ルークはローラの髪を優しく撫でながら言います。
「嫌いになれって言われる方が難しいかも?ローラに僕以外の好きな人が出来たら…別れるかもしれないけど、きっと嫌いにはなれないよ」
「じゃあずっとルークの事好きでいるから…」
「実は少し後悔してたんだ。僕が君の意思を尊重せず、無理やり妻にしてしまって、君は幸せになれなかったんじゃないかって…」
「無理やりじゃないよ?ちゃんと私の意思だから…。ただ普通の人と結婚してたらよかったなぁって思う時はあるよ」
「僕は普通の人じゃないって意味?」
「ルークは目立ち過ぎちゃうから…。どこに行ってもすぐ人気者になっちゃうでしょ?」
「どんなに人から好かれても、君から愛されなかったら意味がないよ」
「私はルークの事好きだよ。私のお父さんもお母さんの事好きだった。でもお母さんがお父さんを好き過ぎて、自分の好きより好きじゃないって、怒ってたんだと思う」
「おじさんは誰も嫌わないからね。みんなの嫌われ者だとしても嫌わない。元アラヴェスタ国王の事も嫌ってなかったって、お父さんが言ってたし」
「誰かを好きになり過ぎると、誰かを嫌ってしまうんだと思う。誰かを嫌いになれない人は誰かを好きになり過ぎる事がないんだ」
「それは僕も気付いてた。ピンクのオーラを持つ人は必ず誰かを傷付けるから。キンダーガートンの頃からそうだった。ピンクのオーラを出す子はみんなローラにいじわるをしてくる…」
「ルークもたまにピンクのオーラが出てるけど時々濁ってる。でもそれは私が傷付けられた時だけだった」
「僕は自分が傷付けられるよりローラが傷付く事される方が腹が立つんだ」
「うん、だからピンクのオーラは悪い人じゃないよ。お父さんはお母さんを好きになり過ぎないから傷付けてたみたいだし…」
「確かにローラはいつもそうだったね。ローラをいじめた子たちと僕がもう遊ばないって言ったら、嫌わないであげて…って僕にお願いして来てた」
「私よりルークの事好きな子たくさんいたのにルークは私を選ぶから、ルークに嫌われようって思った時期もあったんだけど、冷たくしてもルークの気持ち変わらないみたいだった」
「ローラから完全に嫌われてしまったら諦めるつもりでいたよ」
「ルークが無理してるの見てて辛くなって来ちゃったんだ。どうして私の為にそこまでするんだろ?って」
…つづく
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第309話。