アレクスに頼んで老婆の埋葬を手伝ってもらいました。
「ばあさん、安らかな寝顔だったな」
「苦しまずに亡くなったみたいね。ショーンも眠るように静かに息を引き取ったわ」
「何も思い残す事はなくなってたんだろうぜ」
アレクスと一緒にチェリーにも会いに行きました。チェリーはあの番人の男性と仲良くなっています。
「どうしたの?アプリィ。そんなに哀しそうな顔をして…」
「ショーンが亡くなったの。私どうして良いかわからなくて…」
「そう…。いつかこの日が来るんじゃないかと思っていたけど、随分と早かったのね?」
「私はショーンを今でも愛してるの」
「私もあなたのお父さんを今でも愛してるわ」
「お母さんが再婚する気になれなかった気持ちが今ならわかるわ。ショーンより好きになれる人が現れると思えない」
「でも必ずまた誰かを愛せる日が来るわ。私も今、やっと決心がついたの。彼と再婚するわ」
「お母さん、その人の事が好きだったのね?」
「ずっと私を支えてくれてたから、これからは二人で一緒に生きて行く事に決めたの。あなたのおかげで決心がついたわ」
「私のおかげで?どうして…。私、何もしてないのに」
「あなたがショーンを想っていた気持ちや、今あなたを想ってくれてる、アレクスの気持ちも今なら私に理解できるから」
「お母さんはアレクスの気持ちもわかるの?」
「アレクスを大事にしてあげてちょうだいね」
「アレクスは大事なお友達だから…」
「俺もアプリィを大事にするよ?だから元気出してくれよな!」
…つづく
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昔、初投稿して落選した黒歴史の作品、第29話。