
|
94
|
4
|
追加するフォルダを選択
続けて投稿。
普通の人、可愛いよ、はぁはぁ。
どぞ。