前書き
これは反董卓連合の話からになります。
最初の軍議が終わり、蜀陣地に三人の女性と一人の男性が訪れた。
愛沙「待て、どこのものだ?」
?「まずは、人の名前を聞く前に自分がなのるのが礼儀だろう?」
愛「むっ、関羽長だ。」
?「性は相良、名は彰と申す。・・・・・不粋な輩が来たようだ」
操「あら、奇遇ね?貴方も関羽に用があるの?」
彰「貴方もーーーとな?」
暗に自分も用があると言った風な王は、相良との話は終わりといった具合に、引き連れてきた従者をそのままに関羽へと向き直った。
操「私は曹操。貴女が関羽ね?単刀直入に言うわ。--私の元へ来なさい」
「何だ、愛沙?騒がしいな・・・」
酷くゆっくりと関羽の後に姿を表した影であったが、彼女を取り巻く存在に気づき、全てを停止させた。
操「関羽がほしいから誘いにきたのよ。私は欲しいものは全て手に入れる主義なの。」
彰「--生憎だが、曹孟徳よ。彼女はものではないし、お前のものでもない。」
曹操は一瞬驚愕の色に染まった後、すぐに平常心を上乗りして視線で問うた。
では、関羽は何なのか・とーー
彰「今でこそ、”天の御使い”の下にいる彼女だが、その才は天の御使いの器から零れるだろう。確かに曹操ならば、全てを包むことが出来る・・・・だがしかし、だ」
そこで一旦言葉切ると、関羽の後ろに立つ影ーー天の御使いは戸惑い、曹操は笑みを浮かべ、彼女の従者は彰はただただ、見つめている。
それに満足した彼は、一度深呼吸をし、言葉をつげる。
彰「曹操の中には関羽に負の念を抱くものも少なからずいる。」
その言葉に苦い顔をした曹操の従者。
彰「内から滲み出る水は止まることなどない。最後は全て水に流されるだけだ。」
そうだろう、と視線に篭めて相良は曹操を見ると、彼女は今までにない程に凶暴な笑みをうかべた。それに妙な高揚を感じつつも彼の口がさらに動く。
彰「鳴呼・・・・、至極簡単に言おう、かーー俺のもとへ来い。お前の欲する泰平を捧げよう。」
獲物を完全にその視界に捉えた眼は、それで以って関羽を制す。
彼女は金縛りにあったかのように動くことが出来ない。
ーーーー動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け動け!
何度も己の四肢へと叫ぶがそれに反応などない。
「フム、返事無しか、まあいい、すでに答えは決まっている。ゆっくり待つとしようか。愛沙よ」
言い終えた相良は満足げに空を仰ぎながら歩き始めた。
その背からは、確かに業に生きる存在であるという匂いが香った。
「フフッーー興が削がれたわ。戻るわよ、春蘭、秋蘭」
愛沙はそれからはただ立ち尽くすのみだった。
天の御使いの北郷一刀はそんな愛沙をみては天を仰いだ。
そんなことがあってからは愛沙は気の抜けたままだったが、順調に事は進んでいった。
呂布こと恋は仲間に加わり、そして華雄もまた加わった。
月と價駆も保護した。
その夜、一刀は愛沙を連れ出した。
一「・・・・・・なあ、愛沙・・・・・・・・もう良いんじゃないか。
正直になったらどうだ・・・・・・・・・」
そんな一刀の言葉を聞いた愛沙はビクッと震えた。
愛「ご、ご主人様・・・・・・な、何のことでしょうか?」
一「・・・・・・・・・相良だっけ、あいつの言っていることが引っかかってるんだろ?」
寂しそうな声を出しながら言った。
愛「そ、そんなことはありません。私はご主人様と一緒に天下統「愛沙!!!!!!!!!」
いままで一緒にいて聞いたこともない怒声だったのを聞き、唇を噛んで黙ってしまう。
愛「ッ・・・・・・・・・・・・・・・・」
諭すような声で
一「もう、わかっているだろ?あいつのほうが俺なんかよりすげぇって、そして、俺達と一緒じゃ愛沙が望んでいることはかなわないってこと。」
愛「・・・・・・・・・・・・・・・・」
とうとう黙ってしまった愛沙に一刀は怒っているのか悲しんでいるのかわからない声で
一「ッ・・・・・、もう愛沙はいらないんだよ!!!!!!。
恋だっているし、華雄だってな。本気の忠義を尽くせない奴は桃香のそばには邪魔なんだ よ!!!わかったか!!おまえはもういらない。だから、どこへでも行け。」
愛「ッ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
御、北郷殿申し訳ありません、劉備殿と張飛殿にも謝っておいてください」
一「わかった。関羽長、承った。」
そして、去っていってしまった後ろ姿を見て、一刀は
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・さよなら、愛沙。」
今すぐにも戻ってきてほしと叫びたかった。
だけどそんな資格も決意もない一刀には言うことはできなかった。
一刀は空を見ながら声を出さずに一人哭き、そんな後ろ姿を見つめる恋、華雄、朱里、雛里、月、詠。
今すぐにも抱きしめてあげたい、しかし、自分たちも悲しみでいっぱいであった。
愛沙は、ただ、走った。自分が求めてしまった人のもとに。
彰「やっと、来たか。まちくたびれたぞ。」
愛「彰殿これからはよろしくおねがいする。」
呉の陣地についた後、周りのものに事情を話し、呉の一員となった。
その夜、愛沙もまた泣いていた。
哭いた後、一刀は自分が持っているバックから一つの刀を出した。銘は桔梗仙冬月。
刀をとりだした一刀の顔は決意に満ちた顔だった。
一「じいちゃんが言っていた意味がわかったな。こういうことで仲間を失うなんて。
じいちゃん俺決めたよ。もう誰も失わない!誰も迷わせることがないくらいに強くなってやる よ!全てを守ってみせる。そして、・・・・・・・・・・俺達が望んだ未来を手に入れてみせ る。」
今ここに伝説の物語が始まりである。
あとがき
北郷 一刀
流儀 飛天御剣流(一応全てを修めていない。九頭龍閃と奥義天翔龍閃はまだつかえない)
いままでつかわなかった理由は現代にいたころ、人を助けるために人を殺してしまっ た。よって、封印していたが、強さは公孫讃ぐらい。後、気は使うことができます。
相良 彰
流儀 なし(だが、強さは恋とためをはれるかそれ以上、全てにおいて完璧な男。
覇気は曹操以上、見ためもよい。人を見る目はかなりある。過去は戦国時代にいた。
読んでくださったかたありがとうございます。アドバイスがありましたらお願いします。
つぎからはずっと蜀ルートというより一刀ルートです。ときどき呉ルートになりみす。
主役は一刀です。まぎらわしくてごめんなさい。自分は一刀好きな人間です。だからオリキャラが目立つことは滅多にありません。御承知ください。
これからもよろしくおねがいします。
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今回はどうしても書いてみたかった小説です。
コメントをお願いします。
それと、アンチ愛沙、星かも知れません。愛沙、星好きの人は見ない方が良いかもしれません。