男子寮
「ああ!やっぱりいない」
「早く見つけなければ!!」
「学園からの帰りには会わなかったから・・・・逆方向か!行くよ!」
「はい!」
浅草
一刀達は桃香、鈴々を探すために逆方向の商店街に向かっていた
途中、愛紗が信号を無視しかけてが
「(事故が起きた様子はないな・・・ってことは)・・・こっちか!」
「ごしゅ・・・一刀様!当てがあるのですか?」
「なんとなくだけどね」
走って行くと料理の匂いと
「「・・・・居た!!」」
鈴々の姿があった
「ん?ああ!!お兄ちゃんに愛紗なのだ!!やっと見つけたのだ」
「見つけたのだ、ではない!!勝手に出歩いて」
「(それは君も同じだろ)今はそれどころじゃないだろ?で、桃香は?」
「はにゃ?そういえばお姉ちゃんどこ行ったのだ?」
「はぁ~・・・(こんなことになると薄々感じてたけど)じゃ、急いで探すよ」
「お客さん!お勘定」
「・・・・・・・いくらですか?」
鈴々の食べた量はかなりあったが、良心的な値段だったため3000円で済んだ
桃香を探すが中々見つからない
彼女は何処にいるのか見当がつかないからだ
「見つかりませんね」
「お姉ちゃんどこ行っちゃったのだ?」
「参ったなぁ」
だが
「止めてください!!」
いきなり声がした
「・・・・・・・・・・あそこか!」
視線の先には桃香が男に絡まれていた
「いいじゃねぇえかよ」
「俺達と楽しいことしようぜ」
「どうせ暇なんだろ?」
「止めて!!離して!!」
「・・・その子から離れて欲しいんだけど?」
「!!誰だ?てめぇは!?」
「ご主人様!!」
「はぁ?ご主人様だぁ!?はははははは・・・笑わせるぜ」
「じゃあ、そのご主人様とやらにボコボコしてやるよ こんな奴はよぉ・・・一発で終わりだ!」
男の一人が殴りかかるが
ボゴッ
逆に一刀に殴られた
元々、この世界で武の心得があると言えるぐらいの実力ありさらにあの戦乱を体験した一刀にとって大した相手ではなかった
「もう一度言う!その子から離れてくれないか?」
「くそっ!まぐれで調子に乗るな!!」
今度は一斉に来る男達
彼らは一刀だけが戦力だと思っていた
だから後ろの二人をことを気にしなかった
「・・・・下種が」
男達は殴られた 或いは蹴られた
「・・・・どんな世界でもこういう奴等はいるのだな」
「へへ・・・一発なのだ」
「だいじょうぶか?桃香」
「ふぇえ~ん・・・ご主人様~怖かったよ~」
「とりあえずここから離れよう」
「「はい」」
「分かったのだ」
一刀達は一旦戻ることにした
ちなみに男達は気絶したまま放っておかれた
一刀の部屋
「何と言うか・・・言わなかった俺も俺だけど・・・勝手に出歩かないで欲しかったな」
「ごめんなさい」
「ごめんなのだ」
「もう良いよ 大事に至らなかったし・・・昼食にしようか」
「手伝います」
「わ、私も手伝う」
昼食はそうめん 山の様なそれもあっという間に消えた
食後
「ねぇご主人様?」
「あ!そのご主人様ってのは止めて!・・・一刀様って呼んで欲しいんだ」
「?うん分かった!それでね?一刀様」
「・・・何?」
「愛紗ちゃんに台所の使い方教えたんだよね?」
「え?あ!うん」
「不平等はいけないと思うの!だから私にも教えて」
「いいよ」
「やった~」
桃香に愛紗に教えたこと(目玉焼きは除いて)を教えて時が過ぎ
一時間後
「そろそろ腹ごなしも済んだし、そろそろ行くか」
「お出かけするの?鈴々ついて行きたいのだ」
「最初から三人も連れて行く気だよ」
「行くって何処に?」
「デパート」
「・・・・でぱあと?・・・何ですか?それ」
「う~っと・・・・・いろんな物が売っている所?」
「商店か何かなの?」
「まぁそんな感じだね」
「とにかく行くのだ」
「そうだね・・・行こう」
「うん」
「はい」
デパート
「うわぁ~階段が動いてるのだ」
「本当だね!楽ちん」
「本当に天の世界とは凄い所ですね」
そして着いたのが
「ここは?」
「服売り場・・・いつまでもその格好じゃ目立つし一着じゃ不衛生だからね?それに寝巻も買わないとだから」
「成程」
「確かに」
「わかったのだ」
「ただ、あまりお金がないからそこの安売りの所から選んでね」
「はーい」
「分かりました」
「うん」
三人で仲良く服を選んでいる横で
「(えぇ~っと服の他に必要な物は教材は本屋で)「ねぇ?一刀様、どっちがいいと良いと思う?」・・・こっちだね(後は食材は・・・鈴々が五人分として八人分で・・)「///一刀様、これどうですか?」ああ、よく似合うよ(ああ、後、生活雑貨も見ないとか)「お兄ちゃん!鈴々、これが良いのだ!」///・・・鈴々はこっちの方がいいと思うよ?」
待ってるのも暇なので次の行動を考えている一刀
それでも三人の質問には反応して答えるのが一刀クオリティなのだろう
四人は本売り場に来ていた
「うわぁ~本がいっぱい!朱里ちゃんとかが喜びそう」
「そうですね 軍師達ならば目を輝かせるでしょう」
「うへ~鈴々にはきついのだ」
「ははは・・・そうだね」
一刀は今までなら立ち読みしていたマンガ売り場を通り過ぎ、眼中にもなかった教材コーナーに行った
「えぇ~っとこれとこれとこれと・・・後はこの辺かな」
「一刀様、それは何に使うんですか?」
「ん?もちろん君達が勉強するんだよ」
「「え?」」
「なるほど!それはそうですね」
「一刀様!ちょっと見せて・・・・・・・全然分かんないよ~」
「そりゃそうだろ」
いきなり中三の数学見たって
「俺もあの世界では最初大変だったからね・・文字を覚えるまで」
「今度は私達が頑張る番という訳ですね?」
「そういうこと」
「ぶーぶーお勉強は好きな人だけやってれば良いと思うのだ」
「そうもいかないよ!この世界は平和だから兵役がない代わりに勉強の義務があるんだからね」
「だから言ったではないか!平和な世では学が必要になると」
「一緒に頑張ろう?鈴々ちゃん・・・ね?」
「う~~分かったのだ」
この後、日用雑貨も買って最後に食品売り場に来た
「うわぁ~おいしそうなのだ」
「本当に凄いよ!野菜に魚、肉までそろってるよ」
「さらに凄いのが中には遠くから運ばれてきてることかな?」
「遠くから運ばれているってどれぐらい遠くなんですか?」
「まぁ・・・・・建から蜀に運ぶ距離は軽いかな?」
「「「!!!」」」
「それよりも買う物はっと」
一週間分の材料を買ったが何これ?ってぐらい多かった
一刀の部屋
「さて、今日の夕飯はハンバーグにしよう」
「はんばあぐ?」
「ああ!確か前に言っていた天の料理のことですね」
「食べられるの!?」
「ああ、頑張ってつくるよ 二人は手伝う?」
「うん」
「当然です」
調理中
「愛紗ちゃん・・・」
「・・・はい、私も感じます」
「ん?どうしたの?二人共暗い顔して」
「いえ・・天の調理器具が凄いのは分かりますが」
「それを差し引いても一刀様は私達より上手いと思ってね」
「・・・まぁ自分で作らないとだったからね・・・大丈夫だよ!二人だってすぐ上達するから」
「「・・・・・はい」」
「う~まだなのか~?鈴々お腹が減って背中とくっ付きそうなのだ」
「「「あ!」」」
「とりあえず、こうやって手伝いからやっていこう・・ね?」
「「はい」」
出来あがり食べていると
「カズピー!!しっかりと説明してもらうでー!!・・・え?」
及川が入って来た
その時彼が見たのは
昼間見た美少女の他にさらに二人の美少女と楽しげに食事する親友の姿だった
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・か・・・か・・・カズピーの裏切り者!!もうわてらは親友じゃない!!リヤ充氏ね!!」
そう言い走り去った及川
滝のように血涙を流しながら
「一刀様、今のは?」
「(ありゃ、確実に言いふらすな・・・・もうどうにでもなれ)・・・気にしなくていいよ 何でもないから」
「ですが、血涙流してましたよ?」
「一種の発作だよ さ、食べよ」
これも傍から見れば羨ましい生活してる弊害なのだろうといい加減自棄と諦めの境地に達しかけている少年は悪友に対して冷たくなっていた
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三話後篇です
批判はいつも通りやめてください
楽しんでもらえれば光栄です