カスミが『葉桜』を振り下げようとした時、突如声が聞こえた。
「おやめなさい…」
カスミの動きが止まった。
そしてレイとカスミの間の景色が歪み人影が浮かんだ。
三人の見覚えある人物がそこに立っていた。
「「…レックナート!」」
「…管輅!」
「「………?」」
見覚えある人物の名前を言った三人だったが名前が違っておりお互いの顔を見あった。
「私は均衡の執行者…レックナート,管輅とも言われています」
「ドウシテ止メル」
カスミはレックナートを睨みながら問うた。
「あなた達が戦う必要がないからです…」
「どうして俺達をこの世界に」
レイは疑問に思ったことを管輅にぶつけた。
「あなた達の運命があまりに悲恋だったから…だからあなた達は戦わなくていいのです」
「ドウイウコト…」
「この世界なら幸せになれます…レイについては一夫多妻制も大丈夫だったはず…ねえ思春さん」
「ああ…」
「!!じゃあ…」
カスミは思春を見た。
思春はカスミが言いたいことがわかったので無言でうなずいた。
「それで俺達の世界は…」
「あなた達の世界は大丈夫です…レイ達の代わりに違う人間に来ていただきましたから。確か…北郷一刀と愛紗と言う者でしたかね…」
話を聞いて安堵した表情のレイとカスミ。
その表情をみた管輅は二人に問うた。
「あなた達はこの世界に残ることも出来ます…どうしますか…」
「「残ります…」」
「わかりました…では忠告だけ…レイ、ソールイーターはこの世界では能力は発揮しますが不老不死にはなりません…その意味わかりますね」
「はい…」
「それでも残るのですね…」
「はい…愛しい人達を残すわけにはいきませんので…」
「そうですか…では…」
そういうと風景が歪み管輅は消えていった。
管輅が去った後レイは二人に向かって言った。
「カスミ、思春……愛しています…二人とも結婚してくれ」
「…はい」
「ああ…」
そういうと三人は口づけをし一つの影になった。
情事が済み、服を着ながらレイは言った。
「二人ともありがとう…何か送る物があればいいんだけど」
「ならレイさん私の額当てとバンダナ交換してください」
「ならば鈴と手袋の片方を交換しろ」
そう言うとカスミはバンダナを思春は左手の手袋をつけた。
レイは額当てをつけ、鈴を『天牙棍』につけた。
「思春さん…レイさんの事よろしくお願いします」
「ああ…悪い虫がつかんよう見張っておく…」
「もしかしてそんなに信用ない?」
「ええ…」「ああ…」
「そんな~、どうしたら信用してくれます?」
「そうですね」「そうだな~」
「「口づけして下さい」」
そう言われレイは二人に口づけをした。
「…っこれでいい?」
「はい」「ああ」
「カスミまたね」「カスミ殿また…」
「レイさん、思春さん…また…」
そう言うと三人はそれぞれ帰路に着いた。
つづく
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第9章完結です。
本当に下手でスイマセン。
ヤミルート終了かな?