暗闇の中でローラはルークに近付きます。ルークは身動きも出来ず間合いを簡単に詰められました。ローラが腕を伸ばして、ルークの頬に手を当てられます。
「元に戻してあげるよ」
ローラはルークにキスしました。ルークはドキドキが収まりません。胸がしぼんで別の部分が大きくなるのがわかります。
「元に戻れた!でもごめん…。これだけはどうしても僕の意思でコントロールできなくて…、大きくなってる」
「別に良いよ!男の子はみんなそうなるんでしょ?お父さんも時々そうなっちゃうんだって」
「ローラは僕の事…好きなの?」
「うん、真実の愛がないと元に戻せないんだよね?じゃあきっと好きなんだよ」
「ずっと嫌われてるんだと思ってた」
「私が嫌いだったのは自分自身だよ?ルークの事はずっと前から好きだったんだと思う。女の子になっちゃってショックだった…」
「男に戻れる日が来ると思ってなかった」
「戻れなくなったらどうするつもりだったの?本当にバカよね」
「女の子の服はたくさん買ってあるから、一生女の子でいるつもりだったよ?」
「ルークはどんな服でも着こなして、似合っちゃうから羨ましいわ…」
「僕の服、全部ローラにあげるよ?」
ゲイザーが咳払いすると二人は慌てて離れました。
「おじさん、どうやって結界を解除したの?」
「ミケーラさんにお願いして解除してもらったんだ。あの結界を張ったのは…君か?ルーク」
「うん、厳重に鍵を重ね掛けしといたんだけどなぁ…。ミケーラさんはそこら辺にいる第一級魔術師より強いと思うよ?」
「こんなところに鍵をかけて封鎖したら周りの迷惑になるだろう?以後気を付けなさい」
「はい…、すみませんでした!」
「では急いでいるから私は先に行くよ?」
…つづく
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一応、新シリーズだけど本編の第3部・第65話。