ルークは両手で顔を覆い隠すようにすると言いました。

「整形し過ぎると誰なのか見分けが付かなくなるから、例えば僕の顔をヴィッキーそっくりにすると、整形魔法を使ったと言う申請を魔術師連盟に提出しないと…」

「ヴィッキーと見分けが付かなくなるのは困るよ」

「そうだね。ジュリーには心眼があるみたいだから僕だとわかると思うけど、ローラにはわからないかな」

「その事なんだけど、ルークと結婚してからオーラみたいなのが見えるようになったの」

「えっ？そうなの…。うーん、僕の魔力を吸収したのかな」

「うん、悪い事考えてる人がいるとわかるようになったんだ。訪問販売の人とかドス黒いオーラが出てた」

「訪問販売？どんな人だったの」

「布団の販売。百万で買って欲しいって」

「布団を百万ってぼったくりだな…」

「近所の人がルークはお金稼いでるって言ったらしくて…」

「はぁ…、やはりもっと良い家に引っ越した方が良さそうだね」

「なんか布団の中のダニをどうのこうのって説明されたんだけど断ったよ」

「ローラはパッと見、気が弱そうに見えるからなぁ…」

「そうなの…。意外に気が強いからイメージと違うってよく言われる」

「そこもフラウおばさん似だね」

「あの家はお金を貯め込んでるって噂が立ってるみたいで訪問販売がいっぱいくるけど、ドアの外に悪いオーラがあったら居留守使ってた」

「それで僕のお父さんはあまり金は稼ぎたくないって言ってたのか…」

「私のお父さん、ほとんど寄付しちゃってるから、本当はお金がないって噂立てられてたけどね」

…つづく