ルリはジンから目を逸らしてボソリと言いました。
「ジンは体目当てのヤリモク男だって言われたのよ…」
「俺はヤリモクなんかじゃない!ルリもヤリマンじゃねぇし…」
「そうだとわかってるんだけど、会ったら必ずするじゃない?」
「会ったらするのがダメなのか?恋人同士なら会えば普通にしたくなるだろ…」
「私自身もこんなに自分がだらしない女だと思ってなくて、メリッサに乗っ取られてるんじゃないかって不安になって来たりもするの」
「今のルリはメリッサとは全然違うよ?」
「メリッサは天才だったの。演技するのなんてお手の物よ」
「俺は自分の愛した女を見間違えたりしない!メリッサはルリじゃないって見破れたからな」
ルリはジンに徐にキスしました。
「今、私にキスされてあんた、テンプテーションにかかってないって言える?」
「それは…確かに自信はないけど、ルリとメリッサは違うと思うよ?」
「私はメリッサであってメリッサではないの」
「言ってる意味が難しくてよくわからない…」
「あんたとエッチな事したいって思ってるのはメリッサの思考じゃないって言えるのかな?」
「もしメリッサの思考なのだとしても、今俺はルリとこうしてて幸せだし、深く考えたくはないよ…」
「私もあんたとこうしてると幸せ…。一年前の私ならこんな日が来るなんて思っても見なかったのに」
「ルリ、愛してるよ…」
「私も愛してる」
「この気持ちは嘘じゃないと思うんだ…」
…つづく
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処女作の復刻版、第80話です。オオカミ姫とは無関係のオリジナル小説ですが、これを掲載する前に書いていた、オオカミ姫の二次創作とかなり設定が酷似しています。