赤ん坊のゲイザーが眠ったのでルークとローラは狭い部屋でイチャイチャしていました。大きな額縁の中に描かれたウェディングドレスが薄暗い部屋でもぼんやり見えます。
「ダメよ?ゲイザーが起きちゃうわ」
「今は静かにしてるし、よく寝てるんじゃないかな?」
「この前、黙ってじっとこっちを見てたの。あの子、あんまり泣かないから…」
「泣かないのは手がかからなくて良いだろ?」
「サイレントベビーって危険みたい。ゲイザーは早期剥離で産まれたから脳に障害でもあったらどうしよう…」
「大丈夫だと思うけどね。僕も一歳くらいの記憶があるけど、手のかからない子供だとお母さんは言ってたし…」
「私がバカなのって未熟児だったから、脳の発達が遅れたのかな?って思ってたの」
「それはないと思う。産まれたばかりの赤ん坊の脳の皺はほとんどないらしいんだけど、しばらくして亡くなった赤ん坊の脳を解剖した結果は皺の数がものすごく増えてたんだ」
「死んだ赤ちゃんの脳みそ開いて覗いたの?なんだか可哀想…」
「ものすごい速度で脳の皺は増えるって話がしたかっただけだよ?未熟児でも脳の発達が遅れるなんて事はないんだ」
「でもどこかおかしいところはあるよね」
「仮にあったとしてもそれを補う為に別の部分が発達するから、決して能力の低いバカな子供になるって事はないね」
「知能に障害がある子供もいるよ。お母さんが支援活動してるけど…」
「それは脳にダメージがあった場合だね。未熟児だったから…って理由ではないと思う」
「うん、私は知能に障害はないのだけど、バカだからなぁ」
「ローラはバカじゃないよ?僕はバカな奴は嫌いだから…」
「うーん、私は親や周りにいる人たちが優秀だったから、余計にプレッシャーが強くて悩んでたよ…」
「ゲイザーも賢い子に育つような気がしてるんだ。ローラやおじさんとオーラの色が同じだからね!」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第192話。