ローラは呆れたように言います。

「そんな事もわからなかったの？頭良い癖に本当にバカね」

「ゲイザーおじさんの家にあった変な本に書いてあった方法を使ったら嫌われてしまった…」

「変な本？お父さんは真面目な本しか読まないと思うけど」

「つまんない恋愛小説が本棚にあっただろ？」

「そんなのあったっけ？お父さんの書斎の本棚にはあまり手を付けてなかったから」

「ちゃんと置いてあったよ？ゲイザーおじさんの書斎に…」

「今度探してみるわ。どんな事が書いてあるのか気になる」

「無理やり壁際に追い詰めてキスしたら、好きになってもらえるって書いてあった」

「うわぁ、それ普通の女の子なら効果あったかもね？」

「女子が恋する瞬間！百選とか言う本だった」

「お父さんなんでそんなの買ったんだろ？普段はもっと難しい政治・経済の本とか読んでるわよ」

「もうあんな事はしないって誓うから僕の事許してよ」

「そうね、最近のルークは変な事してこなくなったから嫌じゃないわよ？」

「あの本が役に立たないって事だけはよくわかった…」

「ルークは他の男子と違って変な事しないって思ってたから、あの時はビックリしたわ」

「あの時は部屋を別々にされて焦ってたんだ」

「部屋が別々でも普通にリビングでは話せたでしょ？」

「うん、でもずっと一緒にいるのが当たり前になってて、引き離されると落ち着かなかった」

…つづく