No.95433

真・恋姫無双 魏End -Re:TAKE 08-

RE:TAKE 8話です。

今回は盗賊討伐です。
読んで頂ければうれしいです♪

2009-09-14 21:43:25 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:11721   閲覧ユーザー数:8896

 

 

 

現在華琳達は報告された盗賊団の討伐のため出撃しており

その盗賊団の砦の近くで行軍を停止させていた。

斥候の情報では、盗賊の砦は山の影に隠れるようにひっそりと建てられているとのこと。

行軍の途中で仲間になった許緒"=季衣"の案内がなければ

見つけることは難しかっただろう。

 

華琳はその場で軍議を行い、

出撃する際に仲間になった荀彧"=桂花"の策で、

砦を攻めることになった。

 

桂花の策は、華琳率いる少数の兵が砦の正面に展開し、

その間に春蘭・秋蘭の両名は、残りの兵を率いて後方の崖に待機。

本体が銅鑼を鳴らし、盛大に攻撃の準備を匂わせ、

その誘いに乗って外に出てくる敵を引き付けながら華琳は兵を退き、

十分に砦から引き離したところで春蘭・秋蘭で背後から叩くというものだった。

 

 

 

 

 

 

華琳「では、はじめましょうか」

 

華琳はそう言うと戦闘前の口上を宣言するため、

1人戦列から離れ、前進する。

 

一刀「あれ?」

 

進む華琳の姿を見ていたとき、違和感を感じた一刀はまわりを見渡していた。

 

季衣「ん? 兄ちゃんどうしたの?」

 

桂花「今更恐くなったのかしら?」

 

一刀「・・・、なんか光った気がして」

 

季衣&桂花「何が?」

 

一刀「いや、あそこ地面が盛り上がってるだろ」

 

季衣「ホントだ」

 

一刀が指を差した箇所を見て季衣が頷く。

 

一刀「あのあたりなんだけど・・・」

 

季衣「兄ちゃん・・・、なにもないよ」

 

桂花「とうとう頭がおかしくなったんじゃないwww」

 

一刀「勘違いならいいんだけど・・・っ!?」

 

何に反射したのだろうか、また地面が一瞬光った。

 

季衣「あっ!!」

 

一刀「今光ったよな!? 季衣」

 

季衣「うんっ!」

 

桂花「石か何かに太陽の光が反射したんじゃないの?」

 

一刀「っ!! 華琳っ!!」

 

ふいに一刀が気付いた、あの下に敵がいる。

布かなにかに土をかけ地面のように偽装し、

その下から、口上を述べる大将を狙おうとしているのだ。

 

一刀「華琳っ! 危ないっ!!」

 

季衣や他の兵達は一刀の真意がわからず動かない。

一刀は1人華琳に向かって走り出した。

 

 

 

 

 

 

口上を宣言するため一刀や桂花達と離れてから1人馬上で呟く。

 

華琳「まぁ、銅鑼がなったら勝手にでてくるんだろうし」

 

口上を考えていないわけではないが、

どんな賊にも言えるものなので、

次の討伐任務のときでも使える。

 

華琳「一応戦闘前だというのにあの子達は・・・」

 

背後で一刀と季衣、桂花が騒いでいるのが聞こえる。

内容まではわからないが、どうせたいしたことではないと無視する。

 

華琳「このあたりでいいかしらね」

 

賊の砦が見渡せる場所で止まり、合図を出そうとしたとき一刀の声がした。

 

一刀「っ!!!!」

 

華琳「? 何を騒いでいるのかしら・・・」

 

一刀「華琳っ! 危ないっ!!」

 

華琳「!!」

 

振り向いた華琳の視界の隅で、地面から弓を構えた賊が現れるが見えた。

 

華琳「ちぃっ!!」

 

乗っていた馬のたずなを力尽くで引くと馬に敵が放った矢が刺さる。

 

馬 「ヒヒーンッ!!」

 

華琳「キャアッ!!」

 

驚いた馬が前足を高くあげ後ろ足立ちになると、

そのまま背後に倒れ込む。

 

<ドターンッ!!>

 

<ドサッ!!>

 

馬上から投げ出された華琳が地面に叩きつけられる。

 

華琳「うっ・・・」

 

 

 

 

 

 

馬が暴れ、華琳が落馬するのが見える。

 

一刀「華琳っ!!」

 

落馬した際に脳震盪でもおこしたのだろうか、

華琳は倒れたまま動かない。

 

そして矢が放たれた先から盗賊らしき連中が数人飛び出してきて、

華琳に斬りかかろうとしている。

 

一刀は全力で走るがどうしても間に合わない。

そして華琳も目を覚ます気配を見せていない。

 

 

華琳が殺される

 

 

一刀「(華琳っ!、華琳華琳華琳華琳華琳華琳華琳っ!!)」

 

<ゴガッ!!>

 

一刀が自分の背後で地面に大きなモノを落としたような音を聞いたとき、

一刀がいた場所は地面が割れ、大きな窪みができていた。

 

次の瞬間、盗賊達は一刀の間合いの中にいた。

いや、盗賊達から逆算した一刀の間合いの中に一刀が現れた。

 

一刀「!?、ッ!!」

 

驚きながらも腰に佩いた九字兼定に手をやり、

抜けないなどと露にも思わず無意識のうちに放った、居合い抜きからの一閃。

 

突然現れた一刀に困惑したのか華琳に向けていた剣を引く。

 

盗賊A「な、なんだっ! どこからあらわれ、や、がっ」

 

盗賊Aが驚き後ずさりすると胴から下は後ろに下がるが、

胴より上は前のめりに倒れた。

 

盗賊達「!?!?」

 

盗賊B「て、てめぇいっ、たい?」

 

盗賊Aととも一刀に近い位置にいた盗賊Bも胴から上下に分断されていた。

 

たった一度の斬撃で男2人を横薙ぎに真っ二つにしたのだ。

 

一刀「はぁっ、はぁっ・・・」

 

盗賊2人を一刀両断にしたのに、九字兼定には一切血がついておらず刀身が蒼銀に輝いていた。

今までどうやっても抜けなかった九字兼定を抜いた瞬間だった。

 

盗賊達「・・・・・・」

 

盗賊達は声も出せず、一刀と九字兼定を見ていた。

華琳のまわりにいる盗賊達を睨み一刀が声を上げる。

 

 

 

 

 

 

一刀「華琳に・・・、近づくなぁっっっ!!!」

 

 

 

 

 

 

盗賊D「ひ、ひぃっ!」

 

盗賊E「あ、あああ・・・」

 

一刀の咆哮と威圧感に盗賊達は身体が動かない。

その中でいち早く冷静になった者が激を飛ばす。

 

盗賊C「!! あ、相手は1人だ! 囲んで殺せぇっ!」

 

季衣「させるもんかぁっ!!」

 

<ドガンッ!!>

 

盗賊「ギャアーーッ!!」

 

一刀に遅れること数十秒、背後から季衣が飛び出してきた。

 

季衣「兄ちゃんっ!! ここは僕に任せて、華琳様をっ!」

 

一刀「あ、ああっ! すまない、季衣」

 

一刀が華琳に駆け寄ると、華琳が意識を取り戻していた。

 

一刀「華琳っ! 大丈夫か!?」

 

華琳「ええ、ちょっと頭と背中が痛いけど・・・。 それより一刀、肩を貸してちょうだい」

 

一刀「? こうか?」

 

華琳「ありがとう。 聞けっ! 我が精兵達よっ!!」

 

華琳が声を上げる。

 

華琳「賊共の卑劣な罠に掛かりはしたが、ここにいる天の御遣いがこの曹孟徳を救ったっ!」

華琳「我らには天の加護がついているのだ」

華琳「恐れることは何もないっ! 勇猛なる兵士達よ! やつらを蹂躙してやるのだっ!!」

 

兵 「お、おお、うおおおおおおおおっ!!」

 

<ガン、ガン、ガン・・・>

 

鬨の声が上がり銅鑼が鳴り響く。

すると、敵城の城門がひらき盗賊達も雄叫びを上げながら飛び出してくる。

 

賊 「おおおおおおおおおっ!!」

 

華琳「・・・、奇襲をかけてくるなんてどれほどの相手かと思ったのだけれど」

華琳「やっぱり烏合の衆ね」

 

桂花「こ、これは予想外でした」

桂花「連中、今の銅鐸を出撃の合図と勘違いしているようで・・・」

 

華琳「(さっきの奇襲は以前はなかった)」

華琳「(そしてこの流れは以前と同じ・・・)」

華琳「どうなっているのかしらね・・・」

 

桂花「さ、さあ? 所詮賊ですから・・・」

 

華琳の呟きを勘違いした桂花が相槌を打つ。

そして相手の動きを見ていた一刀が華琳に尋ねる。

 

一刀「なぁ華琳、俺には奴らが全軍で突撃してるように見えるんだけど」

 

華琳「あら奇遇ね。 私にもそう見えるわ」

華琳「多少予想外のことがあったけど、今は予定通りに行動する」

華琳「総員、敵の攻撃は適当にいなして、後退するわよ!」

 

 

その後敵の軍勢は桂花の策に嵌り、

春蘭と秋蘭が背後から襲撃することで軍としては壊滅し、

残る残党を春蘭と季衣が追撃することで幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

戦闘が終了し、しばらくすると春蘭と秋蘭が一刀のところにやってきた。

 

秋蘭「お手柄だったではないか、北郷」

 

一刀「ああ。 ありがとう」

 

春蘭「しかも、その剣を抜いたというではないか!」

 

一刀「うん。 あのときは華琳を助けることで頭がいっぱいで、何で抜けたのかわからないんだけど」

 

季衣「すっごい綺麗な剣でしたよ」

 

秋蘭「ほう、見せてもらえないだろうか?」

 

一刀「それが、鞘に入れたらまた抜けなくなって」

 

春蘭「はぁっ!? 一度抜けたのだろう?」

 

一刀「なんなんだろうなこの刀・・・」

一刀「この刀で俺・・・」

一刀「・・・」

 

一刀は自分の手と九字兼定を見つめているとだんだん顔が青くなっていった。

 

春蘭「北郷はどうしたのだ?」

 

秋蘭「わからん」

 

季衣「兄ちゃん、どうしたの?」

 

一刀「ああ、ちょっと・・・、気分が悪く・・・」

 

<バタッ>

 

そう言って一刀が倒れる。

 

季衣「兄ちゃんっ!?」

 

春蘭「ど、どうしたっ!?」

 

秋蘭「衛生兵っ!!」

 

 

 

 

 

 

曹操軍が街が見えるところまで戻ったとき、倒れた一刀が目を覚ました。

 

一刀「う、うん?」

 

華琳「あら、やっとお目覚め?」

 

すぐ横から華琳の声がするが縛られてるのか体が動かない。

 

一刀「え~と、これはどんなプレイなんでしょうか?」

 

華琳「ぷれい?」

 

一刀「何故こんな仕打ちをうけているのでしょうか?」

 

桂花「あんたが倒れたから馬に括りつけたんでしょうが」

桂花「まったく最悪の変態から最低の変態に格上げしてあげようかと思ったけど」

桂花「曹操様に迷惑を掛けるなんてやっぱり最悪の変態ね」

 

一刀「(それは格上げされてるんだろうか・・・)」

 

秋蘭「医師の診断では過労だそうだ」

 

一刀「そっか・・・」

 

秋蘭「初めての戦闘で最後まで華琳様の傍にいたのだ、無理もなかろう」

 

季衣「よかったね~、兄ちゃん♪」

季衣「安心したらお腹が減ってきたよ~、僕」

 

<グゥゥ~~!!>

 

華琳「私もお腹が減っているのだけれど、どうしたらいいかしら? 桂花」

 

桂花「うっ!」

 

一刀「? 日差し的にまだ昼前だろう? 朝飯は?」

 

華琳「食べてないもの」

 

一刀「なんで? たしか桂花の行軍予定どおりのようだから糧食はまだ余裕が・・・」

 

桂花「1人で人の10倍以上食べる者が増えるなんて私の予定にはなかったのっ!!」

 

桂花が季衣を睨む。

 

季衣「んにゃ?」

 

春蘭と秋蘭が一刀の横に来て囁く。

 

春蘭「季衣の食べっぷりはすごいぞ」

 

秋蘭「私は姉者より食べる者を初めて見たな」

 

春蘭「しゅ、秋蘭っ!!」

 

秋蘭「健啖なのは健康な証拠だ、姉者」

 

春蘭「むぅ・・・」

 

華琳「というわけで、糧食が足りなかったときの賭けのことだけど・・・」

 

桂花「いかなる理由と言えど、これは軍師の責任です。 どのような処罰も覚悟しております」

 

華琳「今回の遠征の功績も無視できないから、お仕置きだけで許してあげるわ」

 

桂花「曹操様・・・っ!」

 

華琳「それから、私を華琳と呼ぶことを許しましょう。 より一層の忠義を期待しているわ」

 

桂花「あ・・・ありがとうがざいます!華琳さまっ!」

 

華琳「季衣もよろしくね」

 

季衣「は~い♪」

 

 

 

 

 

 

今回の奇襲は盗賊だったのかしら・・・?

盗賊だとすると砦側との連携が御粗末すぎるのだけど。

でも盗賊以外なら一体だれが・・・。

 

一刀が倒れたのも気になるし・・・

たしか以前は初めての実戦からくる疲れだったわね

以前と歴史は違ってるけど、一刀が原因で変わったわけじゃないし・・・

 

それに一刀のあの力・・・

一瞬で30間ほどの距離をつめて

一太刀で2人を真っ二つにしたらしいけど、今の一刀にはそんな力はない

なにかあるとしたら、あの刀ね・・・

 

 

はぁ・・・、わからないことだらけね

 

 

 

 

 

 

それにしても・・・

"華琳に近づくな"・・・か/////

 

 

 

 

 

 

 

あとがき的な

 

どもども、Re:TAKE 8話 盗賊討伐編でした。

 

今回は少しだけ、本編から流れが変わっています。

そして一刀君が活躍しましたwww

 

いろいろ不可解な点あるかもですが、

ある方が登場すると説明してくれるので、

それまでお待ちを(笑)

 

ちなみに一刀君はなんでも殺せる線が見えるわけではないですw

 

 

それにしても、桂花の罵詈雑言って難しいすね~・・・、思いつかん。

なので、ウチの桂花は若干ソフトになります。

 

 

次回はついに・・・、ついに・・・っ!!

 

 

ではでは、ここまで読んで頂きありがとうございました~( ´ ▽ ` )ノ

 

 


 
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