ジュリーはヴィッキーの勤めているマルヴェール騎士団にやって来ました。今年卒業したジュリーはマルヴェール城の受付嬢をしています。
「ローラに先を越されちゃって焦ってる」
「ローラのウェディングドレス綺麗だったな」
「すぐに別れると思ってたんだけど、三年以上も続くなんてね」
「ルークは硬派な男だ。見た目は軟派な男に見えるけどな」
「おじさまが亡くなってから家の中が暗くなっちゃって居心地が悪いのよね…」
「そうか、俺の母親もゲイザーが死んで泣いていたよ」
「おばさまも毎日泣いてるわ。リリムまで元気がなくなっちゃって、息が詰まるのよね」
「うーん、しばらくはしょうがないと思うけどな」
「ねぇ、ヴィッキー。私と結婚しない?」
「ジュリーは俺の事、好きじゃなかったはずだろ」
「おじさまを見ててわかったの…。真実の愛が何なのかがね。あなたみたいにウブな男は嫌いじゃないわよ?」
「俺はもうジュリーの事は諦めてたんだ」
「そんな簡単に諦められるほど、私は魅力がなかったの?」
「いや、魅力的過ぎて俺には無理だと思った」
「ルーク君みたいになりふり構わずアタックして来て欲しかったのに…。何もしてこないから私の方からプロポーズしちゃったじゃない?」
「すまない…。俺からプロポーズするべきだった」
「押しが強い男に女は弱いものよ?ローラだって結局ルーク君に押し切られちゃったし」
「俺もルークを見習わないとな」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第184話。