シェルター内でルークが歌の練習をするのを、ミッシェルはいつも一緒に聴いていましたが、ふと思い付いてルークにお願いをしてみます。
「ねぇ、一度大人の姿で歌ってみてよ?」
「こんなところで大人になる魔法を使ったら、子供の服が破けて裸になってしまうよ?」
「えっ?ルーク君が裸に…」
ミッシェルは妄想して勝手に顔を赤らめています。
「最近、サルバドールが一緒にここへ来なくなったのはなぜだろう?」
「そんなの別に気が向かないだけでしょ…。特に深い理由はないんじゃない?」
「邸でも僕に対してよそよそしくて、様子がおかしいんだ」
「そ、そうなんだ…。なんでだろ?」
「僕が見たところ、サルバドールはどうもミッシェルの事が好きみたいだよ?」
「うん、知ってる…。この前も告られて断ったから…」
「サルバドールが僕によそよそしくなる理由がわからないのだけど?」
「私がサルバドールにルーク君の事が好きなのって言ったからかも…」
「まだそんな事言ってるの?僕が九歳だと打ち明けた時点でフラれたと認識してたんだけど」
「私はルーク君をフッたつもりなんてなかったのに…」
「僕が結婚できる年齢になるまで待つと言うのかい?」
「その頃、私はまだ二十八だから待てるわ…」
「そんなのは辞めた方が良いよ?僕の気が変わってしまうかもしれないのに…」
「ルーク君は他に…好きな子がいるの?」
「好きな人はいるけど、歳上だから僕を好きになってくれるかわからないし、無理なんだよ」
…つづく
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どうしても書きたくて書いた裏の続き、第22話。