クローズ・プラン
ORCA旅団が掲げる計画で、当初はアルテリア施設を破壊してクレイドル体制を覆す政治革命的な計画と思われていたが、実際にはアルテリア施設の掌握、そのエネルギーを衛星軌道掃射砲エーレンベルクに供給、アサルト・セルを排除し、宇宙開発の道を拓く
しかし、クラニアムにテルミドールを、ビッグボックスにメルツェルを失い、ORCA旅団は二人の傭兵を残し全滅した。
テルミドールが遺した依頼を受け、彼らはクローズ・プランを完遂すべくクラニアム制圧に向かう。
己の答えを出すために
アルテリア・クラニアム
ライフルから放たれた凶弾がレイテルパラッシュのコアに当たり、膝をつかせた
「1つの命を想う、それを愚かと呼ぶか。歪んでるよ、貴様も、世界も」
「…たとえどんな非難を浴びようとも、俺たちは宇宙を目指す。」
もう、クレイドルによる延命も限界にきている。期限はもう近い…
pipipi……
(通信?)
【カラードのリンクスを奥へ】
ただそれだけ。誰からの通信なのか、何がしたいのかはすぐに分かった。ならば俺は…!?
『ネクスト反応、数1』
こんな時にか。まぁいい、利用させてもらう。
「カラードのリンクス、増援の相手は俺がやる。奥へ進んでくれ。」
「構わないが、いいのか?お前の機体は…」
「少なくともそちらよりはマシだよ。」
「…了解した」
ストレイドのオペレーターとの通信を閉じると、彼は最深部へ向かう。
さて…APも弾も心許ないが…やってみせるさ…
「ロイ。生きているんだろ?お前さん悪運強いんだから。ウィン・Dを連れて退却しとけ」
「良く言うよ。生きているのが不思議なくらいなんだがな…だが、お言葉に甘えさせてもらうぜ」
マイブリスがレイテルパラッシュを伴い脱出するのと同時にOBで突っ込んできた機体が一機。
「アンビエント、目標を確認しました。……やっと見つけました、レイ」
「リリウムか。まさか、君が来るとはな」
「天使砲とは…ジェラルドたちめ…だが、そんな機体で大丈夫か?」
「…生まれ変わったアンビエント・ベルギアの力であなたを止めます。連戦で卑怯とは言いませんよね?」
「言わねえさ。宇宙への道を拓くためにも、リリウム、君を落す!」
「エリュシオン・ザイル」 「アンビエント・ベルギア」
「レイ・アカツキ」 「リリウム・ウォルコット」
「目標を」 「作戦を」
「破壊する!」 「開始します」
相対していた2機が同時に突っ込み、すれ違う。エリュシオンは反転し、両手のライフルとマシンガンを撃つが、直進したアンビエントは跳び上がることで回避する。逆脚の特性を生かし跳び回り、プラズマライフルを放つと、エリュシオンはQBで横に回避する。
「く、ロックが外れる、付焼き刃じゃないのか!?」
(レイを驚かすために密かに訓練していた甲斐がありましたね。)
ならばと言わんばかりにエリュシオンから放たれたミサイルをライフルで撃ち落とすが…
「この距離、とった!」
「!!」
ミサイルの爆煙にまぎれQBで接近したエリュシオンがマシンガンを突き付け放たれると
「させません!!」
「なっ!?」
機体ダメージ覚悟のQBによるチャージをお見舞いされ、ライフルを放たれる。衝撃で両手の武器を手放した上、体勢を崩されたエリュシオンは右背のミサイルユニットを破壊された。
「ちぃっ!何故
「…いいえ、
「…片翼の天使。いや、この場合は鳥か?」
「どうして、リリウムを置いて行ったのですか、答えてください。レイ?」
「……例え、君でも理由は言えないかな!」
体勢を立て直し、ハンガーにしまっていたブレードを右腕に展開し、斬りかかるもプラズマライフルを犠牲にかわされ、反撃に放たれたライフルを左背を犠牲に屈むことで致命傷を回避し、トラースキックで頭を狙うも左腕に阻まれ、QBで後退された。
各所から火花を散らすエリュシオンは再び相対する。
「…投降してください。もうその機体は死に体です」(先ほどのキックでフレームが歪みましたか…もう撃てないと考えるべきですね)
「…そう言われて、はい、投降します。って答えると思うか、リリウム?」(残りAPは37%、武器はブレード一本のみ、か。カメラは生きてるな…)
「いいえ。ですので、行動不能にさせていただきます!」
右腕にブレードを展開し、跳びかかるアンビエントのブレードをブレードで数合打ち合うと、蹴り、拳を打ち合う。エリュシオンのブレードがアンビエントの左腕を斬り落とすと、お返しと言わんばかりにエリュシオンの頭を蹴り砕く。
(残AP、15%!もう少しだけ保ってくれ、エルシオーネ!)
(AP,70%減少!アンビエント、リリウムに力を貸してください!)
両機が再びぶつかり合い、鍔ぜり合う。ブレードの出力は限界を超しており、激しいスパークがする。すると…
(!ブースターの出力が!?)
(押しが弱い、これなら!)
突如OBを吹かしたアンビエントに押され始めるエリュシオン。
「く、まだだ、押し返すぞ!エルシオーネ!!」
「押し切ります!アンビエント!!」
互いにOBを吹かし合うも、出力の差で押され続け…ついにはブースター炎が消えてしまう…
「リリウム!!」
「レイ!!」
舞い上がった煙が晴れると壁に叩きつけられたエリュシオンと、そのコックピットにブレードを突き付けるアンビエントの姿があった。
「くぅ…俺の負け、か」
「はい。そして、リリウムの勝利です。さ、帰りますよ?うーんとお説教です」
Pipipi
【私の役割も終わった、後の世界を頼む。皆と共に見られないのが…残念だ…】
(テルミドールも逝ったか…遂げたのだな…ストレイド(アイツ)は…)
「レイ、聞いていますか?」
「聞いてるよ。だが、重要なことを忘れていないか?」
「……まさか!」
「そう、最後のORCAは二人だよ。間もなく、ココは機能停止だ。脱出しな」
「…レイはどうするのですか?」
「さぁ?誰かさんのおかげで機体は動かねえし。咎を受ける時が来たかな?」
「ふざけてる場合ですか?早く出てきてください。そんなことはリリウムが許しません!」
態とおどけた態度を見せるが、彼女の逆鱗に触れてしまったようだ。彼女が機体を移り、エリュシオンのハッチを開いた時に見えた顔は怒っていて、泣いていた。
「はぁ…はいはい。敗者は黙って勝者の命令に従いますよ」
無理矢理手を引かれ、アンビエントに移る。
(エルシオーネ、今までありがとう。ゆっくり、お休み)
「レイ、捕まってください。脱出します」
「分かったよ。安全運転でな」
そして、衛星軌道掃射砲は充填を終え、宇宙への道を拓いた。クレイドルという大きな犠牲を払って…
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なんでかこっちができてしまった(-_-;)