真・恋姫無双 二次創作小説 明命√
『 舞い踊る季節の中で 』
第15話 ~ 戸惑う想いに舞う心 ~
(はじめに)
キャラ崩壊やセリフ間違いや設定の違い、誤字脱字があると思いますが、温かい目で読んで下さると助かります。
この話の一刀はチート性能です。 オリキャラがあります。 どうぞよろしくお願いします。
北郷一刀:
姓 :北郷 名 :一刀 字 :なし 真名:なし(敢えて言うなら"一刀")
武器:鉄扇(二つの鉄扇には、それぞれ"虚空"、"無風"と書かれている) & 普通の扇
:●●●●
得意:家事全般、舞踊(裏舞踊含む)、意匠を凝らした服の制作、天使の微笑み(ただし本人は無自覚)
気配り(乙女心以外)、超鈍感(乙女心に対してのみ)
最近の悩み:幼い感が残こりながらも、大人の表情をする翡翠
二人っきりの夜の勉強会は、部屋に女性特有の香りが充満する。
そんな状態で、無防備に顔を寄せるのは勘弁してください。
しかも、時折、顔を赤くしているのは・・・その何と言うかとても危険です
(今後順序公開)
★オリキャラ紹介:
諸葛瑾:
姓 :諸葛 名 :瑾 字 :子瑜 真名:翡翠
武器:"双天" 対の双剣
武力:52(平均的な将を60とした場合)
智力:81
政治:89
家事:92
魅力:想像にお任せします(w
焦った時の口癖:『 あうあう 』又は 『 ぁぅぁぅ 』等の類語です
性格:基本的に温厚で、外見に反して大人の女性
だが、焦ると地が出てしまう。(朱里と違って、自分を律しています)
警戒心が強い性格だが、一度心を許されると、親身になってくれる。
妹がいるため、基本的には面倒見が良く、放っておくと、食事を取るのを忘れる明命を心配してよく食事
を差し入れていた。
やはり、妹がいるためなのか、時折人をからかって、その反応を楽しんだり、とんでもない悪戯を仕掛け
る悪癖もある、だが性質の悪い事に普段が完璧なだけに、周りは怒るに怒れないでいる。
家事全般は人並み以上に出来、そこらのお店以上と自負していたが、丹陽で知り合った男性の腕を見て
自信を喪失。 以降こっそり腕を磨いているが、全然敵わないと嘆く毎日を送っている。
武術は好きではないが、妹達を変態共から守るため、必要最低限身に付けたもの。
姉妹揃っての発育の悪さをコンプレックスに思いつつも、それを武器にする強かさを持っている。
自分を子供扱いしない男性が好みだが、言い寄ってくるのは変な趣味の持ち主ばかりで、17の時、現実
の男(変態の多さ)に愛想が付いた時に『八百一』と出会う。 以降のめり込み、妹達を洗脳するも、
基本的には周りには秘密にしている。 そのうち執筆も行うようになり、掲載されるようになる。
数年たった現在では、定期的な愛読者もつき『八百一』の主要作家の一人となっている。
黄巾の乱後、作品が益々洗練され、世に愛読者を急増させる要因となった。
明命(周泰)視点:
一刀さんが、雪蓮様を襲われた晩、私は帰り道に目を覚ましました。
あの晩は、とにかく色々在りました。
でも、あれから、私はおかしいです。
「あっ、明命、此れお弁当、また任務に夢中になって食べ忘れないようにね」
「ふふぁ、ふぁい、ありがとうございます。 私急ぎますから」
慌てて走り出す私の後ろの方から、一刀さんの声が聞こえます。
本当は急ぐようなどなかったのに
「御馳走様でした。 翡翠様、一刀さんお休みなさい」
「そ、そんな急いで・・・と言うか、もう寝るの?」
そんな声が、食堂を出る私の背中から、聞こえてきます
あれから、一刀さんの顔がまともに見れません。
何故か、凄く恥ずかしくなるのです。
別に私は、恥ずかしい事をしたわけでもないのに、
何故でしょう?
城で、一刀さんの紹介と言う事で、主要な臣が集められました。
一刀さんは、お店の格好で、私達をお嬢様と呼んで持て成します。
いつもなら、美味しいお茶とお菓子で、心も休まるのですが、
今日は、少しも休まりません。
とにかく、この場を逃げ出す事は出来ないので、心を任務の時のように切り替えます。
一刀さんの顔がまともに見れません。
それとも、見たくないのでしょうか?
いいえ、それは違うと言いきれます。
一刀さんは、大切なお友達です。
一刀さんも、私の事を、大切に想ってくれています。
あの晩、翡翠様が、
一刀さんが、どれだけ私達の事を大切に想っていてくれているか、話してくれました。
私に心配かけまいと、必死に努力していた事を、聞きました。
私達を想うあまり、雪蓮様を襲ってしまうほど、大切に想っていてくれています。
私も、一刀さんが好きです。
優しくて、暖かくて、私に安心をくれます。
任務で疲れた体を、一刀さんは癒してくれます。
最近は、一刀さんの顔を、まともに見ていない事もあってか、なにか体が重いです。
一刀さんが心配して声を掛けてきますが、私はそれも振り切ってしまっています。
思春様に相談しようと思いましたが、思春様は最近、任務以外の時は、修練に忙しいようです。
そんな中、任務で遅くなり、すでに暗く、月が空高くある中、報告を終え、帰路に着こうとした所、祭様が私を心配して声を掛けてくださいました。
「明命よ。此処最近ずっと、しけた面をしているがどうした?」
私は、祭様なら、この理由が分かるかもと思い相談しました。
祭様は、いつもどこか悪戯っ子の様な目から、優しげな目に切り替えて、私の話を聞いてくれました。
私が、悩んでいる事、またもとどおり一刀さんの顔を見れるようになりたい、と言い終えた時、祭様は、
「わははははははははっ」
豪快に笑われました。
うっ、祭様酷いです。
私そんなに、可笑しい事をしていたのでしょうか・・・・
そう思っていたら、祭様が私の頭に、優しく手を置き、
「すまんすまん、別に、明命を笑ったのではない」
「そうなんですか?」
「ああ、わしは、おぬしの成長が嬉しくてな、喜ばしくてな、つい笑い声を上げてしもうた
それが、おぬしを傷つけたなら、許すがよい」
「いえ、そう言う事なら、祭様が謝られることなど何もありません」
「明命、おぬし、北郷の顔をまともに見れなくて苦しんで居るのじゃよ」
「はい、でも、私は一刀さんに、顔見せできないような事をした記憶は無いのです。
それとも、私が気がつかない所で、それをしていて、見れないのでしょうか?」
「心配せずとも、おぬしのような素直な娘に限って、そのような事はない。
まぁ、公謹辺りなら、ありえることだろうがな」
「そのような事は」
「そんなに心配なら、わしが保障してやろう。
お主は、北郷に顔見せできぬような事など、何一つして居らぬよ。
もし嘘なら、一月の間酒を絶っても構わぬぞ」
祭様の言葉に、私は吃驚しました。
だって、祭様が禁酒を賭けてまで、其処までおっしゃるとは、思いもよらなかったからです。
「なんじゃ、わしの一ヶ月分の禁酒では、不満か?」
「いいえ、そんな事ありませぬ」
「よし、なら思い切って、一ヶ月半分賭けよう」
・・・・なにか、いきなり、微妙に狭量に感じました。
「ええーい、なんだその顔は、なら禁酒三ヶ月分賭けてやるぞぉ、これでも自信が持てぬか」
「いいえ、そんなつもりでは」
とにかく、祭様が三ヵ月分の禁酒を賭けてまでとなれば、信じないわけにはいけません。
「うむ、それでよい。
だが、わしばかり、賭けると言うのも、些か不公平と思わぬか?」
「そ・そんな、私は、別に賭ける物等ありませんから」
なにか、雲行きが怪しくなってきました。
こういう時の祭様は、後が大変になる事が多いのです。
「何、そんなに心配せんでもよい。
わしが一方的に賭けると言うのもなんだから、明命にも少しばかり努力してもらおうと思ってなぁ」
「えーと」
とりあえず、この場は逃げ出した方が良いかと、理由を考えていると
祭様は、頭に置いた手で、そのまま私を優しく撫でます。
「なに、明命よ、本当におまえの事を想うてのことじゃ」
そう、一刀さんや翡翠様がされるように、優しい目で私に語ります。
「明命、おぬしが、心に想っている気持ちはとても大切な物。
今のお主は、その正体が解らず、怯えて居るだけじゃ。
その正体を教えてやることはできるが、今のおぬしでは、おぬしのためにならぬ」
「・・・・・」
「北郷から、逃げてはいかん。
恥かしかろうが、辛かろうが、今の気持ちから逃げる事は、わしが許さん。
それでも逃げたいというなら、二度と北郷とは会わぬことじゃ、わしの前に立つ事も許さん」
「そ・そんなっ」
「明命が、今抱えている気持ちから逃げるという事は、そう言うことじゃし、
そのような腰抜けを、わしは仲間とは思わぬ。
嫌なら、立ち向かうがよい」
「・・・・でも祭様」
「ふむ、なら、一つ良いことを教えてやろう。 それは
「それは?」
「飛び込むことじゃ」
「え!?」
「思い切って、北郷に飛びついて抱きしめてみるが良い」
「そ・そ・そ・そ・そんな事、顔も見れないのに、そのような事できません」
「何を言うとる。 今まで散々、似たような事してきたと聞いておる。
とにかく、やってみせいっ
恥かしいとか言う以上の物が、見つける事が出来るはすじゃ」
「はずって、そんな試すような・」
「えぇーい、煮えきらぬ奴じゃのっ
よし、ではこうしよう。
おぬしが実行するまで、あやつはわしの的じゃ、あやつなら平気で避わしよるだろうが、なに射続ければいつかは当たるじゃろう。
あやつが居なくなれば、おぬしの悩みの原因は物理的に居なくなる。
これでも問題はあるまい。」
そう言って、その手に弓を持ちます。
「問題あります、あります。
祭様、言っている事が無茶苦茶です」
「もう、わしは決めたぞ。
おぬしが何を言おうと、おぬしが、わしの言うとおりにするか、わしがあやつを仕留めるのが先かの二択じゃ」
「行きます、行きますからお考え直しください」
「うむ、では、この酒が飲み終わっても、まだのようなら・」
私は、祭様の言葉を、最後まで聞き取らずに駆け出しました。
祭様は、やると言われたらやる方です。
今回言っている事は無茶苦茶ですが、祭様があそこまで言われるのです。
きっと、本当に必要なことなんだと思います。
今からやろうとしている事は、恥かしいですけど、祭様を信じてやることにしました。
私も、一刀さんの顔が、見れないままと言うのは嫌だからです。
だから、
「一刀さんっ!」
がばっ
ガタンッ
ドスンッ
ボスッ
私は、一刀さんの部屋に飛び込み、そのまま一刀さんに飛びつきました。
私と一刀さんは、椅子とかを薙倒して、そのまま一刀さんの寝台に着地しました。
「ちょ、明命っ」
「み、明命ちゃん」
不思議です。
さっきまで、とても恥かしかったのに、
違います、今でも恥かしいです。
でも、それ以上に、とても暖かいです。
とても、ふわふわします。
とても、安心します。
一刀さんから、とても安らかな香りがします。
だから、私は、今まで顔を合わせて言えなかった分
「一刀さん、ただいま帰りました」
恥かしくても、きちんと顔を向けて言う事が出来ました。
そんな私に、一刀さんは、嬉しそうに、そして、いつもの優しげな笑顔で
「お帰り、明命」
そう言ってくれました。
その言葉に、安心したのか、私は今までの疲労もあって、
一刀さんに甘えるように、そのまま意識を手放します。
祭(黄蓋):視点
「やれやれ、明命の成長は喜ばしいが、喜んでばかりも居られんか
公謹よ、何時までもそんな所で隠れてないで、たまには、こっちに来て付き合わぬか」
「ふふふっ、見抜かれていましたか」
「言って置くが、あの状態の明命にも、しっかりと覚られておったぞ、少し実戦から離れすぎたのではないのか」
「私は軍師です。
そのような技術が無くとも、さして問題はありません」
「ほれっ」
「戴きます」
「どうみる?」
「ん、明命をですか? それとも北郷をですか?」
「馬鹿もん、三人をに決まっておるじゃろう。
公謹よ、こういう時にまで人を試すような真似をするでない・・・酒が不味くなる」
「ふふふっ、失礼いたしました」
「で、どうみる?」
「幾らみた所で、こればかりは、意味などありませぬ。
最悪の事態にならぬよう、努力する事はできても、それ以上は当人たちが決める事。
私達にできるのは、こうして酒でも飲みながら、幸せを祈ることくらいですね」
「普段大言を吐いておいて、小娘達の恋の行き先一つ見れぬのか? 周公謹の名が泣くぞ」
「ではお聞きしますが、祭殿にとって、先の分かっている恋に、意味などあるのでしょうか?」
「・・・・ふむ、確かにそのようなもの、すでに恋とは言えぬなぁ。
なら公謹、おぬしの言う通り、酒でも飲みながら祈るとするかのぉ」
「今夜ぐらいは、お付き合いいたします」
一刀視点:
「寝ちゃったよ」
体の上には、明命が仕事着のまま静かに寝息を立てていた。
此処最近、どうにも避けられていたようだが、
この様子では、問題は解決したのだろう。
久しぶりに、まともに見ることのできた明命の笑顔は、俺を安心させた。
良かった・・・元気になったようだ。
翡翠に相談しても、『 今は見守っていて、あげてください 』と言われるだけだった。
それでも俺は心配したが、どうやら、翡翠の言うとおりで正解だったようだ。
「さて、どうするかな・・・」
「そのまま寝かしておいて、あげてください」
と、翡翠がとんでもない事を言う。
いや、とんでもない事ではないのだが、俺にとってはとんでもない事だ。
本当は、このまま寝かしておいてあげるのが、一番なんだろうが・・・
一応俺も男なわけで、ただでさえこの所色々悶々としているのに、こう引っ付かれては、その色々危険なんですよ。
こう、俺の青少年の部分が・・・
「そうですね、確かに、明命ちゃんと二人っきりで、このまま寝かせては、明命ちゃんが傷ついてしまいますね」
「ひ・翡翠、俺は別にそう言う、邪な気持ちは・・・」
「一刀君が、きちんと責任とってくれるなら、それでも良いのですが、一刀君の場合そのまま自己嫌悪に陥ってしまいかねませんから」
「と言うか、俺明命を襲うの前提なの? 俺そんなに信用無い?」
「冗談です」
「勘弁してくれ・・・・」
「じゃあ、此れ以上は勉強になりませんから、もう寝てしまいましょう」
そう言って、翡翠は、俺の下から布団を引きずり出し、明命と俺に布団を掛けたと思ったら、寝台に上がり込み、俺の横で布団に潜り込む。
「ひ・翡翠? あのどういうつもりなのでしょうか?」
「一刀君を信用はしていますが、一応安全のためです。
私も居れば一刀君は、誤って変な気を起こせないでしょ? それとも、二人っきりで居たかったですか?」
うぐっ、確かにこの状態で、このまま二人っきりに居たら、正直間違いを侵さない、と言いきれる自信は無い。
それに、此処で断れば、まるで明命としたいと言っている様なものだし、
俺は恩人である二人に、そう言った邪な気持ちを抱くわけにはいけない。
なら、俺の答えは一つ
「はい、お願いいたします」
「はい、おやすみなさい」
そう言って、翡翠は目を瞑る。
正面には、明命の安らかな寝顔が、
横には、翡翠が、
そして二人から漂う女性特有の香りが、
俺を優しく包み込む。
・・・・・・俺今夜、眠れるかな・・・
つづく
あとがき みたいなもの
こんにちは、うたまるです。
第15話 ~戸惑う想いに舞う心~ を、此処におおくりしました。
今回は、明命視点でしたが、如何でしたでしょうか。
まだまだ、恋に発展しそうも無い明命でしたが、あと少しかなぁ、という所まで持ってきたつもりです。
まぁ、今まで、どうしても翡翠視点に、視点が行ってしまいましたが、今後は控えめになってしまうかもしれません。私的には、諸葛瑾は軍師と言うより政治家のため、黄巾党の時でもそうでしたが、基本的に彼女は従軍しません。
そして、次回辺りから、いよいよ動乱の時代へと入って行く予定です。
頑張りますので、どうか、最後までよろしくお願いいたします
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『真・恋姫無双』の二次創作のSSです。
明命√の作品となります。
一刀の顔が見られなくなった明命
彼女の想いは何処に向かっていくのか・・・・・
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