ナタとローラは一緒にメンズショップにやって来ました。とりあえずネクタイを見てみます。
「安いのは二千ジェニーくらいなんだね。高いのは五万ジェニーもするんだ…」
「アークのお気に入りのネクタイは一応、高級シルク素材だったのよ」
「じゃあこれと同じだから三万ジェニーくらいかな?」
「こうやって綺麗にディスプレイしてあると、良さげに見えちゃうのよねー。今の私ならあの柄は絶対に選ばないわ」
「確かに…このピンク色のネクタイ…すごくオシャレに見えて来た…」
「ダメよ?そう言うのに引っかかっちゃ」
「こっちの地味な色の方が、使いやすくて良いですよね?」
「そうね、流石にアークもお葬式の時は天使のネクタイは付けないでくれたけど、地味なネクタイならお葬式で付けても大丈夫だから」
「うーん、でもなんかパッとしないなぁ」
「私はパッとするのを選んで失敗しちゃったのよ」
「あっ!こっちの万年筆も良さそう。ルーク、よく万年筆使ってるから。毎日使ってもらえる物の方が良いですよね」
「万年筆も無難で良いかもしれないわね」
「あー!万年筆も結構、高いんだ…」
「ピンキリだけどね。この店は高級なブランド物しか置いてないから、安い店に行けば千ジェニー以下の物も置いてるわよ?」
「でも安い物って質が悪いんですよね?」
「ええ、安物を買ってもすぐに壊れちゃうかもしれないし…」
「丈夫で長持ちする物が良いです…」
「ここに置いてる物は質が良いから、あとはデザインの好みだけの問題ね」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第305話。