ローラにお別れの挨拶をしに部屋に行くと聞きづらそうに尋ねられました。
「リビングでルークがお父さんと話してるの聞いちゃった」
「書斎で話せば防音障壁結界があるから聞かれなかったんだけどね…」
「ルークがそんな風に悩んでるなんて知らなかったよ」
「僕は目立ちすぎるから、学校でも周りに疎まれていたし、お父さんも多分職場でそうだと思うよ?」
「ルークは悩みがなさそうで良いなぁと思ってたの…」
「たくさん悩んでる。でもローラさえいれば何もいらないよ?」
「私、頭悪いからルークみたいに勉強もできないし、体術だって始めるのが遅すぎたからヴィッキーみたいに強くなれないし、良いところ一個もないから…」
「頭は悪くないよ。普通の人とは少し思考が違うだけだ。体術も真剣に頑張ってる姿は魅力的だった。ローラには良いところがたくさんあるけど、気づいてないだけなんだ」
「ルークは私なんかのどこが良いの?みんなそう言ってる。私と付き合ってるのが不思議だって。どうせすぐ別れるって噂されてるよ」
「僕の事、特別扱いしないからかな。普通に接してくれた。それが一番嬉しかったんだ」
「たったそれだけなの?他には何も理由ないのかな…」
「わからないよ。気が付いたら好きになっていたから。ローラ以外好きになれないんだ」
「今のルークは私の命令には絶対に逆らえないんだよね?」
「うん、だからもう僕からはローラに手は出せなくなったけど、それで良かったと思ってる」
「一々、キスしてって私が命令するの面倒くさいよ…」
「キスは好きな時にしてって命令されたから、僕の好きな時にするよ」
「もし…エッチな事してって命令したらルークはするの?」
「ローラがそう望むならするよ」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第150話。