No.97800

ますらお! 2.1

六都さん

主人公たちとは別のキャラの話です。
キャラの名前は、史紀(しき)×陸穂(りくと)
優等生とヤンキーさんです。

2009-09-28 11:00:22 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:553   閲覧ユーザー数:529

「史紀さん、おはようございます!」

「ああ、おはよう」

「やっぱり史紀さんはかっこいいわ~」

「あんな野蛮男子の中にも、一輪の花ね」

 

史紀に話しかけてきたのは、近所の高校に通う女子だ。

 

さわやかスマイルで返した史紀だが、本当の顔ではない。

通りの角を曲がると、史紀はため息をついた。

 

「朝から話しかけんなよな、カスが」

 

学校では成績優秀。スポーツもできて、勉強もできて、男女に優しい。

 

だが、それは人前での顔。本当は口が悪く、人に冷たい。

友人はいるが、表だけの付き合い。

 

「だりぃ…サボろっかな、っ!?」

くるりと反対に向いたとたん誰かにぶつかった。

「うぁぁぁあ、すみません!!!!」

ぶつかってきた人は自分より小さく、中学生にも見えた。

 

「悪い、急に振り返ったから」

「いえ、自分こそ…って、あれ。もしかして史紀だよな?」

 

自分の名前を言われて驚く。

「なんで名前…」

 

「いや、だって学年でトップの奴くらいみんな知ってるって」

「は?もしかして…同じ学校?」

「おう!同じ2年生」

(信じられない…って失礼か)

「でも一度お前と話してみたかったんだよな~」

「えっ!?な、何で?」

「だって、俺お前のこと…」

「お、俺を?」

 

「尊敬してるし!!」

 

「…」

「れ?俺なんか変なこと…」

「そっか、じゃあ友達になろう」

「まじで!?」

「ああ。俺、お前となら仲良くなれそうだ」

「おぉ!!よろしくな!」

 

(少し遊んでやるか…今日からこいつが新しいおもちゃだ)

喜ぶ陸穂をよそに不敵な笑みを浮かべる史紀だった。

 


 
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