No.905070 英雄伝説~光と闇の軌跡~エレボニアカオスルートsoranoさん 2017-05-10 23:45:01 投稿 / 全2ページ 総閲覧数:1896 閲覧ユーザー数:1685 |
同日、13:15―――――
~オルディス近郊~
「そ、そんな……オルディスがメンフィルに……」
「し、しかも何でメンフィル軍に機甲兵があるんだ!?」
「そ、それよりも……確かオルディスにはオーレリア将軍閣下も滞在していたはずだぞ!?なのに、オルディスが制圧されたという事は……」
「まさか……閣下の身に何かあったのか!?」
オルディスの前に展開されているメンフィル軍を見た領邦軍の兵士達は表情を青褪めさせ
「クソッ、間に合わなかったか……!だが、これ以上テメェらの思い通りにはさせねぇぞ、メンフィル!お前達!血路は俺が――――」
クロウは悔しそうな表情で声を上げた後怒りに表情でメンフィル軍を睨み、そして貴族連合軍に指示をしようとしたが
「!”蒼の騎士”殿、敵軍に動きがあります!」
「何……?――――!確かあの女はカイエンのオッサンの………」
領邦軍の兵士の言葉にクロウが眉を顰めると何とユーディットがメンフィル軍から現れた。
「そ、そんな!?あの方は……!」
「ユーディット様!?」
「何故ユーディット様がメンフィル軍から現れるんだ!?」
「!まさかとは思うがあの女……!」
ユーディットの登場に領邦軍が混乱している中、ある事を察したクロウは厳しい表情をした。
「――――ラマール領邦軍に告げます!カイエン公爵家はメンフィル軍に”降伏”しました!よって貴方達がこれ以上メンフィルと剣を交える理由はありません!また、現カイエン公爵家の当主である父ですが非公式にはなりますが、父の爵位を現時点で剥奪並びに当主解任する事を私を含めたカイエン公爵家は決定し、次のカイエン公爵家の当主であるキュア・カイエンがカイエン公爵家の当主に相応しい者として成長するまでの間、私がカイエン公爵家の”当主代理”を務める事になりました。―――――”カイエン公爵家当主代理ユーディット・カイエン”の名の元に”勅命”します!武器を捨て、メンフィルに投降しなさい!大人しく投降をすれば命は奪わないとの事です!なお内戦が終結し、メンフィルとエレボニアの外交問題が終結するまでは謹慎して貰います!」
「なっ!?カ、カイエン公爵家がメンフィル軍に降伏したですって!?」
「し、しかも公爵閣下の地位が剥奪されたなんて……!?」
「どういう事だ!?カイエンのオッサンの娘のアンタが何でオッサンをカイエン公爵家の当主の座から引きずり降ろして貴族連合軍(おれたち)に投降を呼びかけるんだ!?」
拡声器を使ったユーディットの命令に領邦軍が混乱している中、クロウが怒りの表情でユーディットに問いかけた。
「………”蒼の騎士”―――いえ、帝国解放戦線リーダー”C”―――クロウ・アームブラスト。貴方も一緒でしたか………私はユミルの件を知った際、父達に何度もメンフィル帝国に誠心誠意謝罪し、メンフィル帝国との戦争を回避すべきだと進言しましたが、父達は聞く耳を持ちませんでした。その結果、エレボニアはメンフィルとの戦争状態にまで陥ってしまい、バリアハート、パンダグリュエルに続いてこのオルディスもオーレリア将軍を含めた多くの領邦軍の兵士達がメンフィル軍に討たれ、メンフィルに占領されてしまいました。」
「!!ユ、ユーディット様!今オーレリア将軍閣下が討たれたと仰いましたが……それは誠ですか!?」
ユーディットの説明を聞いてある事に気づいた領邦軍の兵士は信じられない表情でユーディットに問いかけた。
「―――はい。多くの兵達と共にメンフィルの新兵器によって剣を振るう事すらできず、戦死したとの事です。」
「そ、そんな……!?」
「”領邦軍の英雄”と称えられていたあの”黄金の羅刹”が何もできずに戦死………」
「こ、これが”ゼムリア大陸真の覇者”と恐れられているメンフィルの”力”だというのか……!?」
ユーディットの答えを聞いた領邦軍の兵士達は表情を青褪めさせたり、絶望の表情をした。
「―――話を続けます。メンフィル軍はオルディス占領後、オルディスに住む貴族連合軍に加担した貴族の当主の方々を連行し、処刑し続けています。また、兄のナーシェン・カイエンも先程の襲撃によって戦死しました。」
「な――――」
「そ、そんなっ!?公爵閣下のご子息であるナーシェン卿まで戦死なされたなんて……!?」
「し、しかもオルディスにいる貴族の当主の方々まで処刑されているなんて……!」
ユーディットの口から語られた驚愕の事実にクロウが絶句している中領邦軍は表情を青褪めさせた。
「なるほどな……理由はわからねぇが、カイエンのオッサンの留守の間に都合よく内戦に反対していたテメェの”邪魔者”がいなくなった事で、テメェと内戦に反対していたテメェの考えに賛同していた妹と一緒にカイエン公爵家を乗っ取って、カイエンのオッサンを引きずり降ろしたという事か!テメェ……幾ら内戦やメンフィルとの戦争に反対していたからと言って、親を裏切った挙句貴族連合軍(おれたち)に協力した貴族共を切り捨てて、メンフィルに媚びを売るんだ!?」
ユーディットの行動を推測したクロウは怒りの表情で問いかけた。
「私が貴方達に投降を呼びかける理由ですが………メンフィル帝国が介入してきた以上内戦の状況は大きく変わり、最悪メンフィル帝国によって貴族連合軍どころかエレボニア帝国も滅ぼされるでしょう。例えメンフィル帝国と和解できたとしても、このままでは内戦を引き起こし、その結果メンフィル帝国との戦争状態に陥らせてしまった”元凶”である”カイエン公爵家”が存続できない事は明白。カイエン公爵家の存続の為………父同様処刑するつもりでいた母の助命の為に……そしてこれ以上犠牲者を出さない為に本来なら父の指示によってオルディス奪還の為に援軍に来ると思われていた貴方方を迎撃し、殲滅するつもりであったメンフィル帝国に貴方方に投降を呼びかける許可を嘆願し、その許可を頂いたお蔭でこの場にいるのです。」
「…………………」
ユーディットの説明に領邦軍の兵士達はそれぞれ辛そうな表情で黙り込み
「だからと言って貴族連合軍(おれたち)に協力した貴族の当主達の処刑も見逃すのかよ!?」
対するクロウは反論を続けた。
「処刑されたオルディスに住まう貴族の当主の方々に関してはご家族の方々には大変申し訳ありませんが”自業自得”だと思っています。畏れ多くも帝国貴族が仕えるべき”主”であるエレボニア皇家――――”アルノール家”の方々を幽閉し、更には内戦に協力したのですから。どの道彼らに関しては極刑、もしくは厳罰が降される事になるでしょうから、メンフィルは当然の事をしたまでです。そしてクロウ・アームブラスト。貴方には申し訳ありませんが、貴方の仲間である帝国解放戦線の幹部が殺されたのも当然の事です。貴方達”帝国解放戦線”はエレボニア帝国内に飽き足らず、各国のVIP達が集まった”西ゼムリア通商会議”が開かれたクロスベル自治州でもテロを起こし、エレボニアやメンフィルを含めた各国のVIP達を命の危機に陥らせてしまったのですから、そのような”重犯罪”を起こしたテログループをエレボニアを含めた各国が許すとお思いですか?加えて帝国解放戦線(あなたたち)はユーゲント陛下達を幽閉し、内戦を引き起こした”逆賊”である貴族連合軍に加担したのですよ。この内戦やメンフィルとの戦争勃発の主犯格である父やルーファス卿、そしてアルバレア公もそうですが、貴方を含めた”帝国解放戦線”のメンバー達もメンフィルどころかエレボニアにも”処刑されて当然の存在”です。」
「……ッ………!言ってくれるじゃねぇか……!」
そしてユーディットの正論を聞くと唇を噛みしめて怒りの表情でユーディットを睨みつけた。
「――――私の伝えたい事は以上です。もう一度だけ告げます。武器を捨て、メンフィルに投降しなさい!”領邦軍の英雄”と称えられていたあの”黄金の羅刹”――――オーレリア将軍すら為す術もなく戦死したメンフィル軍相手に勝ち目はありません!これ以上勝ち目のない戦いをして貴方達の命を無駄に散らさないでください!貴方達のご家族も生きて貴方達と再会する事を願っているはずです!」
「ユ、ユーディット様………」
「う、ううっ………」
ユーディットの命令に領邦軍の兵士達は戦意を喪失し始めたが
「ざけんなっ!俺達の事情に土足で足に突っ込んだ上俺の仲間達を奪った部外者共に降伏なんて、死んでもゴメンだ!例え俺は一人になってでも、テメェらメンフィルを地獄に送ってやる!」
クロウだけは戦意を喪失せず、逆に戦意を高め、クロウが操縦するオルディーネは得物であるダブルセイバーを構えた。
「フン、メンフィル帝国領であるユミルが巻き込まれた時点でメンフィルは”部外者”ではなくなっているのに、それすらもわからないとは……話に聞いていた以上に愚かなようね、帝国解放戦線リーダー”C”―――クロウ・アームブラスト。」
するとその時ファーミシルスが不愉快そうな表情でメンフィル軍の陣営から飛行して現れてオルディーネと対峙し、自身の得物である連接剣を構えた。
「翼を生やした女戦士………―――!ま、まさか……”空の覇者”ファーミシルスか……!?」
「実力はあの”英雄王”に次ぐと言われているメンフィル帝国の大将軍……!」
ファーミシルスを見て何かに気づいた領邦軍の兵士達は表情を青褪めさせた。
「貴方をここで討つか無力化すれば、領邦軍も完全に戦意を喪失して降伏するでしょう。――――特別に私自らが相手をしてあげるわ、”C”。せいぜい、少しでも私を楽しませなさい。そうすれば命だけは助けてあげるわ。」
「ハッ、それはこっちのセリフだ!手始めにまずはテメェを地獄に送ってやるよ、”空の覇者”―――――!」
ファーミシルスの挑発に対して鼻を鳴らして答えたクロウはオルディーネを操縦してファーミシルスに戦闘を仕掛けた―――――!
と言う訳で予告していたオルディーネの相手はまさかのファーミシルスですwwこの戦いも結果はわかりきっているでしょうけど、久々のファーミシルスの戦闘シーンなのでちゃんとファーミシルスの圧倒的な強さを書きますww次回でオルディス篇は終了します。なお、ファーミシルスVSオルディーネの戦闘BGMはVERITAの”怨嗟を孕みし幾千の”か、ZEROの”鬼神降臨”、東亰ザナドゥの”Horrifying Disaster”、イース8の”CRIMSON FIGHTER”のどれかだと思ってください♪
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第30話