No.125266

仮面ライダー×真・恋姫†無双 蜀編  拠点物語  新たな仮面ライダー現る!?

BLACKさん

基本的には真・恋姫†無双の蜀ルートの話ですが、もしも北郷一刀が仮面ライダーの力を手に入れたらという妄想から生まれました。
そして流れも基本的に原作のままですが、仮面ライダーの力があるためセリフや一刀の態度が違うところや話そのものが大きく違うところも出てきたりします。
そのためそんなの嫌だという方は閲覧をご遠慮願います。
それと今回はいつもよりも話は短く、仮面ライダーに関することはあまりありません。しかし先にも書いたように台詞が原作と違う部分もございます。それを了承の上で閲覧することをお願いします。ではお楽しみ。

2010-02-19 08:05:04 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:3501   閲覧ユーザー数:3159

 

 

それは恋達が仲間になって間もない時であった。

 

「ふん! はっ!」

 

一刀が中庭で掛け声をあげて剣を振り、鍛錬をしていた。

 

「おや、主。珍しく鍛錬ですか?」

 

そこに星がやって来た。

 

「珍しくって……珍しくないだろ」

 

一刀は仮面ライダーに変身できるので鍛錬は基本的に欠かしていない。

 

「いやいや今日は珍しく一人でおやりのようだったのでな……」

 

大抵一刀に挑戦しようと愛紗や鈴々が鍛錬と言って一刀に鍛錬を申し込んでくるのだ。

結果は仮面ライダーに変身しない一刀の圧倒的敗北であるが……。

 

「まあ確かに一人でやるのは最近やってないからな……」

「なら、私が見て差し上げよう」

「いや戦で見てると思うけど…」

「主の戦いはどう見ても乱暴そのものではないか」

「う……」

 

星の言う通りである。一刀は響鬼はともかく電王(ロッドフォームを除く)に変身すると型が全然ない戦い方をするのだ。

一刀はそう考えて今一人で剣を振っていたのだが……思うようにいかないのが電王である。

 

「まあ仕方ない…。お願いしようかな」

 

一刀は星に素振りをして見せた。その時の一刀の型は電王の乱暴な戦い方ではなく、この世界に来る前にやっていた剣道の型を使っていた。

 

「あい分かった!」

「どうした?」

 

一刀が素振りを止めて剣を降ろす。

 

「主に決定的に足りないものですよ」

「俺に足りないもの?」

「そう。それはその剣。その剣、本来主の得物とはかなり形が違うのではありませぬか?」

「なるほど……。当たってるよ」

 

星の洞察力に感心する一刀。

 

「主の本来の型から察するに…そうですな。同じ剣でももっと軽く、機敏に取り回せるような……そうなると刃が細くなって、今度は使い物にならぬか?」

「そういう形を思いつく?」

「おお。当たっておりますか」

「大当たりだ。形はこうなるかな……」

 

一刀が落ちている枝で地面に日本刀の絵を描く。

 

「どちらかと言うとデンガッシャーに近いけどな……。

それとこの剣は叩き斬るじゃなくて、切り裂くように使うんだ」

「なるほど。軽装の者と戦うのであれば、確かにこれほど敵した武器はありませんな」

「そうだな。かなりの装備が相手なら槍や矢だしな」

「そう言えば、このような形の武具でしたら、蔵で以前見たことが……」

「嘘!?」

「無論、完全に同じとは言い切れませんが…探してみる価値は、あるやもしれませぬ」

「よしそれじゃあ探してみるか」

 

 

そして一刀と星は蔵の鍵を借りて、月と詠にも協力を頼み、刀を探してみることにした。

まあ月が蔵の目録を作っていたが、それがまだ完成してないからその手伝いついでと言うのが正しい。

一行は目録には載っていない刀を探し出す。

しかし目的のものは全然見つからない。

そんな時……。

 

「おお」

「星、見つかったのか?」

「いえ、ちょうど良さげな空の木箱が……」

「木箱ぉ? 一体、何入れるのよ。酒?」

「ははは。だから、秘密と言っているだろう」

「まったくもぅ……」

「空の木箱が一つと……」

「ほら、早く終わらせないと、日が暮れちゃうわよ! 月、こっちの目録作り、終わったわよ!」

「あ、ありがとう、詠ちゃん」

 

三人は蔵の整理を続けるが、星はその木箱からあるものを見つけてそれをじっと見ているようであった。

 

(何してるんだろうな? まっ後で聞くか)

 

一刀は見て見ぬふりをして刀探しをする。

 

「主は行ったか……」

 

一刀が居なくなったことを確認し、再びその見つけたものをじっと見る。

その見つけたものとは蝶の模様をしたアイマスクであった。

 

「うむむ。先ほど見つけた時も、よもやとは思ったが……。見れば見るほど、見事な出来だな。この文様、この形、まさに職人の魂が込められているとしか言いようがない……」

 

星はその仮面を見ているうちに体がうずうずして来たようであった。

 

「駄目だ。この仮面が語りかけてくる声……もはや、抗うことなど出来ぬ!」

 

そして星は飛んでもない行動に出た。

 

「でゅわっ!」

 

どこかの宇宙人戦士のようにそのアイマスクを自分の顔に付けたのだ!

 

 

その頃……。

 

「全然見つからないわね……ホントにあるの? そんなもの」

「まあ無いなら仕方ないさ。それに月の目録が出来ればいいんだろ?」

「あ、当たり前でしょ! ボクは月の仕事が終われば、それで十分なんだから。あんたの探し物なんか、ついでよ! ついで!」

「うぅ……ごめんなさい、ご主人様」

「月が謝る必要はないさ。それより星、そっちは無いか?」

 

一刀が呼び掛けるが返事が返ってこない。

 

「飽きてどっかに行ったのか?」

「嘘! 言い出したのって、星なんでしょ!?」

「一人だと、やっぱり大変だったんでしょうか? 私、星さんを手伝いに戻った方がいいですか?」

「別にいいさ。それになんだったら俺一人で探し物と目録作りしておくさ」

「い、いえ……そこまでしてもらわなくても……」

 

そんな時である。

 

「あの、ご主人様、なんだか外が騒がしいですよ……」

「え?」

「めんどくさいから行って来てくれ。俺はここの片付けとかが終わったら、俺も行くから。どうしてもなら呼んできてもいいぞ」

「は、はい……」

 

一刀は月と詠に行かせて、一人で蔵に残った。

 

「貴様、何奴!」

 

一人で蔵にいても愛紗の声が聞こえる。

 

「曲者だ、出会え、出会えーっ!」

「本当にピンチになったら助けに行ってやるか……」

 

一刀はのんびりと蔵で刀探しを続けた。

 

 

月と詠は慌てた様子で、近くに居た朱里を見つける。

 

「何があったの!?」

「え、えと…その…あ、あぅぅ……」

 

朱里はまだ状況を把握しきれていないようだった。

 

「雛里ちゃん」

「あ、あの、そのぉ……何だか、知らない人が……」

「えっ!?」

 

四人が現場に行ってみると愛紗と鈴々がその知らない人物と本気で戦っていた。

 

「ふっ。こちらに名乗らせもせぬとは……無粋の極みと言うものぞ!」

「え?」

 

詠は何やら聞き覚えのある声に違和感を持つ。

その声の主は青龍偃月刀の先に乗ってこう続ける。

 

「可憐な花に誘われて、美々しき蝶が今、舞い降りる! 我が名は華蝶仮面! 混乱の都に美と愛をもたらす、正義の化身なり!」

「華蝶仮面?」

「仮面ライダーのようなものなのか?」

 

その人物は華蝶仮面と名乗るが、どこからどう見てもパピヨンマスクを付けた星にしか見えない。

しかし月と詠と朱里以外は気付いていないようであった。

 

「でええい! そのぶざけた仮面を取って、大人しく正体を見せるが良いっ!」

「ふっ。この美しき仮面を奪おうなどと、この都には美を解す輩はおらぬと見える!」

 

華蝶仮面星は青龍偃月刀から軽々と跳び下りる。

 

「あ、月ちゃんに詠ちゃん」

 

そこには桃香と恋もいた。

 

「なんかあのチョウチョ仮面の人、すごいよねーっ! 愛紗ちゃんと鈴々ちゃんの二人がかりでも、全然敵わないだよー?」

 

桃香は全然気付いていなかった! 一応君主なのに……。

 

「………」

 

恋は黙っていた。

 

「ところで何で恋はいかないのよ?」

「あのね。恋ちゃん、私を守るように愛紗ちゃんから言われてるの……」

「なるほどね。恋が最後の砦ってことね」

「はーっはっはっは! なんだなんだ、関雲長と燕人張飛と言えども、こんなものか!」

 

華蝶仮面星はかなりノリノリであり、愛紗と鈴々を押していた。

 

「ええいくそっ……。恋、貴様も来い! 雛里は桃香様達を連れて、安全なところへ!」

「何してるんだ。お前ら……」

 

そこにようやく一刀がやって来る。

 

「ご主人様! 危険です! 下がってください!」

「危険? どこが?」

「あの怪しい奴がお兄ちゃんを狙っているかもしれないのだ」

「……。蔵を全部見たが無かったぞ。星」

 

一刀は星の事情をお構いなしに華蝶仮面の正体をばらすように言う。

 

 

「星?」

「お前ら、あれは星だ」

「どこがなのだ?」

 

愛紗と鈴々は理解していないようであった。少し遠くに居る桃香と雛里も……。

 

「あの仮面をとって考えてみろ。あの服装に武器。それと身長。どうみても星そのものじゃないか」

「………」

「…………?」

 

一刀が説明するが、よく分かっていないようだった。

 

「私は星などと言う名前では無い! 華蝶仮面だ!」

「あっそ」

 

一刀がデンオウベルトを腰に巻く。

 

「じゃあ、俺がその仮面引っぺがしてやる。変身」

「ソードフォーム」

 

一刀は電王に変身した。

 

「俺、参上!」

 

いつもの決めポーズを決める。

 

「さてと、いきなりだがクライマックスと行こうぜ!」

 

一刀がデンガッシャーをソードモードにして華蝶仮面星と戦う。

しかしいくら華蝶仮面と名乗る星でも、電王に変身している一刀には敵わないようで、撤退しようとするが……。

 

「言っておくが逃がさねえからな」

「ロッドフォーム」

 

一刀はロッドフォームにフォームチェンジした。

 

「さてと釣りますか」

 

デンガッシャーをロッドモードにして、ロッドモードの先から釣り糸のようなものを出して逃げようとした、華蝶仮面星を強制的に引き戻した。

 

「ぐっ!」

 

倒れた華蝶仮面星の仮面を引きはがす一刀。

 

「釣れちゃったね♪」

 

そしてようやく愛紗達は華蝶仮面が星だと気付いた。

 

「星ーーーーーーーーーーー」

 

その後、星は愛紗にこっぴどく説教を食らわされ、華蝶仮面の仮面は一刀が保管することになったとさ。

 

 

 

 

おまけ

 

 

作者「初めての蜀編での拠点だ」

一刀「俺、めっちゃ空気読めてないんじゃ…」

作者「いいの。仮面ライダー何だから…」

一刀「そういう問題じゃ…」

作者「だが私は謝らない!」

一刀「結局それかよ!」

作者「まあこの華蝶仮面の話は最初はアニメ版重視にしようかと思ったけど、結局こうなった。と言ってももう正体がばれた以上愛紗達の態度がアニメ版みたいな感じになるな。

それとな呉編の拠点を昨日の夜にかなり短いが完成した」

一刀「へぇ~」

作者「実はこの話は昨日の朝に書いて昼前に出来たものだ。そして今日の夜にでもその呉編の拠点を投稿しようと思っている。

それでは…」


 
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