No.838183

英雄伝説~焔の軌跡~ リメイク 改訂版

soranoさん

第82話

2016-03-20 00:09:44 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:986   閲覧ユーザー数:926

~空中庭園~

 

「”焔の剣聖”に”戦天使の遊撃士(エンジェリック・ブレイサー)”………!?導力停止現象以降シェラザード達と別行動をしている事は報告に入っていたけど、ここで現れるとはね……!」

「クカカ……”紅蓮の塔”でやり合ったガキ共もいるじゃねぇか。」

ルシオラが厳しい表情でルーク達を見つめている中、ヴァルターは凶悪な笑みを浮かべてソフィとリオンを見つめ

「……私は子供って言われるような年齢じゃないよ。むしろ貴方達よりずっと年上。」

「フン、その”ガキ共”にはまさか僕も入っているのか?ならば、容赦はせんぞ。」

(と言うか坊ちゃんは今まで敵に対して容赦をしたことはないと思うのですが………)

ヴァルターの言葉に対してソフィは静かな表情で答え、鼻を鳴らしてヴァルターを睨むリオンにシャルティエは苦笑しながら指摘した。

 

「まさかここまで父さんの読み通りとか、父さんの先を読む力はマジで凄すぎだろ………」

「うふふ、さすがパパよね♪」

「ほう。と言う事は君達がここにいるのはやはり”剣聖”の差し金か。」

ルークとレンの会話を聞いたブルブランは興味ありげな様子でルーク達を見つめて呟き

「大正解♪”導力停止現象が起こってから、結社が王都に襲撃してアリシア女王もしくはクローディア姫を拉致する事も”パパは推測して、それの対抗策としてレン達がここにいるのよ♪で、貴方達はまんまと”罠”に引っかかったって事♪」

「”罠”ですって……?―――どういう事かしら。」

笑顔で答えたレンの答えが気になったルシオラは真剣な表情で訊ねた。

 

「あら、まだわからないのかしら?ここで貴方達”執行者”達を”一網打尽”にすればリベールに来ている”結社”の戦力を大幅に低下させられるでしょう?」

「ま、一網打尽にできなくても少なくても俺達ならお前達を”確実に撃退できる”って考えて、このメンツになった訳だ。」

「フン、しかも銀髪の剣士は来ていないようだな?奴を欠いた貴様ら等雑魚に等しい。」

「これ以上貴方達の好きにはさせない!」

レンは不敵な笑みを浮かべてブルブラン達を見つめ、ルークは口元に笑みを浮かべて答え、レーヴェがいない事に気づいたリオンは鼻を鳴らして嘲笑し、ソフィは決意の表情でブルブラン達を睨んだ。

 

「舐めやがって……」

「やれやれ……随分と甘く見られたものだな。」

自分達が弱く見られた事を不愉快に感じたヴァルターとブルブランは表情を歪め

「………クスクス、確かにユウナ達がここに来る事まで読まれて対策を取っていた事はちょっと驚いたけど”剣聖”は肝心な事を見落としているわよ、レン?」

真剣な表情で黙り込んでいたユウナは不敵な笑みを浮かべてレンに問いかけた。

「あら、何を見落としているのかしら?」

「うふふ、”教授”の指示じゃないけどユウナが”執行者”の権限で一個中隊の猟兵達を動かしたわ。その猟兵達はどこに向かって、何をしていると思う?」

「…………………」

ユウナの問いかけに対してレンは真剣な表情で黙り込み、何も答えなかった。

 

「クスクス、その猟兵達の目的はね……”剣聖”の妻――――つまりレンの大切なママを拉致する事よ♪うふふ、ユウナ達にかまっていていいのかしら♪」

「あ~………普通ならそう言う反応をして当然なんだが……」

「フン、双子だけあって考えている事は同じという事か。」

「……………お互いの事が良くわかるのに、二人はどうして仲良くできないの……?」

不敵な笑みを浮かべるユウナの言葉を聞いたルーク達は一瞬黙り込んでいたが口を開いたルークは言い辛そうな表情で答えを濁し、リオンは鼻を鳴らし、ソフィは複雑そうな表情でレンとユウナを見比べていた。

「……?何よ、その反応は。どうして全然焦っていないの?レンの大切なママが攫われるかもしれないのよ!?」

一方ルーク達の反応が気になったユウナは真剣な表情で声を上げた。

「クスクス……フフ…………―――――アハハハハハハハハッ!」

するとその時笑いを噛み殺していたレンが突然大声で笑い始めた。

 

「な、なにがおかしいのよ!?」

「うふふ、だってユウナ達が王都を襲撃する事を予測していたパパが……いえ、”結社”がパパを警戒してパパを身動きが自由にできない軍に復帰させるように仕向けた事を知っていたレンが”その程度の事”を予想できないと本気で思っていたのかしら?」

「え………」

レンの問いかけを聞いたユウナは呆け

「クスクス、ユウナが動かした猟兵達なら今頃”殲滅”されていると思うわよ?レンが雇ったママの護衛――――”西風の旅団”に。」

「!!??」

凶悪な笑みを浮かべて答えたレンの話を聞いたユウナは信じられない表情をした。

 

~同時刻・エリーズ街道~

 

「な、何故こんな化物共が……何故奴等の情報を……提供してくれ……なかったのですか……”殲滅天使”……様…………グフッ!?」

同じ頃ブライト家に続く街道には結社の猟兵達の死体や人形兵器の残骸が散乱しており、生き残っていた最後の猟兵はフィーの銃撃が喉元に命中した事によって止めを刺されて絶命して地面に倒れ

「殲滅完了。前よりは多かったけど、やっぱり大した事無かったね。」

「フッ、貴様らのような三流の猟兵如きでは”西風”の守りは決して突破できん。」

フィーは猟兵達の死体を呆れた表情で見つめ、レオニダスは口元に笑みを浮かべて呟いた。

「なんや、もう終わってしまったんか。相変わらずあっけない連中やな。」

するとその時別働隊がレナを狙った時の対策として一人でブライト家にいるレナを陰ながら護衛していたゼノがブライト家がある方向から現れた。

 

「ゼノ、護衛対象から離れて大丈夫なの?」

「ああ。あの家の周囲には別働隊に対する罠(トラップ)を仕掛けてあるから、ちょっとくらいは離れても大丈夫や。……最もその別働隊もけえへんから拍子抜けやで。ったく、せっかく仕掛けた罠も発動せんかったら後で回収せなあかんから、仕事が終わるまでに一回くらいは引っかかって欲しいで。」

「……仕掛けた罠は全部ゼノが回収してよ。わたしはめんどいから、手伝わないよ。」

ゼノの答えを聞いたフィーは自分も罠の回収を手伝わされると思い、ジト目になって先に自分は手伝うつもりがない事を答えた。

「ちょっ、嘘やろ!?俺一人で回収していたら軽く2,3時間はかかるで!?」

「……雑談はそこまでにして仕事に戻るぞ。新手が来る可能性はまだ残っているのだからな。」

そしてレオニダスは二人の会話を打ち切らせて二人と共にブライト家に向かい、再び陰ながらのレナの護衛に戻った。

 

~空中庭園~

 

「”西風の旅団”……”赤い星座”と並ぶ大陸最強の猟兵団の片割れね。一体どうやって彼らを……―――いえ、”Ms.L”でもある貴女なら彼らが”依頼”を請けてくれる”報酬”を用意する事も可能でしょうね。」

「クカカ、まさか奴等を雇うとはな。確かに奴等が相手なら強化プログラムの猟兵如きじゃ勝てねぇし、隊長クラスの奴等は”執行者”とも渡り合える強さらしいから、もし執行者達(おれたち)が”剣聖”の妻の確保をしようとした時も俺達も撃退される可能性もあるな。”殲滅天使”の双子の姉だけあって中々考えているじゃねぇか。」

レンの話を聞いたルシオラは真剣な表情で呟き、ヴァルターは感心した様子でレンを見つめた。

「……ッ………!うふふ、ユウナ達にその事を言っちゃってもよかったのかしら?ユウナ達がレンが猟兵達を雇っている事を猟兵の雇用を法律で禁止しているリベールに教えてあげたらレンはリベールに捕まって、今まで積み上げてきた信用や実績も全部無くなるわよ?」

一方唇を噛みしめて黙り込んでいたユウナはすぐに不敵な笑みを浮かべてレンに問いかけた。

「ホント、浅はかねぇ……そんな単純な問題にレンが対処していないと本気で思っていたのかしら?既にレンが”色々な所に手を回して”リベール人のレンが猟兵を雇ってもいいように手配したから、レンは法律違反をした訳ではないから捕まらないわよ♪というかそもそもお姫様達もレンがママの護衛の為の猟兵を雇っている事を知っていて、不問にしているから全然問題ないわよ♪」

(まあ、グレーゾーンギリギリだけどな……)

「!!」

小悪魔な笑みを浮かべているレンの答えを聞いたルークは声に出さずに苦笑し、ユウナは目を見開いた。

 

「フッ、どうやら姉君の方が一枚上手だったようだね?」

「……”元”よ。それ以上ユウナを不愉快にするような事を言うならレンより先に貴方を”殲滅”するわよ、ブルブラン。」

「おっと、これは失礼した。」

ブルブランに視線を向けられたユウナは殺気を纏ってブルブランを睨んだ。

「うふふ、これでわかったでしょう?レンとの”格の違い”を。”元”とは言え、”妹”が”姉”に勝てると本気で思っていたのかしら?」

「……うふふ、そんな事を言っていられるのも今の内よ。――――導力停止現象で銃やアーツを封じられた事で本来の戦い方をほとんど封じられた元おねえちゃんが”執行者”のユウナに太刀打ちできると本気で思っているのかしら?」

レンの挑発に対してユウナは激怒せず、不敵な笑みを浮かべて大鎌を構えてレンを見つめて問いかけた。

 

「ホント、どこまでも浅はかな元妹ねぇ……レンの”もう一つの二つ名”を忘れたのかしら?」

「え………」

「”戦天使の遊撃士(エンジェリック・ブレイサー)”の”もう一つの二つ名”………?――――!!」

レンの問いかけにユウナが呆けている中、レンのもう一つの二つ名を思い出したルシオラが目を見開いたその時!

「―――遊撃士協会所属B級正遊撃士にして”アルバート流”奥伝並びに”八葉一刀流”二の型奥義皆伝……”小剣聖”レン・ブライト。道と義に従い、これより祖国リベール王国を襲撃した”賊”共の撃退を開始するわ。―――覚悟はいいわね?」

レンは”剣仙”ユン・カーファイから授かり、工房で強化した焔と氷の力をそれぞれ宿している二振りの小太刀―――”火燐”と”霜麟”を構えて更に気功技―――軽功で自身を強化して不敵な笑みを浮かべてユウナ達を見つめ

「同じくA級正遊撃士にして”アルバート流”奥伝並びに”八葉一刀流”七の型奥義皆伝……”焔の剣聖”ルーク・ブライト!”執行者”達の撃退を始めるぜ!」

「―――リオン・マグナス。この僕を敵に廻した事を心の奥底から後悔するがいい!」

「―――ソフィ・ラント。私の事を知ってもなお私を受け入れてくれた私の新しい友達や友達の国は私が守る!」

レンに続くようにルーク達もそれぞれ名乗り上げて武器を構え、それぞれ全身に膨大な闘気を纏った!

「クハハハハッ!面白くなってきたじゃねぇか!」

「ハハハハハッ!それでは始めるとしよう……希望という名の宝石を手に入れる為の血肉湧き踊る最後の試練を!」

凶悪な笑みを浮かべて笑うヴァルターに続くように声を上げて笑ったブルブランは高々と叫んでルーク達との戦闘を開始した!そして戦闘を開始したルーク達はそれぞれが相手する執行者――――ルークは”幻惑”ルシオラに、リオンは”怪盗紳士”ブルブランに、ソフィは”痩せ狼”ヴァルターに、レンは”殲滅天使”ユウナに向かい、それぞれの戦闘を開始した!

 

 

 

 

と言う訳でテイルズキャラ+レンVS執行者達です!!……え?何でルークが4人の中で一番弱いルシオラの相手をしているかって?ユウナの相手は誰がするかわかりきっていますし、ヴァルターの相手は同じ格闘タイプであるソフィ、そしてブルブランの相手は仮面繋がり(?)という事でリオンにしましたので消去法でルシオラになってしまったのです(汗)後レンはともかく、何でルークはアルバート流を皆伝してないんだという突っ込みもあると思いますが、ルークはアッシュと違い、アルバート流と思われる秘奥義を習得していませんので皆伝には到っていないという事にしてあります(汗)というかレンちゃん無双がSC篇から目立ってきているような……おかしい……レンちゃん無双は主人公がレンちゃんに交代する零篇からの予定だったのに……まあ、レンちゃんですから仕方ないですよね!なお、次回の戦闘BGMは”銀の意志”シリーズのどれかだと思ってください♪


 
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