No.95312

真剣で私に恋しなさい!!  ―――if story―――  5話「  俺の髪ってカッコよくない?  」 

更新が少し遅れたり、不規則的になりがちですが、これからもよろしくです。

2009-09-13 23:24:53 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:4418   閲覧ユーザー数:3874

――――  ? side ――――

 

 

「ふん♪ふん♪」

 

いつも習慣で髪の毛をブラシでとかしている。

 

「って、あーーーー!」

 

ブラシを見てみると、髪の毛が多くとられていた。

 

ショックで落ち込む俺……

 

「最近、髪の毛が抜けてくるペースが速くなっているように感じるんだよな~」

 

しかし、それは実際にそうなのかもしれないだろう。

 

(ま、それならそれで仕方ないか……)

 

普通の人(年をとっている人にとって)は特に関係ないことだろう……

 

だが、彼は……

 

小学生なのだから………

 

もう、終わっているのかもしれない………(笑)

 

 

 

本編は次のページ

 

真剣で私に恋しなさい!!  ―――if story――― 5話「  俺の髪ってカッコよくない?  」

 

 

 

俺の名前は井上準、小学四年生だ。『若』の友達でもある。

 

 

ああ、若じゃわからないか。若=葵冬馬と考えてくれればいい。

 

 

なぜ、俺が若と呼んでいるか……それは自分の親が葵紋病院のNo.2であり、また俺の家は葵家に恩義を感じているからだ。まぁ、そんなことがなくとも俺は若と呼ぶけどな(笑)

 

 

ついでに俺は頭がいい。若ほどではないがな……(あれは別物だ)

 

 

 

――――  準  side ――――

 

「よし、問題集を持って若の家に行くか……」

 

 

今日は若と一緒に図書館で勉強をする予定だ。俺ん家か若ん家で勉強をしてもいいが、俺の家はエアコンがなくこの夏の季節、部屋の中で勉強はできねぇし。

 

 

若の家はエアコンはあるが、家が病院であるため、うるさくなる時もあるため集中することができない。

 

 

なので、話合った結果、図書館で勉強することになった。

 

 

ああ、あそこはいいよなぁ~、広いし、静かだし、そして何よりエアコンで涼しいからな(笑)

 

 

ま、そうゆうことで若ん家に到着したわけだか………………なにかがおかしい。

 

 

「若は……?」

 

 

そう、若が家の前に立っていないのだ。いつもなら、集合時間一分前くらいには立っているのが今日はいない。

 

 

「まだ、家の中にいるのか?」

 

 

そう考えた俺は葵家に入っていった。(葵家の父親から鍵を預かっているため、中に入れる)

 

 

しかし………

 

 

「いねぇ…、どこにいるんだ」

 

 

家の中を探し終えた俺は今度は葵紋病院の中に入る。

 

 

中を探しているとそこで俺の親父に会う。

 

 

「準……か、どうした?」

 

 

普段俺は病院の方には入らないため、親父が首を傾げている。

 

 

「親父、若どこにいるか知らないか?」

 

 

「若?ああ、冬馬君か……、政和(冬馬の父)のやつ…確か、冬馬君に買い物に出させたみたいだったが」

 

 

「買い物?」

 

 

「今までやっていた問題集が終わったらしくてな……いやぁ、すごいなあの子は……」

 

 

(うわ!もう問題集終わらせたのかよ……、四日前に買ったばかりだろうが)

 

 

「それで若は一人で買い物に行ったのか?」

 

 

「そうみたいだ………が…準どうした?」

 

 

?若はそんなに問題集を買うのに時間をかけないはず……、どういうことだ?

 

 

「何時くらいに出かけたか、わかるか親父?」

 

 

「二時間くらい前だった『親父!俺のバッグ持っててくれ!』か………おい準!」

 

 

―――――――― バタン!   俺は葵紋病院から出た

「若!どこにいるんだ!」

 

 

俺は若の名を呼びながら走り続ける。

 

 

(問題集を買うということは………商店街に向かったはず!まずはそこに行くか)

 

 

 

 

 

 

商店街に着いたが、若の姿は見えなかった。道行く人に聞いてみても知らないという人しかいない。

 

 

「くそ!どこだ!どこにいるんだ!」

 

 

俺はそこで若を呼びながら走りつづけていたが見つかることは無かった。

 

 

が―――――、商店街に入る直前のところで人が集まっていた。

 

 

「?」

 

 

気になって近づいてみると、聞き耳を立てていると

 

 

 

―――――すげぇな、これは

 

 

―――――うわ、この高校生、両手両足骨折らしいよ

 

 

―――――残りの二人もすごいわよ、体のところどころ痣になっているし

 

 

 

(ふぅ…………、若じゃなかったか)

 

 

ひとまず安心した俺だったが、一人の男が

 

 

「あのちょっと前にいた子、たしか葵病院の子だったろ」

どうしてそこで若の名が出てくる!気が動転した俺はその男に問い合わせた!

 

 

「おい!その子はどこにいったんだ?」

 

 

男は驚きながら答えた。

 

 

「あ、ああ、確か川神の娘さんが背負って連れて行ったから……、多分川神院にいるはずだと思う…」

 

 

背負って?なぜ?なぜなぜなぜ?

 

 

俺は頭の中が真っ白になった。

 

 

「………な…ぜ、その子は背負われていたんだ?」

 

 

「ひ、ひぃ!」

 

 

「答えろ!」

 

 

「わかったから!落ち着いてくれ!」

 

 

その言葉を聞いて俺は気分を落ち着けた。

 

 

「ふぅ~~、すまなかった。で、どうしてなんだ?」

 

 

「ほらあそこに三人倒れているだろ。あいつらにカツアゲされていたんだよ」

 

 

「!ああ」

 

 

「そこでその子が何かを言って、その三人組を怒らせたらしい。三人の内の一人が暴力を振るったんだ。その後、川神の娘さんがその様子をみていたのか、高校生三人組に攻撃して、あの状態になったんだ。そして気を失っているその子を背負って行ったんだ」

 

 

そうなのか……、若すまねぇ、俺がついていないばかりに

 

 

(それはともかく……)

 

 

「なんで、そんなに詳しいんだ?」

 

 

「え!あ、それはその場にいた人に聞いたからだよ」

 

 

ということは

 

 

「ということは、あれだ、その川神の娘さんが助けるまでは誰も助けなかったということか!」

 

 

「あ、ああそうみたいだ」

 

 

俺は怒った!この周りで見物しているやつ全員にだ!

 

 

「ちっ!いまは若を追うか!おい!その子は川神院に行ったんだよな!」

 

 

「ああ!多分な」

 

 

―――――俺は駆け出した!

「こ、ここが川神院か……。でかいな」

 

 

そこに着く頃にはすでに日が暮れていた。

 

 

「とりあえず、中に入るか」

 

 

と中に入る直前で

 

 

「おい、そこの変な頭をしているやつ、私の家に何か用か?」

 

 

俺は前から現われた女に呼びとめられた。

 

 

「………おい、変な頭と言うのは俺のことか?」

 

 

「はははははははは、何を言ってる。周りにお前以外いないではないか」

 

 

俺は今機嫌が悪かったためキレた!いまの髪型を気に入っているからでもある!

 

 

つい俺は右ストレート手を出してしまった。

 

 

(くそ!かっとなって!もうとまらねぇ!)

 

 

俺の拳がその女の顔に当たる前、俺はつい目を閉じてしまった。

 

 

(当たる!………………あ…れ?)

 

 

拳が当たった感じがしない。それどころか俺、宙に浮いてるよう……《――――ドサッ!》

 

 

「ッガ!」

 

 

気づいた時には背中を地面に打っていた。

 

 

倒れている俺を見下ろす女は言った。

 

 

「おいおい、女の子に手をあげるなよ。しかも顔に。まぁしかし、私もお前の髪を笑ってしまったしな。おわいこだ」

 

 

その女は「ははは」と笑いながら言う

 

 

「で、ここに何のようだ?何か用事があってここにきたのだろう?」

 

 

俺は立ちながら言った。

 

 

「いてて、俺は謝んないぞ。ここに、わ、じゃ無かった。葵冬馬って男はいないか」

 

 

「ん?冬馬?あいつなら、さっき帰ったぞ」

 

 

入れ違いか………って、ちょっとまて……

 

 

(こいつ、何て言ったっけ?『私の家』?あ!)

 

 

「すまねぇ!」

 

 

「はぁ?おまえ今謝んないって言わなかったか?」

 

 

女はあきれている顔をしていた。

 

 

「ああ、わかっている。その件とは別の件だ。お前は冬馬を助けてくれたんだろ。冬馬の恩人に失礼だった。改めて謝る、すまねぇ」

 

 

「あーそうか、冬馬の友達か?いいよいいよ気にすんな。それより今追いかければあいつに追いつくぞ」

 

 

俺は気づいた。

 

 

(まだ、若に会っていねぇ。行かないと)

 

 

「じゃあ俺は行く。本当にすまん」

 

 

「だから気にすんなってゆうのに……お前意外と熱いやつだな……………………まるでガクトのようだ」

 

 

「何か言ったか?」

 

 

「いや」

 

 

女は首を振った。俺はここにはもう用がないので後ろに振り返り走ろうとした、そのとき

 

 

「なぁ!お前の名前は?私は川神百代だ」

 

 

後ろから声が聞こえてきたので、俺は振り返らないで

 

 

「井上……準だ」

 

 

そして、若を追うため、猛スピードで駆けていった。

 

 

 

 

 

 

 

――――  百代  side ――――

 

 

私は駆けていく変な髪の男を見続けていた。

 

 

「あいつ、強かったな」

 

 

さっき私はつい少し本気を出してしまった。

 

 

しかしおそらくあいつ、本気出していなかったというのがなんとなくわかる。

 

 

「冬馬に…………準か………面白いな」

 

 

私はつい笑ってしまった。

あとがき

 

 

「ふむ、ようやく……五話目が終わったか」

 

椅子に座りながらゆっくりと紅茶を飲んでいる……クリスティアーネ・フリードリヒ(通称クリス)がいた……

 

「しかし、まだ私の出番はないのだな………ふぅ」

 

そうため息をつくのであった。

 

そのとき、クリスの後ろから近づいてくる怪しげな人影が……

 

「!!誰だ!」

 

ふり返ったクリスが見た人は………

 

 

 

「うわぁ!びっくりした~」

 

川神 一子(ワン子)であった。

 

「何だ………犬か……」

 

「犬っていうな~~!クリ!」

 

「おまえこそ!クリって言うな!」

 

「「う~~~~~!!」」

 

 

中略………

 

 

「ってこんなことをしている場合じゃない!」

 

ワン子が思いついたかのように言った。

 

「確かに……」

 

「さっさと、終わらせちゃいましょ、お姉さまが待っているわ……!」

 

「ん?百代先輩がいるのか?」

 

「ええ、少し前にね、挑戦者が現われてね……」

 

「ああ……わかった」

 

クリスは納得したかのように答えた。

 

「じゃ、次回は『6話「  冬馬少年の決意   」』!何を決意したのかな?」

 

ワン子がクリスに尋ねた。

 

「知らん、だが、すぐにわかるだろう……」

 

「ふ~ん?」

 

 

ピ――――――――――――――――――――ッ!!

 

 

「あ!お姉さまが呼んでる!私は行くわ!じゃあね!クリ!」

 

「ああ、また………」

 

元気よく走り去っていくワン子を見ながら……

 

「ふぅ、あいつはいいよなぁ~~」

 

とクリスは呟いたのであった………

 

 

 

 

 


 
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