ルークの姿のローラは顔を覆い隠すようにしました。まだ少しあの時の余韻が残っています。
「ジュリーの事好きだったのに、襲われたら好きじゃなくなっちゃって…」
「無理やり襲われて悦ぶ人なんかいないよ?」
「でもここはコントロール出来ないし、自分が自分じゃないみたいな感覚で怖かった…」
また大きくなってきている体の一部を指差しています。
「うーん、それは嫌いな奴の顔を想像すればおさまるよ?」
「嫌いな人なんて特にいないからなぁ…」
「僕は嫌いな奴だらけだよ」
「ジュリーの事も嫌いじゃないの…」
「僕の事も嫌わなかったからね。好きでもない奴にキスされたら、僕なら許さない」
「ルークの事は最初から好きだったの。でもルークって心は女だと思ってたから私は心が男だし、私と一緒だと思ってたからキスされてビックリして…」
「信じてもらえないかもしれないけど、本当に僕はローラに何もする気はなかった。子供部屋を別々にされる前までは…」
「ルークと違って私の事なんて好きになってくれる人は滅多にいないから、好きになってくれた人が女の子でも好きになっちゃったのかも?よくわかんない」
「僕はずっとローラが好きだったけど気付かなかったのかい?」
「ルークって女嫌いだと思ってたし、私も男嫌いだからルークも私と同じで好きじゃないと思ってた」
「やはり僕の事は好きじゃないんだね…」
「ミケーラさんの言ってた真実の愛の意味がわからないの」
「それは僕にもわからないよ?元の体に戻れたから真実の愛は確かにあるのだと思うけど…」
「ルークが辛そうだから元に戻したいって思ってただけだよ?」
「打算的ではない相手を思いやる心の事なのだろうか」
…つづく
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
一応、新シリーズだけど本編の第3部・第84話。