三年前、アカデミーに通っている頃の事です。ルークの彼女が別の男子と話をしていました。男子はルークに気付くと気まずそうに去って行きます。
「ルーク君、違うの。これは浮気とかそう言うのじゃなくて…」
「えっ、別に僕は何も聞いてないけど、なんでそんな言い訳みたいな事言ってくるの?」
「言い訳じゃなくて…本当に浮気じゃないから信じて」
「信じてるよ?と言うかまだ話してる途中だったんだろ。さっきの人を追いかけて続きを話してきたら良いよ」
「うーん、多分気を遣ったんだと思う…」
「僕は気を遣われるのが嫌いなんだ。今度僕が通りかかっても逃げなくて良いよって、あの人にも言っておいてよ?」
「う、うん。ルーク君はヤキモチとか妬かないもんね」
「ヤキモチは妬く方だと思うよ?僕はプライドが高いから、もし浮気されたとしてもその男より自分の方が好かれるように努力すると思う」
「私…浮気だけは絶対にしないから。ルーク君以外に興味はないの。さっきの男子もただの友達だよ」
「ちょっとだけ話が聞こえたんだけど、悩み相談してたっぽいね。なんで僕に相談しないであの人に相談してたの?」
「あの人と話してても全然楽しくないよ?ルーク君と話す方がずっと楽しい!」
「うーん、会話が噛み合わないなぁ。僕の質問の意図と違う。論点をズラさないでよ…」
「占いの結果の事を話してたんだけど、ルーク君は占いとか興味ないでしょ?」
「占いには興味ないね。占いは統計学みたいだけど、僕が知りたいのは九割の凡人の行動パターンではなくて一割の天才の思考だからなぁ」
「この前、私とルーク君の相性を占ったら私の片想いって結果が出ちゃって…」
「へぇ、占いってそんな事もわかるんだね。僕が誰と結婚するかとかもわかるの?」
「未来はぼやけて見えるから、ハッキリとはわからないんだけど…。私、占術専攻してるから結構当たるんだよ?みんな当たり過ぎて怖いってビックリするんだから!」
「まあ仮に占いで誰かと結婚するとか断言されても、僕は天邪鬼だから別の人に変えてしまいそうだけど」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第261話。