ルークは闇市から盗んで来たカードをスノーに見せました。

「約束を守ってくれたのだな。感謝する」

「でも僕が盗みを働いたのがバレるとまずい。前科持ちにはなりたくないなぁ」

「足は付かないさ？非合法で売買されていたのだからな。被害届は出せないはずだ」

「スノーはかなり頭が良さそうだね」

「魔獣は人間の頭脳より遥かに優れている。人間など我から見たら愚か過ぎて鼻で笑ってしまうよ？」

「それでも人間に捕まっちゃったんだよね？」

「我の育てていた子供を盾に取られていた。子供を殺すと脅されて屈服させられたのだ」

「その子供はどうなったんだろう？」

「わからぬ…。殺されてしまっただろうか？」

「なんか話を聞けば聞くほど人間はロクでもないね…」

「お前やその両親はまともな思考が出来るようだったがな。お前も一応、人間なのだろう？」

「僕は魔族と人間のハーフだよ？時々、魔族の血が騒いで人間を殺したくなる事もある」

「しかし人間であっても子供は可愛いものだ」

「ゲイザーは魔族のクォーターだし、リリーは僕と同じハーフだから、普通の人間ってわけじゃないんだ」

「今のところ人間の匂いが濃いようだがな…」

「もしよかったら僕の息子のゲイザーもスノーに子守してもらえるかな？」

「一人でも二人でも我は構わんよ？」

「よかった！せっかくの休日だし、ローラと二人っきりでデートしたかったんだよ」

…つづく