ゲイザーそっくりなアークがキスをすると、ナタはなぜか嫌がっています。
「ううっ…、やっぱりなんか変な感じ。おじさんとキスしてるみたいなのに、おじさんとキスした時みたいにドキドキしない」
「ナタはゲイザーとキスした事があるのか?」
「おじさんが寝てる時にこっそりしてた。まだ私が六歳の時だったけど、すごくドキドキしたよ」
「やっぱりナタは僕よりゲイザーの方が良いと言うのか?」
「おじさんは頼んだって絶対、私にキスしたりしないもん!だからこっそりしてたんだけど、起きたら怒られるかも?って思うとドキドキしたの…」
「僕はナタからキスしてもらった事など一度もないな」
「アークは寝ないじゃない?おじさんが寝てる時にキスしてたんだけど、キスした瞬間にいびきが止まるから、起きたの?って思ったら、またいびきし始めるし…。すっごくドキドキするよ」
「はぁ…、僕が天使ではなく人間ならばナタに愛されたのだろうか?」
「アークと付き合う前はアークと付き合えたら良いなぁと思ってたの。でも付き合って見たら思ってたほど良くなくて悩んでた…」
「僕の何がいけないんだ?言ってくれたら直すから教えて欲しい。ナタから愛されたいんだ」
「だから直さなくて良いって言ってるでしょ?ありのままでいて欲しいの。おじさんは私に愛される為に性格変えたりなんかしてないし…」
「ありのままで愛されるならそうするさ?でも愛されないから悩んでいるんじゃないか!ゲイザーが生きていたら、ゲイザーの性格を魔法で完全にコピーする事も出来たのに…」
「魔法で作った性格なんて、本物のおじさんにはかなわないと思うよ?おじさんはなんて言うか…何も計算してないようで計算してる人だから」
「僕にはゲイザーが全て計算づくでナタやサラを落としたとしか思えない。何も考えずに落とせるわけがないだろう!天界一のプレイボーイの、この僕でも落とせないと言うのに…」
「おじさんがいたら今何て言うんだろ?って思う事がよくあるけど、私にはおじさんが何て言うかわかんないの。他の人の言う事は大体、予想できるんだけど、予想出来てても言われるとショックなんだよね。おじさんはその逆」
「予想の斜め上を行くと言う事か…」
「予想を裏切って喜ばせてくれるの。それが出来る人って滅多にいないから、おじさんの事が大好きなんだよ」
「わかったようなわからないような…。僕にはまだゲイザーの事をリサーチする必要がありそうだ…」
…つづく
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本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第108話。