ナタが家に帰るとゲイザーがモフモフな大型犬の散歩から帰って来るところでした。
「あれ?おじさん、新しい犬飼ったの…」
「いや、これはジョルジュだよ?先程、世界樹まで行って来たんだが、ジョルジュは賢いな。ジョルジュがいないと道に迷ってしまうところだった」
「えっ、これがジョルジュ…。普通の犬になってる?」
「ジョルジュはずっと普通の犬になりたかったそうだ」
「なんでそんなことがおじさんにわかるの?」
「なぜか私はジョルジュと話せるようになったんだよ」
「どうして?私にはジョルジュの言葉がわからないのに…」
「あー!そいつは今、ジョルジュとオイラのご主人様がゲイザーだからさ?」
「えっ、どう言うこと?」
「はっ!しまった…。こいつは口止めされていた事なんだ」
「ピーター!説明して?」
「うーん、オイラは反対したんだよ?ユリアーノの奴がね。ナタに人間の友達が出来ないのはオイラとジョルジュが悪いと言われてさ、無理やり契約をゲイザーに書き換えられたんだ…」
「そんなことは私も知りませんでした…」
「んー、まあナタはずっとオイラたちを自由にさせてたし、ゲイザーもずっとそばにいたから気付かなかったんだろ」
「私、ずっとピーターとジョルジュに話がしたかったのに…。お師匠様、酷いよ!」
「ナタは昔は契約なしでもオイラたちと話せたけど、人間の世界に馴染んで来て、契約なしじゃ話せなくなったんだ」
「人間の世界に馴染んでなんかいなかったよ?お友達がいなくなってどんなに辛かったか…」
「ナターシャ、ジョルジュは私の父のゲオルグが飼い主になりたいと言っていてね、お前の許可があれば、今から連れて行くつもりだよ?」
「嫌だ!ジョルジュと離れたくない」
「ジョルジュはお前にはもう自分は必要ないと言っているよ?」
「ダメ!ジョルジュと遊ぶの…」
「お前はここ最近、ジョルジュとは遊ばなくなっていただろう?寂しそうにしていたぞ」
「それは…。ジョルジュが全然喋らなくなったから…」
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第115話です。