猫好き同士で会話が弾んで、いつの間にか仲直りしていました。
「アークはどんな猫、飼ってたの?」
「雪のように真っ白な猫です。フサフサの毛並でした」
「私は前に黒猫飼ってたの!だから黒猫の方が好きー」
「魔女は黒猫派が多いようですね。天使は白猫派が多いですが」
「アークはリリスの性格が猫っぽいから好きになったの?」
「彼女は美しくて聡明で全てが理想通りの女性でした」
「唄を褒めちぎるくらい、他の女もしてそうだけどなぁ…」
「他の女性たちがお世辞で言ってるのは聞いていればわかりますよ。お世辞ではなく本当に唄が好きで分析してくれたと感じたのがリリスだけだったんです」
「リリス以外の女は好きになれなかったの?」
「ええ、全く興味がありませんでした。リリスより素晴らしくて賢い女性などこの世に他にいません」
「どうしてそこまで…。ある意味、ストーカーっぽいけど、アークみたいなイケメンのストーカーなら文句言う女はいないわ」
「ナターシャ様の話し方はとてもリリスと似ています」
「そうなの?私の話し方、ムカつく!ってよく言われるよ」
「いつもデジャヴが起こるのです。ああ、やはりこの人はリリスだ…と。確信していました」
「リリスとはエッチな事してたんだよね?でもルシフェルには性欲はなかったはずでしょ…」
「堕天して悪魔になったら性欲が強くなってしまったんです…」
「性欲の強いアークなんて想像できないわ…」
「今は天使のままなので性欲を抑えられていますが、人間になればおそらく私は毎日のようにあなたを求めて、性欲に溺れるでしょう」
「うーん、おじさんも本当はエッチだけど、ちゃんと我慢できてるからアークも大丈夫だと思うけど」
「ゲイザー様はアダムの生まれ変わりですのでアダムも性欲があったにも関わらず、強い性欲に打ち勝っていました」
「今だっておじさん、またエッチな事してるんだよ?」
「ここ数日、ナターシャ様の事で頭を悩ませていて、フラウ様とお二人だけの時間がなかったですから、今夜はその分も楽しまれておられるのでしょう」
「はぁ…、頭の中に使い魔の気持ちが流れ込んで来るのってある意味、拷問だわ…」
「どのような感じで流れ込んでくるのですか?具体的にお願いします」
「うーん、言葉はほとんど聞き取れないんだけど、言葉にならない感情だけが伝わってくる感じかな」
「なるほど、使い魔側からは主人の思考は全く読み取れないんです。私の思考もナターシャ様は読み取れていないのは、今回の件でよくわかりましたし」
…つづく
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書き残してしまったことを書きたくて考えた本編の続き第73話です。