反董卓連合が終わり、劉備軍はある将を失った。関雲長という最も信頼しきった将であった。それによって、兵士たちの士気はとてもつもなく低いものであった。さらには愛紗の兵士たちは抜けていくと言う最悪の状況であった。
また、一番の最悪なのは鈴々と桃香の精神的に最悪であり、何もするくことができないという状況であり、軍の内部も困ったことだ。
それでも、今かろうじて軍が動いているのは軍士の二人の朱里と雛里のおかげでもあった。
しかし、それでも優秀であるからと言っても限界があった。
一週間近くしてから、まともに動くようになった。その理由は
一「朱里、これはこれで大丈夫かな。雛里もこれで良いかな?」
といつも通りに何もなっかたかのように笑った。
朱「はい、大丈夫でしゅ。」
雛「こちらも大丈夫でしゅ、ご主人様」
と二人も噛みながらも答える。
一「じゃ、どんどん持ってきて良いよ。桃香の分も全部まわしていいから。今の桃香にはきついだろうしね。」
朱「はわわ、わかりました。これもお願いします。それと、これもおねがいします。
雛「あわわ、でもご主人様、あまり無理しないでくだしゃい。最近ご主人様は無理しすぎです。夜もあまり寝ていないじゃないですか?」
朱「はわわ、それは、いけません。この後は私たちに任せてください。」
一「いや、それは、駄目だよ。これぐらい自分でやれないと。人の上に立てないよ。俺なら大丈夫だよ。心配しなくていいから。」
と二人に微笑みながら答える。しかし、それでも二人には少し疲れているように見えた。
無理もない。本拠地に帰ってから、一刀は休むことなく、前以上に政務に励んでいた。あの出来事が一刀を変えたのかはわからないが、がんばっているのは目に見えていた。
朱、雛「はわわ、あわわ、でも~~~~~~御主人様、やっぱい少し寝た方がいいとおもいます。」
と涙目になりながら、訴えてきて、一刀は苦笑いをこぼしながら、
一「じゃあ、少し寝ようかな。じゃあ少しの間お願い。」
といい、あっという間に寝てしまった。
朱「やっぱり、ご主人様疲れてるね。雛里ちゃん。」
雛「そうだね。朱里ちゃん。愛紗さんがいなくなってから、ご主人様ががんばってるからね。」
といいながら、二人とも一刀の寝顔をみて、心配そうに語っていた。
その夜、一刀は恋と華雄を二人で中庭で向かい合っていた。
一「いつも、すまないな。恋、華雄。そしてありがとう。こんな夜から俺に付き合ってくれて。」
華「気にしないでください。一刀様。主の期待に応えるのが臣下の務めです。」
恋「・・・・・・・・・・・コク」
一「それでも、ありがとう。・・・・・・・じゃあ、始めようか。」
と言いながら刀を正面に構える。そして二人も、
華「手加減しませんぞ、一刀様!!」
恋「行く、ご主人様」
と二人も自分の獲物を抜き、戦場にいるかのように殺気をだす。
それに、一刀臆せず、立ち向かっていった。
一「行くぞ!!!はあ~、飛天御剣流、龍槌閃!!!」
二人の前から消えたかと思ったが、一刀、上空へと飛んでいた。そして、そのまま、華雄の肩口へと刀を重力を加えて打ちおろした。それを、難なく防いだ華雄に対し、そのまま一刀は、
一「龍翔閃!!!!」
華雄の下へと入り、鳩尾へと刃をつきたてて切り上げようとするが、そこへ、恋が自分の獲物で頭を切り落とそうとしてくるが、一刀はいち早く、察知し、技を中止し転がりながら回避した。
一「(ふう~~、死ぬかと思った。)」
と内心考えていると後ろに回り込んだ華雄が自分の斧を振りおろそうとしているのを見て、急いで跳ね起きた。そして、距離をとり、
一「飛天御剣流、土龍閃」
地面を切り裂き、岩石を弾丸のように飛ばした。
しかし、二人は飛んでくる、岩石をはじき、
華「はああああああ!!!!!!!!!!」
斧を薙ぎ払った。それを一刀は刀で受け流し、敵の背面に、遠心力の加わった一撃を浴びせようとした。
「ガキイイイイイイイイイイイイイイイイン」
と恋の刃が抑えた。それをそのまま力で押し返され、吹き飛ぶ一刀。そして、それを追撃するかのように華雄と恋は突っ込み、それに対し、一刀はすぐさま起き上がり、刀を正眼に構え、
一「飛天御剣流、九頭龍閃!!!!!!!!!」
神速を最大に発動し九つの一撃必殺の斬撃を同時に打ち込んだ。二人はその斬撃を壱、弐、参、は華雄が抑え、そして、恋が四、伍、碌、七、蜂、玖。を抑えた。
華「クウッ、」
恋「!!!!!!!」
と初めて技に驚き、その衝撃に耐えた。
一「あれを抑えるなんて、やはり、まだまだ、筋力がたらないのか。本来のスピードがだせないな。これだと奥義はまだつかえない。」
とつぶやいた。
そこから三時間ぐらい模擬戦をして、朝三時ごろになり、一刀がぼろぼろになったので、そこまでになった。
一「今日も、ありがとう。遅くなっちゃったけど、午後まで休んで良いからね、華雄、恋」
と疲れながら伝えた。
華「・・・・・・・・・・・・一刀様、どうして一人で頑張ろうとするのですか?」
恋「・・・・・・・ご主人様、一人はさびしい、恋仲間。」
といいながら、華雄は一人怒った顔をしながら、恋は悲しそうな顔をしていた。
それに対し、一刀は
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺が、責任を取らなきゃいけないからね。愛紗をいかせてしまった。それに、あの時俺に力も決意もなかった。だから、仲間をほかの軍の人に魅了され、失ってしまった。それは、俺に魅力がなかった。ただ、名だけの天の御使いだったから。」
と月を見ながら、悲しそうに涙をこらえながら答えた。そして、
一「それに、俺のせいで桃香や鈴々は悲しんでいる。だから二人が立ち直るまで俺が支えなきゃな。それに、もう誰も失わないように、どんなことがあっても自分のためについてきてくれる人を失望させたくない。だから、俺は全ての民や、仲間をこの刀で守り抜かなきゃいけない。そのためにも二人とわたりあえないとな。」
二人は黙って聞いていた。その言葉にどうしてこの方はこんなにも優しいのかと。そして、自分たちはどんなことがあってもこの人の背中を守ろうと決意した。
一刀から、
一「もし、愛紗みたいになったら言ってくれ」
と言われ、二人ははっとなった。
華「そんなこと絶対にありません。私はあの時の戦いであの者を見ました。確かにあれは人を魅了します。正直私もあっていればそうなっていたかもしれません。しかし、今一刀様の人となりをみて、この人につかえて良かったと思っています。」
恋「コク、コク、コク、あいつ強い。たぶん恋と同じくらい。だけど、ご主人様も強い。まだ弱いけど、強い」
と二人から聞いた一刀は心の底から笑えた。そして、その笑顔を見た二人は何も言わず、今はまだ小さな人にいまだけは安らかになってくれと気持ちをこめながら抱きついた。
そんな、三人を照らす光は彼らを導くかのように光っていた。
Tweet |
|
|
44
|
1
|
追加するフォルダを選択
二話目です。よろしくおねがいします。