一階からフラウの声がしました。
「一体、何の音?ナターシャちゃん、今お風呂上がったところだから次、どうぞ?」
「はーい!あなたも一緒にお風呂に入る?なんかちょっとくちゃいし」
「オイラ、お風呂は嫌いなんだけどなぁ。まあ人間になったから溺れることはなさそうだけどよ」
「ナターシャ様、いけません!私の心眼にはそいつの正体が中年男であるとわかっています」
「えっ、この子が中年のおじさん?」
「多分、人間の年齢だとオイラはゲイザーより年上かもな」
「うーん、私より年下にしか見えない…」
「この服はゴミ捨て場で拾った奴だから臭うのかもしれねぇや」
「あなたホームレスだったの?可哀想…」
「裸でアラヴェスタの街中を歩いてたら、騎士団の連中に追い回されて散々だったぜ?」
「露出狂の変質者に見えたのでしょうね」
「とりあえずお風呂入ろ?」
「えへへ、ナタと一緒にお風呂に入るの久しぶりだな」
「ダメです!ナターシャ様」
「アークも一緒にお風呂入る?」
「えっ、私もですか?」
「子供の頃は一緒に入ってたのに、最近一緒に入ってなかったよね?」
「そんなことをしたらゲイザー様に叱られますので…」
「うーん、今更裸見られたくらいで、私恥ずかしくないよ?いつも見てるじゃない」
「それはそうなのですが…」
「このむっつりスケベ!てめぇがナタの風呂を覗き見してたのオイラは知ってんだぞ?」
「あれは護衛の為の安全確認をしていただけでして…」
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第108話です。