(はじめに)
キャラ崩壊やセリフ間違いがあると思いますが、
温かく読んでやって下さい。
この話での一刀君は強く設定しています。主人公をかっこよく魅せる様に
書いていくつもりです。どうぞ宜しくお願いします。
―――チュンチュン
宴の次の日、朝目が覚めるとそこは桃源郷だった。
(これは一体、どういう事でしょうか?)
一刀が、目を覚ますと目の前には、逆位置の沙和の寝顔があった。
そして、一刀の胸に顔を埋めた状態の凪が、
背中には、その豊満の胸を押し付ける様に真桜が、抱きついて寝ている。
(・・・いい匂いだな~、じゃなくて、柔らk、でもなく、何でこんな嬉sもとい
危険な事になってるんだ?!)
自分の欲望と闘いながら、何故こんな嬉しい事になっているか考える一刀。
(確か団長に、爆弾を落とされた後、しこたま飲まされて・・・その後の記憶が無い・・)
思い出しても状況が分からず、悩む一刀。その時、
「・・う~ん・・えへへ・・ダメなの~・・」
「・・あ・・ん・・・かず・・と・さま・・」
「・・そんなとこ・・さわったらアカンよ・・一刀・・」
(いや! 何もしてませんよぉー!)
3人の寝言に心の中で叫ぶ一刀は、
(まずい・・大変まずい、これ以上こんな可愛い子達と一緒に寝ていたら、
俺の中の獣が暴走してしまうーーー!)
一刀は、理性と欲望の中で闘っている。
そんな時、一刀に抱きついていた2人の手が少し緩む。
好機とばかりに一刀は、3人を起こさない様に急いで起き上がる。
(・・・少し勿体無かったかな・・いや!3人とも俺を信用してくれているんだから、
俺もそれに答えないと!)
煩悩を振り払う様に首を振る、その時、視界の端にあの刀が入った。
一刀は、刀を手に取り
(そうだ! こんな時は、稽古だ! 稽古をしよう!)
静かに戸を開け、外に向かう。
小声で3人に、
「・・・いってきます。」
そう言って、戸を閉めた。
ブン!ブン!ブン!
「・・煩悩退散・・煩悩退散・・」
呟きながら刀を振る一刀。
2時間程、素振りを続けていると一刀に近づいてくる1人の男。
「朝早くから、感心だな。婿殿。」
団長が、そう言いながら一刀に話しかけた。
「あ。団長さん、おはようございます。」
「ああ。おはよう。」
呼び方が、戻っているのは昨日、「お父さん」と呼ぶ代わりに、
自分の事を「一刀」と呼んでくれと頼んだら、
渋々、諦めて「婿殿と呼ばせてもらう。」と言ったのだ。
(・・何で、婿にこだわるんだろう?)
昨日の事を思い出していると
「どうだった昨日は?」
と団長は聞いてきた。
一刀は、昨日の宴の事と思い。
「大変でしたけど、楽しかったですよ。」
そう答えると団長は、ニヤニヤしながら
「そうかそうか! 酔った3人と一緒に、布団に放り込んだ甲斐があったな!」
「なっ!!///」
豪快に笑う団長。
(こいつが、犯人だったのか!!)
一刀は少し怒りが、込み上げてきた。
団長は、そんな事は気にせず、少し真剣な顔で、
「婿殿、私とお手合せ願えないだろうか?」
「急にどうしたんですか?」
団長が、突然そんな事を言ったので、
一刀は、不思議に思い聞いてみた。
「いやな、昨日、婿殿達が寝た後に、五月蠅い男達がおってな、婿殿が本当に
3人を守れるのか?っと喧しいのだよ。」
「はぁ」と溜息をつきながら言う団長、
「まったく。一目見ただけで相手の力量が分からんとは、情けない。」
少し呆れながら、話しを続ける団長、
「そこで、今日の昼頃に皆の前で私と試合をしようじゃないか。
勿論、手加減は無しの真剣勝負だ。私も本気でいかせてもらう。」
一刀は、少し考えながら、
(誤解があるけど、これに勝ったら、あの恐い人達に睨まれる事も無くなるかも・・)
「分かりました。その勝負受けます!」
「さすが婿殿だ! では、昼に会おう!」
そう言って、歩いて行く団長を見送ってから、
一刀も3人の家に帰って行く。
「・・お腹が空いたな。朝メシどうしようかな。」
そう言いながら、静かに戸を開けると
「お帰りなさい、一刀様。朝食が出来ていますよ。」
そう言いながら、食事を並べている凪。
「一刀さん朝から、どこ行ってたの~?」
「そうやで~。一刀が戻るまで食べたらアカンって凪が言うから、待っててんで。」
心底、腹ぺこといった感じで、2人がジッーと睨んでくる。
「まったくお前達は! 一刀様は、朝から鍛練をしていたのだ。
お前達も見習ったらどうだ?」
凪が、2人を叱っている。一刀は、苦笑いしながら
(ごめんなさい。鍛練は鍛練、何だけど・・・ごめんなさい)
と思っていた。
「「そんな事より食べようや(なの)」」
2人は、全く聞いていない。
凪も気にせず、座ると一刀も座り、
「「「「いただきます」」」」
と言って、食べ始める。
凪は、一刀の方を気にしながら食べている。
一刀は、気づく事無く食べ進める。そんな一刀に、凪が
「どうですか?一刀様?」
「すっごく、うまいよ!」
「そうですか。よかった。」
「これ全部、凪が作ったの?」
「そうやで、凪は料理も得意なんやで。」
「沙和達も作れるけど、凪ちゃんには敵わないの~。」
凪の事を自分の事の様に自慢する2人。
一刀は、笑顔で
「凪はいいお嫁さんになるよ。」
「///」
何も考えず、そんな事を言う一刀。
凪は、赤くなって固まっている。
「朝からイチャ付かんでもええやん。」
「暑い、暑いなの~。」
2人は凪をちゃかす。
凪は赤くなりながら、話しを逸らす様に、
「そういえば、先程団長と話していましたが、どうかしたのですか?」
「ああ、昼頃に試合をする事になった。」
「「ええ~!!」」
2人は驚いている。凪は、黙っている。
「団長は、この邑の男の中では、最強なんやで!」
「そうなの! もう何人も勝負して、無敗なの!」
2人は、心配そうに一刀に、説明する。
凪は、一刀の方を見ながら、
「団長は強いですが、一刀様なら大丈夫だと思います。」
凪は、少し心配しながらも自信ありげに言った。
「ありがとう。」
一刀は、心配してくれている3人に礼を言った。
その後、後片付けをして、3人とのんびりおしゃべりしていると試合の時間になった。
「そろそろ時間かな?」
そう言って、立ち上がる一刀。
3人は、一刀に、
「頑張って下さい。」
「負けないで~なの。」
「怪我せんようにな。」
と応援の言葉を言う。
そして、広場に着くと団長と邑人達が、集まっていた。
「来たか、婿殿!」
「すごい人ですね。」
「うむ! この邑は祭り好きだからな!
この前、3人の旅芸人が来た時は、邑全体で盛り上がった!」
(この邑、大丈夫かな?)
邑の事を心配している一刀。その団長の後ろから、
一刀に殺気を向ける者達がいた。
「団長! 殺って下さい!」
「そうです! ボッコボコにして下さい。」
そう言いながら、団長を応援する男達。
団長は、笑顔で
「任せておけ!!」
そんな事を言っている。
「それでは、勝負を始めたいと思います。両者中央へ。」
中立である男が、審判をしている。
「構え!」
団長は、鉄製の棍を構え、一刀は、刀を抜いて構える。
「ずいぶんと細い剣だな。それに刃が無い。」
「これは、俺の国の武器で刀という物です。刃が無いのは、気にしないで下さい。」
「そうか、分かった。」
笑顔が消えて、真剣な顔になる団長。
一刀も顔が真剣になる。
「それでは、始め!!」
ドン!!
開始の合図と共に団長は駆け出す。
「ハァァー!」
ブォン!!ガッキィン!!ギギギギッ!!
鉄棍と刀が、衝突し団長と一刀は、力比べをしている。
「そんな細身なのに、随分と丈夫だな!!」
グッ!!とさらに力を込める団長。
その力を受け流す一刀。
ギギギギギッ!ガン!ダッ!
団長は、棍が受け流され地面に着くと素早く後ろに下がる。
「まだまだ! いくぞ! 婿殿!!」
ブォン!ガン!ドッ!ガガガガガ!!
横薙ぎ、上段、下段、突きの連打の連続攻撃。
「・・・・ハァ!!」
ギン!ガッ!ギィン!ガッガッガッガッガッ!
一刀は、その全てを流している。
――― 男達 ―――
「いいぞー! 団長ー!」
「そんな奴、ボッコボコにしくれー!」
「殺って下さーい! 団長!」
団長を応援する男達。
防戦一方の一刀をみて喜んでいる。
――― 三羽鳥 ―――
「アカン、防戦一方や。」
「一刀さん、負けちゃうの~。」
「・・・・本当にそう見えるか?」
一刀を心配する2人とは違い、
真剣に戦いを見る凪。
「どういう事や?凪。」
「よく2人を見てみろ。」
凪に言われて戦っている2人を見る。
「・・・はぁ・・はぁ・・ウォオオオ!!」
ブォン!と力を込めて棍を振る団長。
「・・・フッ!」
ギィン!とその一撃を軽く受ける一刀。
「団長の方が、息が上がってるの~。」
「一刀の方は、全然疲れて無いみたいやな。」
「それだけじゃない。一刀様は、先程から殆ど動いていない。」
「「え?!」」
その言葉を聞いて、さらに戦いを見つめる2人。
確かに、一刀は戦い始めた場所から殆ど動いていない。
「・・・ホンマや。」
「・・信じられないの~。」
その光景を見て、驚いている2人。
凪は、ブルッと震えながら、戦いを食い入るように見つめる。
男達もその事に気づき、静かに戦いを見ている。
「はぁはぁ、・・まさかここまで、強いとは・・・私の見る目もまだまだだな。」
一刀と距離を取りながら、そう笑顔で言う団長。
「いや。団長もお強いですよ。」
一刀も笑顔で言う。その言葉に、嫌味は感じられない。
「くっくっくっ! こんなに楽しいのは、久しぶりだ。・・ふむ。」
そう笑いながら、何か閃いた様に団長は、
「なあ、婿殿。少し賭けをしないか?」
「賭けですか?」
一刀は、団長に聞き返した。
「そうだ。ここまで、実力差を付けられたのは凪以来だ。
このままだと私は、勝てないからな。」
「・・・それで?」
「何、簡単だ。私が一撃入れる事が出来たら私の勝ち。
私に、『まいった』と言わせれば、婿殿の勝ち。」
「それだと、俺にメr・・利益が無いですよ。」
「そうだな。では、負けた方は、勝った方の言う事を聞くというのはどうだ?」
「う~ん、あんまり変わらない様な・・」
(でも、誤解を解くには、もってこいかも・・)
悩む一刀。そんな一刀に団長は、
「まったく、これだけ実力差があるのだから、問題無いだろうに。
それとも、自信はないのかな、婿殿?」
一刀を挑発する団長。
「分かりました。いいですよ。その条件で。」
「さすが婿殿! 話しが分かる!」
挑発に成功した団長は、満面の笑みで構え直す。
「それでは、いくぞ! 我最強の一撃受けてみよ!!」
頭の上で鉄棍をブン!ブン!ブン!と振り回しながら突進してくる団長。
「・・・ハァァ!」
一刀も刀に氣を集中する。すると刀から銀色の光の雫が溢れだす。
(この刀!凄いな、こんなにも氣を込め易い武器は初めてだ・・)
刀に驚きながらも、戦いに集中する一刀。
団長は、光の事など気にせずに、
「ウォオオオオ!!!」
ブォォン!!と今までどの一撃よりも重く速い一撃を繰り出す団長。
「ハァァァァ!!」
一刀も氣を高めた刀で、その一撃を受け止める。
ギィィィィィン!!!っと辺りに嫌な音が響き渡る。
次の瞬間、ガラン!ガラン!と何かが転がる音がする。
「まさか・・・刃が無い剣に・・私の鉄棍が切られるとは・・・」
信じられない顔の団長。
「・・勝負は俺の勝ちですね。」
笑顔で言う一刀。
「「「「ウォォオオオオオオ」」」」
邑人達が歓声を上げる。
「凄いの~! 一刀さん団長に勝っちゃったの~!」
「あの光は、一体何だったんだ?」
「団長が、団長が負けちまった~~!」
「さすが、団長が認めた男だねぇ~。」
「私も婿に欲しーい!」
一刀を称える者や絶望に浸る者、羨ましがる者、信じられない者
様々な者がいる中、凪1人だけが一刀達に近づいて行く。
「まさか、この私が一撃も入れられないとはな。」
「お願い事何ですけど、誤k『一刀様!』・・・どうしたの凪?」
団長の誤解を解こうとしていた時、凪に声を掛けられる一刀。
「私ともお手合せ願えませんか?」
「・・・へ?」
・・・・つづく
(あとがき)
どうも猫です。最後まで読んで頂きありがとうございます。
如何でしたでしょうか(~_~;) ちゃんと戦いのシーンになっていたでしょか?
楽しんで頂けたのならいいのですが、かなり短いですし、戦闘難しいです・・orz
なのに、次もバトルなのです(/_;)
話しの流れ的に仕方がないのですが・・・。
次回は、凪対一刀君です。頑張りますので、お楽しみに(^O^)/
コメント・メールお待ちしています。
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どうも、猫です。
今回は初めての戦闘シーン・・・。
うまく書けているか心配です。
長くて申し訳ありません