しばらくショーンとイチャイチャしていましたが、長老に挨拶に行くと言い出しました。
「長老はもうすぐ二十歳になるくらい長生きなんだよ」
「えっ…二十歳で長生きなの?」
「小人の寿命は大体、十歳くらいだからさ?」
「えええっ!じゃあショーンは今幾つなの?」
「僕は二歳だよ?人間で言うと二十歳くらいかな」
「今は私と同じくらいって事ね」
ショーンがゴンドラのロープを怪力で手繰り寄せて、長老の住んでいる巣穴の前まで辿り着きました。
「長老!僕の恋人アプリィを連れて来ました」
「えっ、恋人だなんて…恥ずかしい」
「アプリィと僕は健全なお付き合いをしてるんだ」
「ほほう、なかなかめんこい娘っ子だのぉ。よお捕まえられたな、ショーンよ」
「アプリィは僕の命の恩人なんだ。足を滑らせて木の枝から落ちた時にアプリィの頭の上に落ちなかったら大怪我をしていたかもしれない」
「えっ!あの時に落ちて来たのがショーンだったのね」
「それから僕はアプリィに一目惚れしてしまって一緒に暮らしてたんです」
「ふむ、大体わかったが一つ腑に落ちん事がある」
「腑に落ちない事と言いますと…。それは何でしょうか?」
「この娘が小人だったのならば頭の上にショーンが落ちて来たら大惨事になっておるはずだ。しかしこの娘はピンピンしておるようじゃが、それはなぜだ?」
「おっしゃる通りです。アプリィは人間と同じ体の大きさをしています。今は薬を飲んで小人になっているだけなので…」
「では小人の掟を破る事になってしまうのぉ」
…つづく
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
昔、初投稿して落選した黒歴史の作品、第8話。