どの高校にも不良っていう奴らはまだいるものだ。
俺もその一人。
奥武華高校3年、龍之介。
「暇だなァ~…何か面白いことねぇのかよ」
龍之介があくびをしたとき、不意に屋上のドアが勢いよく開かれた。
「た、大変です!!『離れ』で、ウチの高校の奴らが他校の生徒に襲われて!!!」
『離れ』は隣町の境界線にある、よく行く地区のことだ。
あそこは隣町のヤローどもがよく喧嘩を売りに来る場所だ。
「何ィ?どこの生徒だ」
「それが…」
俺に報告しにきた奴は、目を泳がせて小さな声で言った。
「波ヶ凪、です」
しばらく黙っていた龍之介だったが、横にあった机を思いっきり蹴り飛ばした。
「あいつ…」
『離れ』と呼ばれている地区を見ている男がいた。
「てめぇら、よくも俺の顔を汚したな」
口にくわえたタバコ…否、キャンディの棒はどう見てもタバコに見える。
下っ端でも少しの材料が恐怖へ加算する。
「すいませんでしたっ!!」
「あやまるくらいなら、その面ひっさげて奥武華の大将に殴られてこいよ!!!」
怒鳴る男の後ろから声がした。
「そうか、なら渡してもらおうか龍馬」
「…龍之介」
金龍(きんりゅう)と呼ばれる龍之介。
紅龍(こうりゅう)と呼ばれる龍馬。
二人は有名な不良集団の大将である。
「悪ィ、俺の下がお前らの奴に手ぇだすなんて…」
「まったくだよ、どう責任とるつもりだい?」
「…」
黙った龍馬を見て、龍之介は提案を出した。
「わかった、じゃあこうしよう」
「何だ?」
「俺の下になれ」
その場にいた全員が固まった。
「はあぁぁぁぁぁぁ!!?」
一番怒ってたのはやはり龍馬である。
「よし決定♪」
無理矢理決め込んだ龍之介にあきれる龍馬であった。
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3組目は
不良×不良(龍之介×龍馬)です。
とりあえず、今までの2組も合わせてしばらくは
この6人で話を進めたいと思ってます。