第14話 刀工・北郷一刀
凄腕の職人・李典を見つけて一夜明けた。
2人は昨日李典に言われたとおり城へむかっている。
一刀「城かぁ・・・」
純「どうしました?」
一刀「いや、ここの城主様とは前に知り合ったんだけど、しつこく誘われてたから」
純「誘うというのは、つまり・・・」
一刀「家臣になるってこと」
純「そんな!私は一刀様以外の元に行く気はありません!でも一刀様が決めたなら・・・」
一刀「落ち着けって。俺はまだそんなこと考えてないからさ。それに純を離すことはないよ。そこは安心していいから」
純「そうでしたね」
一刀「それに会わないようにすればいいんだからさ」
純「早く行って頼んでしまいましょう」
一刀「そうだね」
2人は城へむかう。
一刀「李典さんに呼ばれてここまで来たのですが、入っても構いませんでしょうか?」
門番「そういう話は聞いていない。本当かどうか聞いてくるからそこで待っていろ」
一刀「ありがとうございます」
それから少し経って・・・。
李典「あははは。悪いなぁ。話しとくの忘れてたわ」
一刀「いいよ。それよりも頼みなんだけど・・・」
李典「そんな焦らんでもええやん。そうやな、お茶飲みながらでも聞こか」
一刀「(早くしたいけど・・・)じゃあ、お言葉に甘えさせてもらうよ」
そしてお茶をしながら話をした。
日本刀をもう1本作ってほしいこと。
純のために三節棍を作ってあげたいこと。
作るには多くの問題もあるということ。
それらを全て伝えた。
一刀「それと、日本刀を作るには大量の木炭と砂鉄が必要だし、それに・・・」
純「何か問題が?」
一刀「あぁ。この国の技術と炉がどうなのか分からないけど、日本刀を作るには時間と手間がかかる。それに必要な設備も作らなくちゃいけない。それは李典に任せる」
真桜「任せとき♪」
一刀「木炭と砂鉄は大量に必要なんだが、すぐに集まるのか?」
真桜「すぐには無理やろな。数日は必要やな」
一刀「そうか・・・。じゃあ、その時間で必要な設備を作ろう。俺が説明するから作ってくれ」
純「私はどうすれば?」
一刀「純には作り方を覚えてもらって俺の補助が出来るようになってほしいと思ってる」
純「はい!」
一刀「そういえば李典は仕事はいいのか?」
真桜「そっちの心配は無用や」
一刀「なんでだ?」
華琳「それは、私が許可するからよ」
一刀「え?華琳?どういうことだ?」
華琳「はぁ~・・・。久しぶりだっていうのに何にも無いのかしら?」
一刀「あ!ごめん。・・・久しぶり。相変わらずだな」
華琳「それはどういうことかしら?」
一刀「相変わらず可愛いってことだよ(ニコッ)」
華琳「/////」
一刀「どうした?」
華琳「何でも無いわよ///」
一刀「そうか。・・・それよりさっき言ってたことはどういうことだ?」
華琳「真桜にはあなたの頼みごとには全面的に協力しなさいと言ってあったのよ」
一刀「なんでだ?」
華琳「あら?人助けに理由が必要なのかしら?」
一刀「いや、いらないけど・・・。何を企んでる?」
華琳「さぁ。どうかしらね」
一刀「まぁ、いずれ分かるさ。それよりも華琳にも頼みがあるんだ」
華琳「木炭と砂鉄かしら?」
一刀「良く分かったな」
華琳「あなたは分かりやすいもの」
一刀「そうなのか?」
華琳「そうよ。その必要な物だけど、真桜が言うように数日はかかるでしょうね」
一刀「そうか・・・」
華琳「でも大量に必要ならそれなりに高いわよ?」
一刀「そうなんだよねぇ・・・」
華琳「ここで働かせてあげることも出来るのだけれど?」
一刀「いいのか?」
華琳「ええ。もちろん」
一刀「そうか。でも、華琳の家臣にはならないぞ?」
華琳「あら。なんで分かったのかしら?」
一刀「前に華琳が俺のこと欲しいって言ってただろ?だからだよ」
華琳「本当のことだもの」
一刀「だからしばらくは客将でいさせてほしい」
華琳「いいわよ」
一刀「やけに素直だな」
華琳「客将でいるうちに必ず心変わりさせるもの」
一刀「なるほどね」
それからはふいごなどの設備の作製が始まった。
一刀は祖父と一緒に刀作りをしていたため、知識と技術の両方があった。
どのような物が必要で、どういう使用方法なのかなどを全て真桜に伝えた。
そして、真桜の腕が良いのだろう。
思ったよりも数日早く完成した。
それとほぼ同時に大量の木炭と砂鉄が届いた。
ちなみに、真桜にはこの作業の間に真名をもらえた。
一刀「それではこれから日本刀作りを始めます」
純「はい!」
真桜には悪いが、日本刀作りの最中には席を外してもらった。
一刀「まず、全行程を簡単に説明させてもらう」
玉鋼をたたら製鉄で砂鉄を溶かして作る。
玉鋼を槌で叩いて偏平な形にし、これを積み重ねて鍛接する。
次からは折り返し鍛えることを繰り返す。この作業で地鉄が形成される。折り返しを繰り返すことで何万もの層が出来、日本刀の強靭さが出来る。
日本刀には皮鉄と芯鉄の二つを作り、これを合わせて再び叩いて鍛えていく。
一刀「簡単に言うとこうなる。あとは作業の中で教える」
純「分かりました」
一刀「よし!さっそく始めよう!」
そして2人はこれから約14日ほどで完成させた。
仕事をしながらだったとはいえ、普通よりも早い方だろう。
一刀「やっと完成したな」
純「はい!」
一刀「純。お願いがあるんだ」
純「はい?」
一刀「純にこの刀の銘、つまりは名前を考えてもらいたいと思っている」
純「えぇ~!?」
一刀「俺と純で初めて作った刀だ。だから純に決めてほしい」
純「そこまで言ってもらえて嬉しいです。でも名前は少し考えさせてください」
一刀「いいよ。そんなすぐに決められるようなものじゃないし、鞘も鍔もまだ作っていないからね」
純「必ず一刀様に合う名前にします!」
一刀「待ってるよ。それじゃあ、今日はもう切り上げて明日からは純の三節棍を作ろうか」
純「はい!」
そして2人は三節棍の作製に取り掛かった。
三節棍自体は棒であるため、簡単に出来た。
しかし、今までとは違い、強度を上げて武器として高みにあげるために、勢いで作った日本刀と同じ要領で作った三節棍(重量は棒で作った倍以上)を純は軽々と振り回し始め、弱点であるはずの相手に当たった後のコントロールの難しさもケロッとした顔でクリアしていた。
一刀(この世界はやっぱりおかしい・・・)
純の三節棍の名前は一刀が考えることになった。
ちなみに真桜は気になって毎日覗きに来ていた。
あとがき
書きましたが、日本刀の作り方がまだ自分でも大まかにした分かりません。
調べても専門用語でしか説明されていないし、知りたい情報が書いていないし・・・。
不完全燃焼・・・。
では次回お会いしましょう。
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第14話投稿です。
第13話は酷いものでした。コメントありがとうございました。修正しておきましたが、まだ気になるような点がございましたらコメントでよろしくお願いします。
※5/14本文修正