No.989958

聖ビーストテイマー・ナタ312

リュートさん

一応、新シリーズだけど本編の第3部・第312話。

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2019-04-13 14:24:47 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:130   閲覧ユーザー数:130

ルークのパートナーの女性はウィルスと密談していました。

 

「ルーク・マルヴェールは家のローンが完済後に魔術師連盟を抜けると言っていました」

 

「何の為にお前をパートナーに付けたと思っているんだ?ちゃんと繋ぎ止めておけ」

 

「彼は妻のアウローラに夢中なので、私では繋ぎ止める事は出来ません…」

 

「お前にその美貌を与えたのは、ハニートラップとして使えると思ったからだ。それなのに枕営業も出来ないとは…」

 

「男性経験の乏しい私には荷が重いです」

 

「まあ良い。他の女を何人けしかけてもルーク殿は心も開かなかったが、お前にだけは心を開いているようだからな」

 

「ウィルス様はなぜルークに第二級魔術師試験を落とさせたんです?」

 

「ルーク殿が資格を取得してしまうと、こちらの思い通りに動かせなくなる…」

 

「では試験に落とさせたのはわざとだったんですか?」

 

「わざとではないよ?しかし第二級魔術師試験のマキャヴェリの答案を見て驚いた。こんな問題も解けない者が来年から第一級魔術師連盟に入って来るとは頭が痛い…」

 

「実力のある者が試験に落とされて、実力のない者が資格を取得するなんて…」

 

「実力のある者が資格を持つと独立してしまうんだよ?だから資格を与えずに飼い慣らす方が利口なのだ」

 

「そんな!ルークはずっと資格を取得させないつもりですか?」

 

「裏に手を回せば第一級魔術師試験には不合格に出来るんだよ」

 

「五十点満点なのにフェイク問題で不合格にされると言う事なの?酷過ぎる…」

 

「資格がなければどんなに優れた才能があっても認められない世の中だ。金や女で言いなりに出来るならここまではしなかったのだが、言う事を聞かないから、こうするしかなかった…」

 

「替え玉受験でトップの成績を残しているのに本人は資格を取れないなんておかしいです…」

 

「私も才能のある者が評価されるべきだと思っているのだが、世の中はそう言う風には出来ていないんだよ?」

 

…つづく


 
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