まえがき
この作品は二つの呂旗のアフターです。戦闘は有りません。日常風景が描かれます。恋姫たちも出ますが性格は違っております。ご注意ください。言葉使いもかなり違ってると思われますがご注意ください。それでもよろしいと言う方はどうぞご覧ください。
北郷寮(名称確定)の朝は早い。まずは朝食の準備の為に一刀が朝4時に起きる。手伝うために詠も同じく起きる。5時に沙耶と亜莎が起きて来る。(これは沙耶の早朝鍛錬に釣られて亜莎が起きる為)5時半に華琳と桂花が起きて来る。6時に蓮華が目の下に隈を作って出て来る。(これは不眠不休で写真や動画をあれやこれやしてるため。つまり寝てない)6時半に白蓮と恋が起きて来る。という結構な早起き集団だったりする。
一刀「白蓮先生、はい水です。」
白蓮「お~、ありがとうな~~。」
詠「恋、寝ぼけてないでさっさと席に着く!」
沙耶「亜莎ちゃん、いつも悪いね~。」
亜莎「良いんだよ沙耶ちゃん。私も好きでやってるし。」
7時には全員が同じ食卓に着き、一斉に「頂きます!」と食事を開始するのだ。
白蓮「あ、そういや昨日言い忘れてたけど。今年の体育祭は私達北郷寮全員が一つのチームとして他の面子とやりあうからな~。」
全員「「「「「・・・・・・はぁ!?!?!?」」」」」
気持ちのいい朝の朝食風景が白蓮の処刑風景に早変わりするのはそう時間はかからなかった。
第8話『体育祭騒動Ⅰ』
一刀「まったく・・・麗羽達の嫌がらせにはほとほとあきれるな。」
そう、自分達が選考外になったので恨みを買い、色々とイチャモンつけては寮生に嫌がらせをしてるのだ。勿論それは恋達にだ。一刀自身には実は実害が無かったりする。
詠「ま、それでも勝てる可能性があるから怖いわよね。一刀の身体能力は言わずもがな、恋に沙耶がとんでもない身体能力を持ってる。これで勝てないとかあり得ないわ。」
一刀「まあ、その分全校生徒を相手取らなきゃならないと言う条件がある。」
詠「・・・出来る?」
一刀「まあ・・・どうだろう・・・な。」
言い淀む一刀に詠は改めて正面に立ち、俯いた。一刀は怪訝そうに見つめると不意に上目使いになり一言。
詠「・・・勝って。」
ズドン!
ズキュンじゃなくズドン。一刀のハートを射ぬくには十分な精神的攻撃力を持っていた。
一刀(俺には恋が居る俺には恋が居る俺には恋が居る俺には恋が居る)
心の中で恋の事を考えて平静を取り戻す一刀に詠は何を考えてるのか手に取るように分かってしまった。
詠「・・・ふふ。分かりやすいわね、一刀。」
一刀「詠・・・本当に性格悪いぞ?」
詠「あはは!ごめんごめん。どうせあんたのことだからああしなくても「詠に出来る?って言われたからなぁ。やってやるさ。」とか本番になったら思うんでしょうね?」
一刀「ぐぅ!?たぶん、そうなるだろうなぁ・・・」
一刀は改めて詠には叶わないと心に思う。
一刀「さてと・・・まずは麗羽達との交渉だな。」
詠「ええ、そうね。勝利条件、競技内容、私達がどうして全校生徒との勝負になっているのか理由を問いただして・・・フフフフフフ、どう問い詰めてやろうかしら。」
一刀「ほどほどにな。詠は調子に乗るととんでもないポカやらかすからな。」
詠「わ、分かってるわよ!?」
そう言いながら二人は高等部の実技棟内部の一室に入って行った。
一刀「失礼します。北郷寮代表北郷一刀、ならびに嘉擢詠。ただいま到着です。」
麗羽「あら、一刀さん。遅かったですわね?」
一刀「詠と日直の仕事がありまして。申し訳ない。」
一刀は深々と頭を下げ、それに倣うように詠も頭を下げる。
麗羽「お、お仕事なら仕方ありませんわ!だ、だから頭を下げるのは止めていただけます!?」
そこまで畏まれるとこちらも困ると麗羽も慌てだし、話が進まないと詠が一刀に席に着くように促して、二人は席に着いた。
麗羽「それでは体育祭について話を始めたいと思いますわ。今回の体育祭のコンセプトは新設された北郷寮の寮生の実力は如何に!というコンセプトで行かせてもらいます。」
麗羽の進行で体育祭についての話し合いが開始された。そこから色々と話が進み参加者達の弁にも熱がこもり、話し合いは白熱し内容がどんどんと固められて行ったのだった。
一刀達が熱弁をふるってる最中。恋は同じ一年で風紀委員の桂花と一緒に昼食を食べていた。
恋「ンモキュンモキュンモキュ。」
桂花「・・・・・・・・・(キュン)」
昼食を頬張る恋を見つめていると桂花の心に桃色な効果音が響き渡った。すぐに首を振り心を正す桂花。だが・・・
恋「・・・??」
桂花「・・・(ズキュン)」
怪訝そうに小首をかしげる恋(頬をリスのように膨らませている)に桂花のハートは撃ち抜かれた。
桂花「れ、恋。はい、あ~ん。」
恋「(ゴックン)・・・あ~ん。あむ、もきゅもきゅ。」
桂花「はぁぁぁぁぁ。」
どうやら此処の桂花は某軍神と同じ立ち位置のようだ。
華琳「け、桂花?」
桂花「か、華琳様!?ここここれは違うんです。違うんです!!」
華琳「ま、まあいいわ。蓮華を知らない?あの子と昼錬しようと思ったんだけど・・・居ないのよ。」
桂花「え?北郷先輩のストーキングしてるんじゃないですか?」
華琳「・・・自然とその台詞が出る時点で私達は彼女に毒されてないかしら?」
桂花「まあ、そのおかげでいい写真が手に入りますし。」
華琳「・・・・・・否定しないわ。」
そこは否定してほしい感じでした風紀委員長様。とばかりの思いを込めて恋はそのやり取りを見つめていた。
華琳「仕方ないわね。桂花、恋。体育祭に向けて朝昼夕と練習するわよ。北郷寮の意地に掛けて負けは許されない!一刀様の顔に泥を塗る訳にはいかないわ!」
桂花「はい!」
恋「・・・お~。」
食事を終えた恋も華琳に同意なのか、文句も言わず賛同した。その後三人は競技内容に関係なく必要な体力づくりをする為に校庭をただひたすら走りまくった。
その日の放課後・・・
華琳「か、一刀様。」
一刀「うぉう!?やつれてるな、華琳。」
華琳「恋は・・・化け物ですか?」
一刀「なにが・・・あったんだ?」
華琳曰く、華琳達が校庭を4分の1周する間に全力疾走して一周し、さらに4分の1周するまで自分たちのペースに合わせて走り、また全力で一周して自分達に追いついたらまたペースを落とすと言う事を恋がやってのけていた事実を知り、一刀はため息をつく。
一刀「なあ、華琳。恋とやるとそうなるからもうやめておけ。な?」
華琳「わ、分かりました・・・」
その日の華琳と桂花は食欲がほとんどで無かったが、恋の食事風景に色々癒されているようでもあったので、一刀はまあいいかと自分の食事に戻って行った。
薄暗い部屋の中。一人の少女は笑いだす。
??「ふへへ、ふへへへへへへへへ。」
少女はどうやら写真の現像を行っているようだ。
??「じゅるり、ぐへへへへへへ。一刀の・・・全裸・・・ぐへへへへへ」
写真の時点で分かりきっている。そう、我等が変態、孫蓮華その人だ。
蓮華「こ、これは・・・見てるだけで・・・濡れる!!」
バターン!と扉を勢いを付けて開ける人物、北郷寮の御意見番の嘉擢詠が現れた。
詠「こらそこの変態!焼却処分するわよ!!あんたを!!」
蓮華「そこは写真をじゃないの!?死刑宣告!?!?」
詠「写真は私と恋と華琳と桂花で山分けするわ!!さあ、無償で提出しなさい!!」
蓮華「私の分はーーーー!?!?!?!?」
今日の北郷寮も平和だ。
あとがき
正規ヒロインは詠に移行しました。
一刀「うぉぉぉい!!!自分で自分の首を絞めるのはやめろよおおおおお!?!?!?」
だって・・・こんなのおかしいよ。俺の頭がどうかしちまったんだよ。
一刀「そんな事は無いって!大丈夫だよ。もっと自分を信じろよ!踏ん張るなら今だろうがよおおおおおおおおお!!!!」
頑張ったんだ。彼女は恋、彼女は恋。そう頭の中で繰り返したのに・・・詠が出て来るんだ。不幸体質のつん子が幸せになりますようにって・・・詠の笑顔が浮かんでくるんだよ・・・それに・・・一刀はあらがえるのか?
一刀「うん、それは仕方ない。」
恋「・・・一刀、恋、要らない子?」
一刀「そんなこと無いよ!?恋は俺の大事な・・・一番大事な女性だよ!!」
恋「一刀・・・」
一刀「恋・・・」
見つめ合う二人。そしてすぐ傍の電柱の陰で詠は・・・
二人「・・・自重しろ。」
ごめんなさい・・・
恋「次回『孫権伝第8話』お楽しみに。」
一刀「脈絡なく次回予告した!?って恋?どうして腕を引っ張るんだ?」
恋「デート・・・する。」
一刀「あ、ああ。じゃあなユウヤ。恋との話はちゃんと書いてくれよ?恋、そんなに引っ張るなよ。ほら、ちゃんと手をつなごう。」
恋「///////////」
・・・・・・・・・だめだ、隣に詠が居ないと、こう・・・心がざわざわする。
詠「まったく・・・私は親友の立場でいいって言ってるでしょ?」
詠・・・すまん。
詠「それに・・・あの二人の幸せそうな顔を見たら割り込もうなんて思えないわよ。ちょっとだけ・・・一刀の隣をほんのちょっとだけ恋から借りられればいいの。」
わかったよ・・・それじゃあ次回、またお会いしましょう。
詠「本当に・・・蓮華のこの差は何なんでしょうね?」
本当にね。自分でも驚きだよ。
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双呂旗現代史ついに次章突入!!
ってほど盛り上がってないですが・・・
引っ越しも落ち着きを取り戻し、学校行事が始まろうとしている矢先、白蓮先生から驚愕の事実を告げられる。
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