No.82059

真・恋姫無双 ~For your Heart~ 第3話

serafeさん

本当はちょっとギャグチックな内容にしたかった…(o;ω;o)ウゥ…
なのに何故か自分が描くとシリアス?な方向に向かってしまう今日この頃…
思いつきで始めた今作品第3話をお送りいたします(。。))ペコペコ…

2009-07-01 23:45:56 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:5169   閲覧ユーザー数:4322

 

 

憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い

 

 

苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい苦しい

 

 

悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい悲しい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                              こんな思いを味わうのなら 

 

 

 

 

 

 

                               すべてを壊してしまえ

 

 

賊が一斉に襲いかかって来る。

 

その場にいた全員が自らの最後を覚悟した…。

 

 

 

だが、瞬間冷たい一陣の風が吹き抜ける。

 

先頭に立っていた賊達は立ち止まり数秒して変化が訪れる。

 

先頭にいた者達は、次々と体から血を噴き出し倒れていく

 

 

 

中には胴体と頸が離れてしまっているもの

 

 

 

四肢の何れかがなくなっている者もいた。

 

 

 

 

 

 

 

敵、味方関係無しに視線が一点へと集中する。

 

 

そこには握っている剣からは夥しい量の血を滴らせ悠然とした姿の氷刃がいた。

 

 

誰もが己の眼を疑った。

 

 

たった一瞬、それだけで数十人もの命を奪い去ったのだ。

 

このような事態、そうそう理解するのも難しいだろう。

 

 

 

敵が未だに現状を理解出来ずに混乱が起こっていたが

 

氷刃にとっては関係のないことだった。

 

 

 

ゆっくりとその歩みを進める…。

 

 

 

視界に収まる者をすべてを壊すためにただ剣を振るい続ける。

 

 

やっと、この状況を理解したものは後退し状況を整える者もいたが

 

恐怖に駆られ、そこが地獄への入り口とわかっていても

 

自ら飛び出しその命を散らす者もいた。

 

 

 

氷刃はまるで、舞を躍るが如く進み続ける。

 

 

一人、また一人と斬り殺してはその返り血と言う名の化粧を施し

 

戦場を舞っていた。

 

 

誰もがその姿に戦慄を覚え、恐怖に体は震えた。

 

 

「えぇい!数じゃこっちが何倍も勝ってんだ全員で掛かれ!!」

 

男が叫ぶ。

 

確かに数では賊の方が勝っているだろう。

 

この戦場にいた全員は気付いていた。

 

 

どんなに数で勝っていても絶対に勝つことは不可能だと…。

 

 

声を上げた男も、この事は理解できていたが

 

僅かな希望を見出しそれにかけたにすぎなかった。

 

それが如何に無駄な足掻きであろうと…。

 

 

未だ戸惑っている賊を氷刃は一切表情を崩すことなく唯々殺し続けた。

 

それも然も必然であるが如し命を吸い続けた。

 

 

 

そして、とうとう現状を理解した一部の賊達が逃げ出す。

 

 

 

しかし、それが引き金となり恐怖と狂気が爆発的に感染する…。

 

 

 

次々に畏れを覚えた者から我先にとこの場を逃げ出そうとする。

 

 

賊とはいえその大半以上が農民上がりだ。

 

指揮系統は一切機能しなくなり、やがて、混乱に陥るまでそう時間は掛からなかった。

 

 

後ろ姿を晒し逃げ惑う者、必死に救済を懇願する者にも

 

氷刃は容赦することなく斬り捨てた。

 

 

氷刃にとって、この場で動くものはすべて、破壊対象としか見られていなかったのだから。

 

 

いくらも経たないうちに賊の数は初期の半分以下になり

 

その数は視界に収まるまで激減していた。

 

 

その中に氷刃は見つける。

 

自分に邑を襲った理由を解いた者を…。

 

 

ゆっくりとだが確実にその男との距離を詰めて行く。

 

 

男の正面に氷刃が立塞がる。

 

 

「たっ、助けてくれ…俺だって好きでこんなことやってるんじゃねぇよ」

 

男は何かを閃いた様に表情を変える。

 

「そうだ!悪いのは俺達じゃねぇ、この国が悪いんだ。俺達はただの被害者なんだよ」

 

それは何とも醜い姿だった。

 

 

最初の頃の威勢はすでに無く

 

そこにあるのは

 

己が助かるために下らない言い訳を並べる愚か者の姿だった。

 

 

今まで口を開かなかった氷刃だがここにきて初めて口を開く。

 

 

 

「お前の指示の下、何人もの人が命を失い、傷を負い、悲しみに暮れる…。

 

 それを今更許せ?そんなこと…あっていいはずがないだろう…

 

 しかも、それを国のせいだと言ったな、ならば、どうして国を自分の力で

 

 変えようと行動を起こさなかった、所詮、お前はただ我が儘を言う子供の様に

 

 ただ暴れていただけなんだ…」

 

 

 

男は、その言葉を聞くと徐に懐へ手を滑り込ませる。

 

そして、何かを取り出したを思うとそれを氷刃に向かって投げつけ

 

自らは、全力で氷刃とは逆方向へと駆け出した。

 

 

しかし、それを氷刃はいとも簡単に受け止めると

 

それを男に向かって投げ返す。

 

 

男が投げた物それは短刀だった。

 

 

それは、男の脹脛に突き刺さり男は跪く様に倒れる。

 

 

男は片足を庇って逃げようと立ち上がるが

 

 

氷刃は自ら持っていた剣も投げつけ、男のもう片方の脹脛を貫く。

 

 

だが、尚も男は這いつくばってその場から逃げ出そうとするが

 

それよりも早く男に追いつく。

 

 

男の横腹を蹴り飛ばし、その後、仰向けになった男の頭を掴み上げる。

 

 

男は涙を浮かべ許しを再度請うがそれは無意味だった。

 

 

 

氷刃は自らの腕を男の胸へ突き刺す。

 

 

 

男の体を突き抜けた腕からは血がゆっくりと滴り落ちる。

 

 

 

 

 

ポツリ、ポツリ…っと一滴ずつ地面へと流れ落ちる。

 

 

 

 

 

男の頭を掴んでいた腕に力を入れる。

 

 

 

 

指は食い込み、骨が悲鳴を上げる。

 

 

 

 

一瞬、全身に力を込める。

 

 

 

 

男は頸を境に捻じ切られその一生を終えた。

 

 

 

これを見て、未だ反抗の意思を持っていた者も武器を捨て逃げることもせず

 

ただ己の最後を待つだけとなった。

 

 

しかし、氷刃はこれ以上その足を進めることはせずに

 

その場に立ち尽くしたまま夕暮れに染まろうとしていた空を仰いでいた。

 

 

 

 

 

―――side 賈詡

 

ボクは信じられなかった。

 

一人で何千もの相手と戦い勝利を収める…。

 

いやこれは勝利と言うにはほぼ遠いものだ。

 

敵はたった一人に恐れ慄き次々と命の灯火が消されていき

 

中には、辛うじて息をしている者もいたが

 

逆にそれは苦しみを伴うものとなったであろう。

 

あたりには肉塊となった死体が散乱し

 

最早、ここは地獄かと錯覚さえ起こしてしまいそうだった。

 

ふと氷刃へと視線を向ける。

 

彼は最後に男を素手で殺したあと、空を仰いでいた。

 

すでに、賊も反抗するものはいなくなっていた。

 

そんな中、後方から地響きが聞こえる。

 

視線をそちらに向ければ

 

それは砂煙をあげ真っ直ぐこちらへ向かっていた。

 

その集団に掲げられた旗には董と華の2種類の文字が描かれた。

 

「なんで董の旗まで…」

 

ボクはその集団へ駆け寄った。

 

次第に視認できるようになると

 

こちらに向かっているのは華雄の騎馬隊だけではなく

 

その中に見覚えのある馬車も混じってこちらに向かってきていた。

 

近くの兵に氷刃から預かった少女を渡し彼女の元へと向かう。

 

その一団が到着し馬車からボクの一番大切な人が降りてくる。

 

「月…どうしてこんなところに…」

 

「…詠ちゃん、怪我はない?」

 

「ボクは大丈夫。それよりなんでこんなところに月が来ているのさ!?」

 

「詠ちゃん…説明は後でちゃんとするよ」

 

そう言って彼女は未だ空を仰いでいる氷刃の元へと歩き出す。

 

「ちょっと華雄、これは言ったいどういう事よ?」

 

「仕方ないだろう、主が今までにない表情で私に願ったのだ

 

 それを無下にするにもいくまいに…」

 

確かにそうだった、今の月にはいつものとは違い

 

その表情は何かを決意したようでもあった。

 

ボクと華雄はただ自らの主の後ろ姿を見守ることしかできなかった。

 

 

―――side 氷刃

 

ふと、自分へと近づいている者に気づき視線を戻す。

 

そこには一人の少女が自らの正面に立っていた。

 

「初めまして。私は性を董、名を卓、字を仲穎と言います」

 

董卓は震えていた。

 

一人の幼さ残る姿の残る少女が今の自分の姿を見ているのだ…。

 

(怖がらないはずもないか…)

 

陽光を受け輝いていた長髪も今では血で紅く染まり

 

服の至るところには返り血がついているのだ。

 

だが、董卓は震えを必死にそれを堪え言葉をつづけた。

 

「…まず、私の友人と兵達を救っていただきありがとうございます。

 貴方のお蔭で大切な人たちを失わずに済みました」

 

董卓が深々と頭を下げる。

 

「今、私たちの都ではある占い師があることを言いまわっているのです。

 

 『白き流星が天より舞い降り御遣いがこの地へと来る、その者天の智を以って世

  に太平をもたらす起因となるであろう』

 

 と、…私はあなたが…天の御使い様だと思うのです」

 

董卓は意を決して言葉を紡ぐ。

 

「…御使い様どうか私達を導いてください。…勝手なお願いかも知れません。

 ですが、私達…いえ私には必要なんです。人を超えた御使い様の御力が…」

 

「人を超えた力か…、だったら君に聞きたいことがある」

 

氷刃の顔には表情が戻っていたが、それは悲しみに満ちていた。

 

「まだ、俺は自分で自分の力を完璧に制御できない壊れた人間だ。

 いつ俺が君の命を奪うかもわからない。そんな危険を抱え込むんだ

 君にはその覚悟はあるかい?」

 

 

 

 

氷刃は気づいていた。

 

この世界は自分がいた世界とは別の世界、異世界であることに

 

董卓と賈詡の2人の名前、そして今の戦い。

 

ここが自分がいた世界とは別の世界だと結論ずけるには十分すぎるものだ。

 

そして、それは自らの力を抑える術が消えたということ…。

 

 

 

 

「はい、もし御使い様が望むのであればこの命、体、髪の毛一本一本に至るまで

 すべて御使い様に捧げる覚悟はできています」

 

「月!?何を言って「詠ちゃん…大丈夫…」でも…」

 

「私には戦う力も人を救うための知恵もありません。人に友に支えられて

 やっと王を名乗れているのです。

 それなのに私だけ何もせずに後ろから友が戦う姿を見ているだけなんて

 もういやなんです。だから…」

 

(そうか、君もそうなのか…)

 

彼女は未だ震え続けていた。

 

だが、その瞳にはそれ以上の覚悟を伺うことのできる強い輝きを放っていた。

 

「そうか、君の覚悟は十分にわかったよ…。だけど、俺は君たちを導くことなんて

 できない」

 

「そんな…」

 

董卓は氷刃の言葉に落胆の表情を浮かべる。

 

「だけど、君たちが進むための手伝いならできる。

 それでもよければ俺は君にこの力を預ける」

 

「それじゃあ…」

 

董卓の表情は先程とは一変したものになる。

 

「ああ、結城 氷刃は董卓、君のために力を振るい君を助けることをここに誓うよ」

 

(これが、今の俺にできること…)

 

「こちらこそお願いします」

 

(そして、これが俺に与えられた贖罪なのかもしれない…)

 

 

あとがき

 

やっと、やっと3話目を投稿することができた…。

 

昨日は行動を起こす前に疲労で倒れてしまいそのまま一日を過ごし

 

なんか序章のようなものが引っ張りすぎて大変なことに

 

なってしましました…。

 

3話目になってやっと詠以外のキャラを出すことができました。

 

これからどんどんだしていきたいです。

 

何分初めての作品となるもので駄文が目立つかもしれません。

 

最後まで読んでいただけたら幸いと思っております。

 

次回から少しずつギャグ要素をいれながら書いていきたいと思います。

 

 


 
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