その晩、ルークは夜が更けてきてもなかなか寝つけませんでした。蝶柄のパンティーの事が頭から離れなくなっていたのです。
「ああ、やはり目が冴えて寝られない…」
何度も寝返りを打ちながら別の事を考えようと頑張ってみても結局、すぐにローラの事を考えていました。学習机のランプを点灯させると小さな額縁に目が行ってしまうので、パタンと絵を下に伏せます。
「僕も他の男子と変わらないな…。考えてる事はあいつらと一緒だ…」
アカデミーに登校しても睡眠不足で意識が朦朧としています。講義の最中に当てられても間違えずに公式を黒板に書くので講師は叱るに叱れません。
「ねぇ、ルーク。ちゃんと話聞いてる?」
「えっ?ごめん!聞いてなかった…」
「うーん、なんか最近話してても上の空な事が多くない?私の話つまんないのかな」
「そうじゃなくて…。昨日あまり寝てなくて、ボーッとしてただけだよ?」
「ルークの気持ちが冷めてきてるんじゃない?前みたいに学校でキスしたがる事もなくなったし」
「ローラは学校でキスするのは嫌だったんじゃなかった?」
「そうだけど、冷めてしまうのはもっと嫌だから」
「冷めたんじゃなくて落ち着いたって言うのかな?前はとにかくしたくてしょうがなくて…」
「それって…今はしたくなくなったって事?」
「ううん、自分のしてきた事が恥ずかしくなってきたと言うか、ガキだったなぁって反省したんだよ」
「そうなんだ?私はまだお子ちゃまだって、リリムお姉さんやジュリーからも言われてる…」
「あの二人の言う事は聞かなくて良いよ?ローラはローラらしくしててくれれば僕は嬉しい」
「うん、でもどうやって付き合って行けば良いのかわかんなくて相談しちゃうんだ」
「恋愛に答えなんてないから、他人に聞いてどうにかなるものでもないよ?十人いたら十人違う答えを言うと思うから…」
「ずっとこのまま仲良くしていられたら良いなぁ」
「僕も同じ気持ちだよ?ずっと仲良くしていきたいんだ…」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第171話。