No.905326

英雄伝説~光と闇の軌跡~エレボニアカオスルート

soranoさん

外伝~”飛天魔大将軍”ファーミシルスの力~

2017-05-12 22:42:50 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:2111   閲覧ユーザー数:1892

 

 

~オルディス近郊~

 

「そらっ!!」

ファーミシルスに戦闘を仕掛けたオルディーネは先制攻撃をファーミシルスに放ったが

「―――遅い!ハアッ!」

「グッ!?」

ファーミシルスは素早く交わした後カウンターをし、ファーミシルスのカウンターによって腕の関節部分を攻撃されたオルディーネはダメージを受けた。

「漆黒の魔槍よ、貫きなさい―――死愛の魔槍!」

オルディーネにカウンターを叩きつけた後オルディーネの背後の上空で停止したファーミシルスは魔術によって発生した魔槍をオルディーネに放ち

「!甘いぜっ!」

「甘いのはそちらよ!」

「グッ!ガッ!?」

襲い掛かって来た魔槍をオルディーネは振りむいてダブルセイバーを振るって叩き落したが、その行動を予想済みであったファーミシルスは高速で連接剣の刃を2回伸長させるクラフト―――連接剣双伸張でオルディーネの目の部分を攻撃してオルディーネを怯ませた。

 

「フフ、我が奥義、耐えられるかしら?――――暗礁!電撃剣!!」

そして怯んでいるオルディーネの隙を見逃さないファーミシルスは連接剣に魔力と闘気によって発生した漆黒の雷を宿した後オルディーネに向かって突撃してオルディーネの頭の部分に漆黒の雷が迸る連接剣を叩き込んだ!

「グアアアアアアアアァァァ――――ッ!?クソッ……この程度で倒れてたまるかぁっ!」

ファーミシルスのSクラフトを受けた事によって大ダメージを受けたオルディーネから伝わってくる痛みがフィードバックして来たクロウは自身が感じる痛みに苦しみながらも必死にオルディーネを動かしてファーミシルスに反撃をした。

「……なるほど。どうやら”騎神”は”機甲兵”と違って、機体が受けたダメージは操縦者にも伝わるようね。―――ならば、その鉄屑越しにたっぷりと叩き込んであげるわ、メンフィルの怒りと誇り高き飛天魔族(ラウマカール)である私の”力”を!」

一方オルディーネの反撃を余裕で回避したファーミシルスはオルディーネとクロウの状態を分析した後不敵な笑みを浮かべてオルディーネとの戦闘を再開した。

「オルディーネは”鉄屑”なんかじゃねぇ!―――これでも喰らえ!!」

ファーミシルスがオルディーネを”鉄屑”呼ばわりした事に怒りを抱いたクロウはオルディーネを操作してダブルセイバーを投擲するクラフト―――ブレードスローを放ったが

「フン、その程度!」

投擲されたダブルセイバーを側面へと飛行して回避したファーミシルスは連接剣に魔力を通して雷を宿らせて再びオルディーネに突撃し

「チッ……やらせるかよっ!」

突撃してきたファーミシルスを見たオルディーネは腕を振るってファーミシルスを捕えようとしたが、飛行艇よりも速く飛行するファーミシルスの動きを見切る事ができなかった。

「電撃剣!!」

「ガアッ!?――――グッ!?」

襲い掛かるオルディーネの腕を回避したファーミシルスは脚の関節部分に雷を宿らせた連接剣を叩き込んだ後その場から離脱し、ファーミシルスが離脱するとオルディーネが投擲したダブルセイバーが戻って来て脚にダメージを受けた事によって怯んだオルディーネにぶつかって、オルディーネに更なるダメージを与えた。

 

「刃よ、踊りなさい!」

ファーミシルスは再びオルディーネに突撃して連接剣の刃を縦横無尽に振るって広範囲を攻撃するクラフト―――剣舞をオルディーネの背中に叩き込み

「グアアアアア―――ッ!?オォォォォ………喰らいやがれっ!」

背後からの奇襲攻撃を受けたオルディーネはダメージに耐えつつその場で力を溜め込み、振り向いてファーミシルスにクラフト―――クリミナルエッジを放った。

「甘い!―――闇の力、その身に受けなさい―――強酸の暗礁壁!!」

しかしオルディーネが放った反撃はファーミシルスに届く事はなく、オルディーネから一端距離を取ったファーミシルスは暗黒の閉鎖空間に閉じ込めて強酸による攻撃をする暗黒魔術――――強酸の暗礁壁を発動した。

「ガアアアアアア―――――ッ!?畜生、テメェらにだけは絶対に負ける訳にはいかないんだよ、異世界の侵略者が――――ッ!」

オルディーネが全身に受けた強酸によるダメージがフィードバックして来たクロウは痛みによる悲鳴を上げたがそれでもオルディーネを動かす手は止めず、オルディーネはダブルセイバーに闘気によって発生した漆黒の闇を纏い始めた。

「フン、雑魚が負け犬の遠吠えをした所で、見苦しいだけよ。貴方は所詮は”騎神”という”力”を手に入れて有頂天になっていた”井の中の蛙”であった事をこの奥義で思い知らせてあげるわ。」

一方クロウの叫びに対して鼻を鳴らして蔑みの表情で答えたファーミシルスはオルディーネ同様連接剣に漆黒の闇を宿して迎撃の構えをした。

 

「デッドリー―――エンド!!」

そして溜めの動作を終えたオルディーネはファーミシルスに向かったその時

「終わりよ―――暗礁回転剣武!!」

ファーミシルスが闇の力で数十倍の大きさに巨大化した連接剣を回転させながら伸長させた。伸長した闇の刃は回転する事によって闇の渦と化し、突撃してくるオルディーネを襲った!

「な―――――グアアアアアアアアァァァ―――――ッ!?クソッ………タレ…………」

闇の渦はオルディーネを丸ごと呑みこんてオルディーネの全身に刃によるダメージと闇の魔力によるダメージを与え、闇の渦が消えるとついにダメージに耐えきれなくなったオルディーネは仰向けに倒れた!

 

「そ、そんな……!?あ、”蒼の騎士”殿が……!」

「ほ、ほとんど何もできずにしかも生身で制圧されるなんて……!」

「あ、圧倒的過ぎる……!」

「あ、あれが”空の覇者”の”力”………!」

オルディーネの敗北を目にした領邦軍の兵士達は表情を青褪めさせたり、絶望の表情をした。

「今の”蒼の騎士”の敗北で貴方達も理解したはずです。――――メンフィルの”力”の前には”蒼の騎士”ですら”井の中の蛙”である事を。これが最後の警告です!メンフィル軍に虐殺されたくなければ、武器を捨て、今すぐに投降しなさい!」

一方領邦軍の様子を見て好機と判断したユーディットが拡声器を使って再三の降伏を促した。

「わ、わかりました……!我等ラマール領邦軍、これよりメンフィル軍に投降します……!」

「ど、どうか命だけは……!」

唯一の希望であったオルディーネが敗北した事によって完全に戦意を喪失した領邦軍の兵士達は機甲兵や戦車から降りて更に携帯していた武器を捨てて両手を上げ始め

「フフ、今の戦いをも利用して投降を促すなんて、深窓の令嬢とはとても思えないくらい”戦場”をよく理解しているわね。お陰で手間が省けたわ。――――さてと、後は貴方だけど、貴方は投降するのかしら?それとも既に冥き途へと逝った貴方の仲間達の下へと送ってもらいたいのかしら?」

ユーディットの行動を感心したファーミシルスは不敵な笑みを浮かべてオルディーネに問いかけた。

 

「ざけん……な……っ!例え一人になってでも……俺は絶対に……無念に死んで逝ったあいつらの仇をとってやる……!」

ファーミシルスの問いかけに対してオルディーネの操縦席にいるクロウはオルディーネを動かして立ち上がろうとした。

「そう。なら、その鉄屑ごと冥き途へと送ってあげるわ。」

そしてクロウの答えを聞いたファーミシルスが連接剣に魔力を通して膨大な漆黒の雷を溜め込み始めたその時、ファーミシルスの上空に無数の炎の魔剣が現れ、ファーミシルスに襲い掛かった!

「!」

上空からの攻撃に気づいたファーミシルスは連接剣に魔力を通す事を中断してその場から離れた。するとその時クロチルダの使い魔であるグリアノスが現れ、更にグリアノスからヴィータの幻影が現れた。

「今の内に”精霊の道”で撤退しなさい、クロウ!」

「な――――援軍の兵達を残して、俺だけ尻尾を巻いて逃げろっていうのか、ヴィータ!」

クロチルダの警告にクロウは反論したが

「援軍の兵達は貴方の敗北をその目にした事で完全に戦意を喪失してメンフィル軍に投降しているわ……だから、貴方もすぐに撤退しなさい!オルディーネが受けた損傷も酷すぎてこれ以上戦闘の続行は不可能である事は貴方もよくわかっているでしょう!?」

「グッ……畜生ッ!――――オルディーネ!精霊の道を発動しろ!行き先はヘイムダルだ!」

「承知シタ――――」

クロチルダに諭され、悔しそうな表情で声を上げた後オルディーネに指示をした。するとオルディーネの下に魔法陣が現れ、オルディーネはその場から消えようとした。

 

「逃がさないわよっ!」

一方オルディーネの撤退をさせない為にファーミシルスは飛行してオルディーネに突撃したが

「オルディーネはやらせないわ!」

「!チッ、鬱陶しい……!」

幻影のクロチルダが放った魔術を回避する為に舌打ちをしてその場から離れた。そして魔法陣は光を放ってオルディーネとグリアノスをどこかへと転移させてその場から消えた。

「逃がしてしまったわね……!―――まあいいわ。”騎神”の性能もある程度判明した上援軍の兵達も降伏させたし、十分な戦果ね。”C”の捕縛もしくは討伐は”彼ら”に任せておけば、問題ないでしょうしね。」

オルディーネ達が転移した後ファーミシルスはオルディーネ達が転移した場所を睨んだ後踵を返し、自軍の陣地へと戻って行った。

 

こうして………クロウ率いる貴族連合軍の援軍はユーディットの呼びかけとファーミシルスが見せた圧倒的な”力”によって、撤退したクロウを除き、全員降伏した。

 

後日メンフィルはクロウが率いてきた貴族連合軍の援軍の降伏に大きく貢献したユーディットの行動を評価し、ユーディットは妹であるキュア共々謹慎を解かれ、エレボニアとメンフィルの外交問題に終結するまでの間は監視の兵達を共にすれば、オルディス内ならば自由に歩き回っていいという許可を貰い、”今後”の為にユーディットはキュアと共にオルディス内の貴族達や市民達の慰問等を行い、地盤固めを行っていたという。

 

そして翌日。リベール王国のグランセル城の会議室にて、メンフィル・エレボニア戦争の和解調印式が行われていた―――――

 

 

 

皆さんも予想していた通り、ファーミシルスVSオルディーネはファーミシルスの圧勝です(そりゃそうだw)ちなみにクロウいじめはまだ始まったばかりです(黒笑)


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
2
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択